60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

水彩画教室(14)

2016年04月22日 08時09分32秒 | 美術
                                習い始めの頃に水彩色鉛筆で描いた絵
 
 水彩画教室に通い始めて4年半が経過した。当初は手軽に絵が描ければ良いと思い、水彩色鉛筆で描き始めた。その水彩色鉛筆も3年以上続けていると、マンネリになって壁にぶち当たった感じがする。そのマンネリを打破するために、昨年から透明水彩に変更した。しかし水彩を続けると自分の弱点が見えてくる。色鉛筆であれば芯先が画用紙に接触して固定するから細かな描写も可能である。しかし水彩は筆が宙に浮くから、筆が上手くコントロールができない。筆では細く真っ直ぐな線が引けず、ボテボテとした輪郭になって野暮ったい絵になってしまう。そんなことを先生に話すと、「ペンで描きこんで薄く色を付けて描いてみたら?」と言われる。そこで先月からペンで下絵をしっかり描き、それから薄く色を付けるやり方を習い始めた。
 
    
 
                           ①水彩色鉛筆
 
    
 
                      ②透明水彩
 
    
 
                      ③ペン+水彩

 上の絵は海を題材にした3種の絵である。①が当初からの水彩色鉛筆で描いたもの。細かなところまで描けるが鉛筆の硬さが残る。②は昨年から始めた水彩画、軟らかく色の多用さは可能だが、筆が上手くコントロールできないから、絵にシャープさが無い。③は今回から本格的に始めたペン+水彩、少し絵が軽くなった感じがする。
 
 それぞれに一長一短があるのだろう。そんな中で自分にとって一番表現しやすい描き方を見つけるしかない。老後に始めた絵だから、どうしても手が上手く動かない。そんな欠点を補ってくれるのはペンと水彩の併用かもしれない。先生によれば色は大胆に付け、はみだしてもかまわない。輪郭や陰までペンで描けば、塗り残しの部分は光が当たった表現になる、と言う。ペン+水彩は色の濃淡や配色によって雰囲気が変わる。まだまだ自分の納得する絵には遠い道のりのように思える。
 
 下からの絵は昨年11月から6ヶ月の作品である。前半は水彩画、後半の5作品は先月から始めたペンと水彩の併用である。
 
         
 
                   下関市 関門海峡
 
         
 
                      高千穂峡
        滝は最初にマスキングインクで水の部分を描いたあと岩を塗る。
           その後にマスキングインクを剥がして周りの色と馴ませる。
            
         
 
                      阿蘇山
    
         
 
                       倉敷市
 
     
 
                      倉敷市
 
    
 
                     高千穂町
 
    
 
                   あきる野市 秋川
  
    
 
                 川崎市 多摩自然遊歩道
 
    
 
                    秩父 横瀬
 
    
 
                 川崎市多摩区 日本民家園
 
    
 
                 川崎市多摩区 小沢城址
 
    
 
                小金井市 江戸東京たてもの園
 
    
 
               小金井市 江戸東京たてもの園
 
 
 
           ここからの絵はペンで描きこんでから薄く色を付けた。
 
    
 
                    下関市 笹山町
 
    
 
                    下関市 唐戸町
                 直線部は定規を使っている。
 
    
 
                     三浦市 佃嵐崎
 
    
 
                    三浦市 栗谷漁港
 
    
 
                     飯能市 白雲山
 







水彩画教室(13)

2015年11月13日 08時06分28秒 | 美術
 月2回の水彩画教室に通い始めて10月で4年が経過した。振り返ってみて、4年間よく続いたものだと思う反面、4年やってまだこの程度かと思うときもある。半年前に色鉛筆から水彩に切り替えて、最初は戸惑いがあったものの、描くほどに水彩にも慣れてきたようにも思う。
 
 しかし自分の絵を見返して、いつも「野暮ったい絵だなぁ」と思うのである。それは絵にシャープさが欠けるからであろう。その原因は色の使い方にもあるのだろうが、一番は真っ直ぐな細い線が引けないこと、細かな部分が描きこめないからである。そんなことから、時にはペンで輪郭を取ってから色をつけても、やはりペンの線は頼りないのである。筆やペンが上手くコントロールできないのは、年齢の所為なのか、それとも訓練すれば何とかなるのか?そんなことが今一番の課題である。
 
