先々週書いたブログで、スティックパソコンの設定中に「マイクロソフト・アカウント」を聞いて来る画面があった。以前買ったタブレット「SufaceRT」の時に設定したアカウントのxxxx@outlook.comを打ち込み自宅の電話番号の8文字を使ったパスワードを入れる。すると、「パスワードが違う」と拒絶されてしまった。何度やっても同じで、結局その部分はスルーしてしまう。後日池袋の家電量販店に行って状況を話すと、「今はパスワードは英文字と数字混ぜて8文字以上」でないとだめで、パスワードの変更手続きが必要になる、と言うことであった。パスワードの基準を勝手に変えられれば、使う方は戸惑うばかりである。ではパスワードの変更手続きはどうするのか、面倒くささが増してくるとそれが怒りに変わってくるものである。
2年前、会社に来ている銀行マンと話していたら、「クレジットカードの申し込みは70歳前までです」と言われた。私は基本的に現金派で今までクレジットカードは使っていなかった。しかし最近はネットでの購入は便利で、老後買い物が億劫になった時のために、私専用のクレジットカードを作っておくことにした。そのために今までほとんど使っていなかった古い銀行口座を生かし、クレジットカードを申請した。その時設定したのがクレジットの暗証番号とインターネットバンキングのパスワードだった。その後何週間かしてクレジット会社から、「クレジットの暗証番号が誕生日に関連するから、○○○○に変更します」との一方的な通知が来た。「自分と関係ない数字を勝手に設定された暗証番号」、そんな番号など記憶に留まるはずも無く、いつの間にか忘れてしまった。
さて、今年の夏休み、友人の実家がある宮崎県の高千穂に遊びに行くことになった。羽田から熊本空港まで飛行機のチケット予約をしようと、2年前に作ったのクレジットカードを出し、銀行にお金を入れる。そして変更された暗証番号の書類を捜したが、どこを探しても見当たらない。仕方なくクレジット会社に問い合わせると、自宅住所や誕生日など根掘り葉掘り聞かれたうえで、暗証番号の通知書類を郵送すると言うことであった。結局、飛行機の予約はJTBで済ませたので、今回もクレジットを使うことはなかった。
アナログからデジタルへ、現金払いからクレジットへ、世の中がドンドン便利になっていく反面、そのセキュリティーのための暗証番号やパスワードは次第に多くなり複雑になっていく。今回のトラブルから散らばっていた暗証番号やパスワードを全て書き出して一覧表にしてみた。以下主だったものだけをピックアップしても15以上あった。
みずほ銀行キャッシュカード暗証番号
みずほ銀行クレジットカード暗証番号
ソニー銀行 ログインパスワード 取引暗証番号 合言葉
ビューカード パスワード
野村證券 ID番号 パスワード
ビックカメラ・スイカ・カード クレジット暗証番号
ヤマダ電機パスワード
ヨドバシカメラ 会員パスワード
OCNお客様ID OCN認証ID OCN認証パスワード
ドコモアプリケーションパスワード
インターネットパスワード
フェイスブック パスワード
マイクロソフトアカウント パスワード セキュリティーコード
ライン パスワード
ブログ パスワード
Gメール パスワード
運転免許証 暗証番号 2コ 等々である。
さて書き出した一覧表をどう管理しようと考えてしまう。今までは暗証番号など一部はスマホのメモ帳に入れていた。しかしスマホを失くしたり壊れたりしたら、それも失われてしまう。紙に打ち出して保管しても同じことが言えるし、最悪自分が痴呆になったり、交通事故などで死んでしまえば全てが、不明になってしまうだろう。やはり家族に渡しておくしかないのだろうが、しかしこれもメールなどプライベートな部分を覗かれそうで躊躇してしまう。
そこで考えたのが陶器の貯金箱(割らないと取り出せない)に、十数枚の500円硬貨と一緒に暗証番号とパスワードの一覧表を入れておくことである。万一家族に伝えることが不可能な状態になったとしても、貯金箱にお金が入っていれば、身内の誰かがこれを割るだろう。そうすれば銀行預金や株式のことが分かり、(残っていれば)取り出すことが出来る。デジタルな時代にもっともアナログな方法ではあるが、今考えうる最善の方策のように思える。

豚の貯金箱が欲しかったが、無かったのでパンダの貯金箱にした。