龍の尾亭<survivalではなくlive>版

いわきFCの応援、ソロキャンプ、それに読書、そしてコペンな日々をメモしています。

今更ながら『君の名は。』を見た。

2017年08月02日 21時23分53秒 | メディア日記
これは 「短編集」だ、と思った。
一話目はとりかえばや。
精神と肉体が入れ替わってしまうアクシデントに遭遇した男女の話。これは大林宣彦『転校生』の本歌取り。

二話目はタイムリープ。
これは基本すれ違いの純愛になる。空間と時間を超えて二人は出会えるのか?
1950 年代のラジオドラマの本歌取りになっているのは周知の通り。

三話目はパニックモノ&ボーイミーツガール。
まあここは蛇足のようなものだ。子供向けに派必要なのだろうが、おじいちゃんにはどうかなあ、と思う。この監督作品のパロディ?ともいえるかな。

売れて良かった、と思う。
しかし、シチュエーション優先というのは、本歌取りというか 「ジャンル」がしっかりしていてこそ、だろう。歌舞伎じゃないが、誰でも知っている一話目と二話目に比して、三話目は、自己模倣になってやしないかな、と思う。新海誠?って監督のことは余りよく知らないんですが(じゃあ批評するな、と言われるかな?)。 

流星=隕石がそうそう降ってくるかーい、という突っ込みはおくとしても、三話目のドラマは弱くないですか?

二話目で泣かせてもらったから最後まで付き合いましたし、楽しみましたが、傑作の誉れには値しない。
こんなんでとりあえずの設定として数百人も殺しちゃダメでしょ。そしてそれを簡単に救えちゃもっとだめでしょ。言いがかりを承知で言うけど、福島の人間としてはこういう救われ方は 「プン、あっそう」ってかんじになる。とりあえずはいじけてるだけなんだけどね。
じゃあ自分で作れよって話だよね、うん。やらなきゃなあ、越えるぞ新海(ムリ……)。

まあ、それでもいいけど、最後にそれ?って思う。

三話目いろいろ問題あり、だけど、かつての日本の不思議な映画から比べれば、まあいいよね。
物語の力が圧倒的な宮崎駿みたいなのを望む方が間違ってる。ジャンル違うし。

もう、『君の名は。』に批評とかみなさんごちそうさまでしょう。

とりあえず個人的なメモのために書きました。