 今月(11月)の日経新聞の「私の履歴書」の筆者は絹谷幸二という洋画家である。このコラムは時代を代表する著名人が執筆するわけだから、この洋画家も有名な人なのであろう。しかし美術に疎い私はこの人の絵を見たこともないし、名前も知らなかった。しかし読んでいるうちに美術とは何なのかに触れている部分もある。
 
 彼の実家は奈良の花街で料亭や置き屋をやっていた。したがって政治家や芸術家などの出入りが多く、小さい時から芸術に対しての刺激を受けたようである。その影響からか高校に入った時から将来は画家になると決めた。早い段階から絵を習い、大学の講習会なども受講し受験準備をし、そして見事に東京芸術大学に入学を果した。
 
 必死で絵を勉強してそれなりの腕を磨いてきたのに、大学に入ったとたん、「今までの技術は全部忘れるように」と言われ、「絵はうまくなっちゃあいけない」と言われたという。芸術は1+1=2が正解ではなく、1+1が3や10になる世界、芸術はみなと同じ答えを出すのは間違いである。というように教えられたと書いてあった。そう言われればピカソも初期の作品は写実的で、素人目にはその絵のほうがはるかに上手く描いているように思う。しかしある時点から、ピカソはピカソの絵になって有名になったわけである。
 
 芸術の何たるかも分からない私が絵について言うのもおかしいが、私は今は技術の習得期間なのであろう。自分の使いたい色が自在に出せ、自分の描きたいように筆が動き、自分の思う雰囲気を出すために、ひたすら技術を身に着けることなのだろうと思う。そして何年か勉強して、ある程度自分の思う絵が描けるようになったら、その時から自分の絵で表現が楽しめるのかもしれない。
 
下の絵はこの5ヶ月間の作品である。
  
   
  
                     練馬区 向山庭園
 
   
 
                   箱根町 早川
 
   
   
                 群馬県安中市 碓氷湖
 
   
 
                     狭山市
 
   
 
                  秩父郡 寺坂棚田(夏)
 
   
 
                  秩父郡 寺坂棚田(夏)
 
   
 
                      狭山市
 
   
 
                小平市 平櫛田中彫刻美術館
 
   
 
               下関市角島 大浜キャンプ場
 
   
 
                   下関市 角島大橋
 
   
 
                   下関市 赤間神宮
 
   
 
                  下関市 関門大橋
 
   
    
                   下関市上新地町
 
   
 
                    下関市茶山通り
     
   
 
                   下関市丸山町
 
   
  
                    下関市竹崎町
 
   
 
                  秩父郡 寺坂棚田(秋)
 
   
 
                 秩父郡 寺坂棚田(秋)
 
   
 
                   阿蘇郡 高森駅
 
   
 
                    山形 酒田市
 
 
 
 

水彩画教室(12)

2015年06月12日 08時54分34秒 | 美術
                スケッチブックの左で色の試し塗り

 このブログに絵の作品をアップするのは7ヶ月ぶりである。その間も水彩画教室には通い続けている。しかし習い始めて3年を経過する頃から、自分なりにマンネリを感じるようになってきた。何がどうということは分からないが、描いた絵を見返しても、下手は下手なりの納得感が得られないのである。ただ描いただけ、自分が求めていた郷愁、憂い、旅情や静寂、そんなものを自分自身が自分の絵から感じないのである。では何をどう変えれば良いのか、それも分からない。そんな話を友人にしたら、「水彩色鉛筆をやめて透明水彩にしてみれば・・」と言われた。行き詰まりを感じていたので、「それも良いかもしれない」そう思って早速世界堂へ行って、絵の具とパレットと筆を買い、翌週の水彩画教室から切り替えることにした。
 
 教室で透明水彩に切り替えてみて、今度は大きな戸惑いが生じることになる。先ず色、色鉛筆は色を塗り重ねていくことで表現できるが、水彩はパレットで色を作ってから描いていく。そしてその色も色鉛筆は24色が基本だが。水彩は混ぜ方によって無限である。だからまづ色の出し方で戸惑ってしまった。それから色の濃淡、色鉛筆では筆圧で加減するが、水彩は水の分量や絵の具の混ぜ方で調整する。そして何より戸惑ったのは、筆が上手くコントロールできないことである。色鉛筆は画用紙に接触しているから横の動きだけをコントロールすれば良いのだが、筆は宙に浮かせて横の動きに加え上下のコントロールが必要になる。
 
