龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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熊野古道への道(7)

2019年09月08日 07時26分33秒 | 相聞歌

和歌山県世界遺産センターの
熊野古道紹介がこちら
http://www.sekaiisan-wakayama.jp/know/sankei.html

古くは紀伊半島の西側を大阪側から歩く「紀伊路」がメインだったという。
途中から山道を行く「中辺路」と、そのまま海沿いを辿る「大辺路」に分かれる。
中辺路は熊野大社から速玉大社を経て那智大社へ、大辺路は那智大社から速玉大社を経て熊野大社へと向かう。

私たちはお伊勢参りを経てからの熊野なので、伊勢路側から、ということになるわけだが、ここは歩かない(笑)。

「あそらの茶屋」で美味しい朝粥を食してから、今日(二日目)の目的地の一つである新宮の図書館に電話をかけたところ、「今伊勢にいらっしゃるんですか、じゃあ午後になりますね」と言われた。慌てて調べてみると、伊勢から新宮までクルマで約3時間かかる。
申し訳ないが、伊勢路は自動車道で行かせてもらうことにする。

この日一番の目的地は、新宮市の図書館。ここに作家中上健次の資料室があり、展示もされているという。今から40年近く前、大学生の時に中上健次の『枯木灘』という小説を読んだときの衝撃は忘れることができない。
同時代を生きる作家として名前を挙げるとすれば、大江健三郎、村上春樹、中上健次だった。
中でも中上健次の作品は新宮の「路地」という場所から湧き出るエナジーに満ちていて、一度その場所を含めて訪れてみたいと思っていた。

去年妻と訪ねてみたいと思って計画していたのだが、出発直前の検査でがんの再発がわかり、「来年行こうね」と話をしていたものの結局叶わないままになってしまった。
亡妻が生きていれば、中上健次の話をしながらこの旅をしていたのだと思うと、少し感傷的な気分になる。

それを承知の上で友人はこの旅に誘ってくれた。持つべきものはツアコン魂のある友人だ(笑)。

というわけで、お昼過ぎの到着を目指して、伊勢路を友人の運転で新宮市に向かう。

たどり着いた図書館は、小さい道路に面していて、駐車場が分からない。係の方にうかがって、図書館のバスの前にクルマを止めさせてもらった。

さて、中上健次史料収集室である。
(地図の中程に図書館。上の方はかつての「路地」)



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