 ぎこちない手の動きでは真っ直ぐな線が描けず、どうしても太い線になってしまう。そして出来上がった作品は単調で、どろんとした野暮ったい絵になってしまう。最初に教室に通い始めた時と同じで、再び中学生の絵に舞い戻った感じである。「今までの3年間はなんだったのだろう」、「やはり水彩は止めて色鉛筆に戻ろうか」。そんなことを何度も思いながらも、「別に急ぐ必要もない、ゆっくりやろう」と自分に言い聞かせて続けてみた。そして2ヶ月を過ぎたころから次第に水彩に慣れてきた感じがする。もう少し描けば色の出し方にも、筆使いにもなれてくるかもしれない。そうすれば色鉛筆の時より巾が広がるように思える。
 
                    ・・・・・・・・・・・・・
 
           下から17枚の絵は従来通りの水彩色鉛筆で描いたもの

         

                              秩父

     

                             秩父

     

                         都立狭山公園

     

                            鹿島神宮

     

                            富山

                          ・・・・・・・・

               マンネリを打破しようと思い「道」をテーマに描いてみる

     

                        豊島区高田 急坂

     

                         雑司が谷への道

     

                        国分寺 お鷹の道

     

                          雑木林の道

     

                         旧東海道 杉並木

     
 
                       旧東海道 石畳の道

     

                        国分寺 お鷹の道

     

                       茨城県安食 農道

     

                         横浜市 山下町

     

                       横浜市 寺家ふるさと村

     

                       足利市 鑁阿寺の参道

     

                       高麗市 巾着田の桜並木



                         ・・・・・・・・・・・・・・・・・

                   ここから透明水彩に切り替え

     

                         箱根 湿生花園

     

                            手賀沼

     

                          房総の海

     

                             房総

                  色や細かな筆使いができず途中ギブアップ

     

                             菖蒲園

                   花の色が単調になり細かな描写ができない

     

                        東大 三四郎池

                 細かく描けなければぼかして描いてみようと思う

     

                          二宮の海岸

              先生に筆先を使って点を打って描くようにアドバイスされる

     

                      小田原市 おしゃれな民家

     

                        相模原市 相模川

     

                         小田原市 早川

     

                       秩父皆野町   ポピー畑

     

                          秩父 長瀞







     

     

水彩画教室(11)

2014年10月31日 08時42分36秒 | 美術

                  教室で最初に描いたデッサン 2011.11.4の日付がある 

 今月(10月)で水彩画教室に通い始めてから3年になった。絵を始めてみようと思った切っ掛けは老後対策である。仕事を辞めてからの趣味としていくつか考えたが、結局水彩画が一番取っ付きやすいと思ったからである。しかし元々絵に対して興味があったわけではない。しかも自分には絵心など全くないという自覚もあった。だから教室に通うにあたって、「石の上にも3年」と教室には休まず行くことを最優先にしてきた。結果その間は1度も休むこともなく、3年X12ヶ月X2回X2時間=144時間、絵を描いたことになる。

 
 描けば徐々にではあるが描けるようになってくる。描けるようになればもっと上手く描けないだろうかと考える。そんなことから始めたのが安野光雅の模写であった。その模写も合計17枚になった《前回の水彩画教室(10)で7枚と今回の水彩画教室(11)で10枚掲載》。これだけ描けばもうそろそろ良いだろうと思い、模写を止めて再び撮り溜めた風景写真を見て描くことにする。しかし新しく描くほどに、安野風から遠ざかっていく感じである。「これでは模写でやってきたことが活きていないではないか!」そんな風に思ってしまう。そのことを先生に言うと、「まあ、何にか身についたものもあるから、それはそれで無駄にはなっていないでしょう」と、意に介してないような答えであった。
 
 考えてみれば模写はあくまでも模写である。出来上がった作品を真似て描いているから似たような絵になるわけで、その見本がなくなれば、新たなものはどう描いて良いか分からなくなる。安野光雅は風景を見て自分の感性で自己の画風で表現することが出来る。だから画家安野光雅なのである。しかし私は新しい風景を描こうとしても、それを安野風に表現する感性はないのである。結局17枚描いても、自分の物にはならなかった。
 
 さて4年目からはどうすれば良いのだろうかと考えてしまう。結局先生が言うように、自分が(美しい、面白いと)感じたものをどう表現(パホーマンス)していくかしかないのかも知れない。そのために表現力を磨き自分のスタイルを追及していくことなのだろう。働いている間は教室には通う予定であるが、その間にある程度の自分の画風のようなものが確立できれば、と思っている。
 

    

              

                    お手本 安野光雅『津和野』 南谷大橋から

    

              

                      安野光雅『津和野』 喜時雨の農家

    

              

                    安野光雅『津和野』 大橋遠望

    

             

                    安野光雅『津和野』 機関庫

    

             

                     安野光雅『津和野』 女学校あと

    

               

                      安野光雅『津和野』 庄屋

    

               

                     お手本 安野光雅『奈良』  山辺の道

    

              

                     安野光雅『奈良』  奈良坂から大仏殿

    

             

                      安野光雅『奈良』  今井町

    

              

                       安野光雅『奈良』  薬師寺遠望

 

                          ここまでが安野光雅の模写

                   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                 これ以降は撮り溜めた写真を見て描いている

 

    

                         都立六道公園

    

                         佐渡 加茂湖

    

                         新潟市 太夫浜

    

                         箱根 芦ノ湖

    

                        下関市 関門海峡

    

                         秩父 山道

    

                       北茨城市 大津港

  

 

            


水彩画教室(10)模写

2014年06月27日 08時41分14秒 | 美術
                         安野光雅 機関庫

 水彩画教室も通い始めて2年半を経過した。2年半は30ヶ月、月2回で60回、一回2時間で計120時間、これだけ時間をかければ、中学生並みの絵も多少は見れるようになる。しかしもう一方で、どれだけ時間をかけても、いつまでも代わり映えしない絵を描いているようにも思えてくるものである。
 4月に昔一緒に働いたことのある人と酒を飲む機会があった。彼は80歳だがいまだに趣味で油絵を描いている。彼が「貴方が風景画を描くのなら、一度安野光雅の絵を見たらどうですか? 淡い色調で郷愁を感じる安野光雅の絵、私は好きなんです。インターネットで検索すれば雰囲気は分かると思うから・・・」と言う話をしてくれた。
 5月の教室でそのことを先生に話したら、「安野光雅の絵を模写したらどうですか?勉強になりますよ。絵を描く人はだいたい誰かの絵を模写して勉強しています」とのこと、早速本屋に行って安野光雅の「津和野」という画集を買ってきて模写するこのとにした。

 模写することで色んなことが分かってくる。鑑賞するのと違って写し取るわけだから、絵の細部まで見ることになる。そして描き終えた絵とお手本を比べてみると、自分の拙さがまざまざと見えてくる。プロの絵はデッサンがしっかりしているから、サラサラと描いたように見えて、ポイントはしっかりと抑えている。建物の構造や木々の自然なバランス、色の濃淡による遠近感や絵全体のポイント付け等々、・・・・だから絵に風格があり気品がある。一方こちらはギクシャクとしたデッサンや線引き、無理矢理に合わせようとした色、なんとなく不自然で稚拙さが見えてくる。そんなことを繰り返していると、自分が取り入れなければいけないポイントが見えてくる。もうしばらく模写を続けてみて、ある程度安野光雅の雰囲気が真似できるようになれば、今度は自分で撮った写真を安野風に描いてみようと思っている。

  下の2点は従来の描き方

      
                             狭山湖

      
                            六道山公園

  下の絵からは画集の中からのお手本と模写

               
                         安野光雅画集「津和野」


               
                              鉄砲町

      


               
                              段々畑

      


               
                             青野山 Ⅱ

      


               
                              笹山

      


               
                             沙羅の木

      



               
                             青野山 Ⅰ

      


               
                             緑の門林

      






水彩画教室(9)

2014年04月25日 08時22分07秒 | 美術
 上の写真は水彩画教室の場にタイ(国)のTVカメラが入った時のものである。生徒の一人にタイの人がいて、彼女の日本での活動を取材するためである。タイと日本の修好130周年を迎えるに当たって、日本で活躍するタイ人のドキュメンタリー番組が企画された。彼女はタイで学校の先生をしていたが、タイに赴任していた日本の男性と結婚し、今は日本で暮らしている。日本での彼女は、外国語教室でタイ語を教え、そのかたわら医療ボランティア(タイ人が日本で医療を受ける時の通訳)をしている。ドキュメンタリー番組は総枠20時間あまりで、その内1時間が彼女の枠だそうである。彼女の取材の内容は、外国語教室で日本のビジネスマン相手にタイ語を教える場面、医療ボランティアで病院と患者との間で通訳するシーン、日本での日常の生活の風景、そして今回は彼女が水彩画教室で絵を習っている様子の取材である。

 エキストラのような我々生徒は、カメラが回っているのを意識しながら絵を描き、時折先生に質問して見せる。そんな様子を30分あまり撮影した後、今度は取材者から生徒一人一人にインタビューがあった。「絵を始めた動機はなんですか?」、「絵を始めたことで、自分の中に何か変化がありますか?」という2つの質問である。それぞれの生徒がそれぞれに答え、約1時間の取材が終わった。この番組のタイでの放映は来年だそうで、これで私はタイでのTVデビューである。これはなかなか得がたい経験であった。

 さて今月で水彩画教室に通い始めて2年半になる(30ヶ月X2回/月=60回)。振り返ってみれば我ながらよく通ったものだと思う。飽きやすな私が、なぜ続けることができたのか?。たぶん今まで散歩で撮り溜めた写真がたくさんあって、その写真をベースに風景画を描くことを目標にしたからであろう。私のように絵を描いたことがなかった者が、唐突に絵を描き始めても、いずれ何を描くかで行き詰ったかもしれない。私の基本は歩くこと、歩くだけでは面白くないから折々の風景をデジカメで撮って記録する。その中で自分で「良いな~」と思う風景を絵に描いてみる。それぞれの趣味が、関係し連動し補完してくれる。そんなことが自分の中に根付かせるてくれる要因になったのかもしれない。

 下の絵は今年になっての7回分の14作品である。「教室の2時間で2枚を完成させる」、自分で決めたこのノルマはまだ守っている。下書きを事前に描いて行き、教室ではひたすら色を塗る。少しでも上達するには、体で覚え感覚で覚えていくことが早道だろうと思うからである。そんなことで教室での2時間はあっと言う間に過ぎていく。だらだらとした私の日常生活の中で、集中できるこの時間がある事が貴重なのである。


      
                          小田原城

      
                      中野区 哲学堂公園

 上の2枚の絵は従来の荒目の画用紙を使っている。今回からは細目の紙に変えてみた。
  画用紙が肌理細かいだけ色鉛筆の乗りが良い。女性の化粧乗りも同じことなのか?

      
                 中野区 童謡「たき火」のモデルになった農家
   ♪垣根の垣根に曲がり角、たき火だたき火だ落ち葉たき・・・の作詞家の散歩コース

      
                        所沢 小手指が原
                      
      
                      西所沢 屋敷林のある農家

      
                          元加治 入間川

      
                           秩父 武甲山

      
                           秩父 横瀬駅

      
                           佐渡 旧街道

      
                            江ノ島(1)

      
                            元加治駅

      
                           上野 不忍池

      
                            江ノ島(2)

      
                            江ノ島(3)










水彩画教室(8)

2014年01月24日 08時10分17秒 | 美術
 上の絵は水彩画教室で最初に水彩色鉛筆を使って描いた絵である。中学以来描いたことがなのだから50数年ぶりである。私の中学生の時の絵が、実家の物置から出てきたようなものである。教室に通い始めて2年を超えた。教室は先生も生徒も全て女性(私を除いて)である。そんな中にオヤジ1人が混じるのはなかなか馴染めないものである。だから最初は何とか続けることだけを意識していたように思う。通うほどに、描いていくほどに、教室の雰囲気や絵を描くということに戸惑いがなくなってくる。やがて絵で表現することに興味が湧いてくる。そしてどう描けば絵になるか、どうすれば上達するだろうか、と考えるようになってきた。

  多分それには数多く描くことで感覚で覚えるしかないのであろう。そこで教室の限られた時間で効率よく描くために、デッサンは家で描いて行き、教室では色を付けるだけにした。今まで2時間で1枚のペースを、2時間で2枚のペースで仕上げられるようになった。しかしこれはかなりなハイペースである。自分に課せたこのペースを守るため、教室でひたすら色を塗り、迷うことはどんどん先生に教えてもらうようにしている。だから2時間という時間があっという間である。

 今絵にしている題材は以前から散歩で撮り溜めた写真である。写真は何千枚もあるから、描くテーマには困らない。しかし何時も考えてしまうことは、どこまで精密に描くのか?、輪郭線をどこまでペンで書くのか?、限られた色鉛筆の中でどの色を使うのか?、色の濃淡をどう着けるのか?、毎回毎回悩み毎回毎回先生にアドバイスを貰う。そんなこんなの2年間であった。どこがどう進歩したのか自分では定かではないが、時間をかけてやり続けていれば、それなりには上達しているのかもしれない。「継続は力」、そう信じて今年も続けていこうと思っている。

      
                      栃木 塚田歴史伝統館

      
                       横浜 外交官の家

      
                          浦賀港
          初めて外に出てのスケッチ、目線が定まらず戸惑いが多かった

      
                          荒川 上流
        川面は色んな色が映りこんでいるから良く見て描くように注意を受ける

      
                       油壺 ヨットハーバー

      
                        海老名駅周辺
        藁の束は手前の中心部はしっかり描いて、あとは略して描いて良いと教わる

      
                           秩父
              煙の表現が難しい。先生に消しゴムの使い方を教わる

      
                         横浜 三景園

      
                           江ノ島
      上野の都美術館で「ターナー展」を見てきたので、少しターナーぽく描いて見た

      
                          犬吠埼
   波の白さは画用紙の白、ぼかしを使うために薄く水色を塗った後で消しゴムで消してゆく

      
                         新潟 太夫浜
        空からの光線も消しゴムで表現、先生曰く「神が降りて来そうですね」

      
                        川崎 日本民家園
       家の壁面の古びた感じを出すために、何色も色を混ぜるように教えられる

      
                           秩父
       稲の切り株一つ一つに影を付けた方がリアルになるとアドバイスを受ける

      
                         佐渡 宿根木
                    家の塀の濃淡は消しゴムを使う

           
                       芦ノ湖からの富士山







水彩画教室(7)

2013年10月04日 08時19分54秒 | 美術
 水彩画教室に通い始めてもう直ぐ2年になる。1年半が過ぎたころから少し描き方を変えてみた。色鉛筆の芯先は丸くなるため色の境目や細かな描写が難しい。先生にその事を話すと、「耐水性のペンで輪郭を描きその上から色を乗せる方法もあります」とのこと、早速ペンを買って試してみる。1枚目2枚目は従来の描き方、三枚目以降が耐水性のペンで輪郭を描いてから色を塗ったものである。確かに絵はシャープに描けるが、その分単調な絵になってしまうようにも思う。どの部分をペンで描き、どこはペンを使わずに色鉛筆だけで描くか?そこがポイントのように思う。(絵は5月から順に9月までのものを並べてみた)

      
                             新潟市

      
                           成田市 宗吾

      
                  上の絵と同じ風景を輪郭線を入れて描いたもの
                 上の絵と比べてシャープになりすぎて冷たい感じになる

      
                              浦安

      
                              城ヶ島

      
                         飯能市名栗湖(有間ダム)
                   山の端の重なりをペンで描くと単調になってしまう

      
                              皇居

      
                          葉山から見た富士山
                 「山と空、山と雪の境のようにぼんやりしたところは
                 ペンを使わない方が良いですよ」と指摘を受ける

      
                          多摩丘陵 古道
       「道と草との境は単純な線ではなく、もう少しリアルに描きなさい」と注意を受ける

      
                              日光

      
                         東松山市 箭弓稲荷

      
                         多摩市 聖蹟桜ヶ丘
                 「絵になってきましたね」と少し褒められた作品

      
                           さくら市 鬼怒川

      
                             古民家
          「あまりアップで描かず、もう少し引いて描いたほうが遠近感がでますよ」

      
                             新潟市

      
                           群馬県 安中市

      
                             栃木市

      
                           千葉県 館山市

      
                           横浜 外人墓地

 「今年いっぱいでこの水彩画教室を中止にします」とカルチャーセンターから先生の方に内示があったそうだ。理由はフラダンスやベリーダンスの方が人気があり、今順番待ちの状態、そのためこの教室をレッスン場に改装するとのこと。会社も営業効率を上げなければいけないから仕方がないのだろう。しかし今まで習ってきた生徒からすればガッカリである。生徒の何人かが「個人的に教室を開いてもらえませんか?」と先生に懇願する。それに対して「水道橋に知人が事務所を持っているので、場所を借りられるかどうか相談して見ます」と先生は答える。個人教室が開催されれば私も参加する方に手を上た。
 今習っている先生はそれぞれの生徒のスタイルに合わせたアドバイスをしてくれる。それが初心者の私にはありがたいのである。折角2年間習ってきたのだから、もう少し教えてもらいたい。老後対策と思い習い始めた水彩画、できればあと1年、とりあえず3年間習えば、描くことに多少の自信ができるように思うのだが、






水彩画教室(6)

2013年05月02日 09時00分01秒 | 美術
                           千葉県 館山市 

 水彩画教室に通い始めて先週で1年半が経過した。上の絵は一番直近の絵である。描き終えたあと教室の先生が見て、「雲なども良く描けているし、ポイントも捉えている。絵になってきましたね」という評であった。「では、今までのは絵ではなかったのか?」と冗談も言いたくなる。自分にはあまり実感はないが、1年半は1年半だけの進歩があるのだろう。

 上の風景は千葉県館山市を散歩していたときの、変哲も無い風景である。住宅地の坂を下りると海が広がっている。この地の人々は海に寄り添って暮らしている。生まれ故郷の下関は三方海に囲まれていて、学校に通うときも、遊びに行くときも常に海が傍にあった。そんな原風景が私の中にあるからだろう、こんな風景を懐かしく感じ、たまらなく好きなのである。東北の震災があって津波の災害が言われている昨今、海の傍に住むことは大きなリスクを感じてしまう。海岸線の向こうは制御不能な大海原、あるときは灰色の大波が打ち寄せ大荒れに荒れ、あるときは太陽の光を反射して穏やかにキラキラと輝く。海の傍に住むと言うことは、大自然と共に生きていると実感させてくれるのである。

 今までは主に散歩の時に撮った写真から特徴ある風景を選んで描いてきた。雄大な風景、綺麗な景色、特徴ある町並み、しかしそれはあくまでも風景の持つ面白さを画こうとするだけで、私自身の主張は見えない。今からは少し描くテーマを変えて、自分らしい絵を描いてみたいと思っている。郷愁、憂い、旅情、孤独、静寂、ほろりとした詩情、そんなものが少しでも表現できればと思うようになった。これも1年半の進歩かもしれない。

 下の絵は前回のブログ「水彩画教室(5)」以降に描いた作品を古い順に並べてみた。

      
                       神奈川県 真鶴 三石海岸

  
      
                          千葉県 印旛沼


      
                          京都 先斗町


      
                          新宿区 神楽坂


      
                          北区 旧古河邸 
  

      
                         千代田区 神田明神


      
                    関越道 赤城サービスエリアからの展望


      
                        千葉県 旭市 屏風ヶ浦


      
                      都内の公園 名前は思い出せない







水彩画教室(5)

2013年02月01日 08時27分05秒 | 美術
 上の絵は雲を描いたものである。画用紙にたっぷり水を付けて薄いブルーを敷く、そして乾かないうちにティッシュペーパーで絵の具を拭き取る。すると画用紙の白が現れて雲のようになる。それから雲の下部に薄いグレーを付けると、雲の厚みが表現できる。今水彩画教室では白いものの描き方を勉強している。水彩画は一旦塗った色の上に白を重ねると、下の色が溶けて混ざり合い、白が表現できない。白いものを描くときは画用紙の白を残し、そのまま使うようにする。これは慣れないとなかなか難しいものである。下の絵は海岸に打ち寄せる波である。波頭は当然白い。白は使わず波頭の部分だけを抜いてブルーで波を描いていく。

      
                              犬吠埼

               
                         白い部分は画用紙の白

 下の絵は以前北海道の富良野に行ったとき撮った写真を元に描いたものである。当然白い色は全く使っていない。バックの色は画用紙の色である。ただそれだけでは雪の風景にならないから、部分部分をブルーの濃淡で影を付けている。

      
                              富良野

      
                         富良野付近の根室本線

      
                              富良野  
   
 水彩画教室も通い始めて1年もすると、描くことへも慣れてきて、表現方法も少しづつ身についてくる。最近は自分でも「良く描けたな!」と思える絵が何枚か描けるようになってきた。中学生のようなぎこちなかった絵が少しさまになってくる。すると少し自信が着いてきて描くことが楽しくなってくる。そうなると不思議なもので、次はこんな絵を描いてみたい、次は・・・・と、意欲が湧いてくるものである。

 下の絵は昨年の10月~12月に描いた絵を順番に並べてみた。

      
                         新宿御苑 ポプラ並木

      
                           皇居二重橋

      
                         高幡不動 親水公園

      
                          所沢市 小手指ケ原

      
                          世田谷区 上野毛

      
                   市川市 かつて江戸川に流れ込んでいた旧坂川跡