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60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

散歩(東船橋~船橋)

2012年06月19日 17時01分55秒 | 散歩(2)
駅からの散歩

No.342    東船橋~船橋     6月17日

 船橋は人口60万人で県で千葉市に次ぐ大都市である。しかし船橋と聞いてもどんな街なのかイメージが湧かない。それは東京湾に面しての漁業があり、東京に近いことから首都圏のベットタウンであり、北部は梨やニンジンの農家と、さまざまな業態が入り混じっているからだろうか。今日はそんな船橋の南部の海岸沿いを歩いてみた。船橋の歴史は古く、日本武尊が東国平定の成就を祈願して創建したと言われる船橋大神宮が1900年前の創建と書かれてあった。古くからの町だからのだろう、神社仏閣が多く、中心部は細く曲がりくねった道が入り組み、新旧の家が混在していて、雑然としてまとまりのない街のように感じてしまう。

      
                         JR総武線 東船橋駅

                
                             道祖神
           道祖神社の祠を覆う大イチョウは昔からの道標になっていたようだ。

      
                             了源寺

                
                             了源寺

      
                             西福寺
     四国四十八箇所霊場より御霊験石を拝領して鉄柱の上に置いてある。この石をさわり
    「南無大師遍照金剛」と唱えて回れば四国八十八箇所を回ったのと同じ功徳があるらしい。

      
                           船橋大神宮

      
                           船橋大神宮
    景行天皇40年(110年)に日本武尊が東国を平定の成就を祈願して創建したと云う古社

      
                      境内は苔むしていて歴史を感じる

                

      
                            浜町橋

      

      

      
                              鵜

      
                           海老川水門

                
                           海老川水門

      

      

      

      
             船橋沿岸はゼロメートル地帯が広がり、わずかな高潮でも浸水被害が
               出てしまうため、船橋港付近はぐるりと堤防に囲まれている。

                
                  旧運河沿いの道 廃屋が多く立ち並んでいる

                
                  廃屋の後方には真新しい高層マンションが立つ

      
                          古い町並みの本町

                

      
                            西向き地蔵

      
                         いくつもの寺が建つ寺町

      
                             行法寺

                   
                          新しい感覚のお寺

      
                        ときわ湯 昨年9月に閉店

                

      
                             海老川

      
                            海老川橋
           橋から突き出た廻船のモニュメント、ここは船橋という地名の発祥の地
        川に小舟を並べて橋の代わりをしたという逸話から、船橋の地名の由来になった。

      
                           御蔵稲荷神社

      
                     東照宮(左)と御殿稲荷神社(右)
      ここは家康が秀忠と佐倉方面に狩に出かけたときに宿泊した船橋御殿があった場所
              各地に東照宮はあるが、ここの社殿は小さく質素である。

      
              このあたりは車も入れないくらい道は細く入り組んでいる。

      
                             御殿通り

      
                              船橋駅

散歩(両国~品川)

2012年06月12日 11時03分50秒 | 散歩(2)
駅からの散歩

No.341    両国~品川     6月10日

 今日は「赤穂浪士の道」ということで、両国の吉良邸から高輪の泉岳寺までを歩いてみる。元禄15年(1703)12月14日(現在の暦では1月30日)、赤穂浪士四十七士は吉良邸に討ち入り、見事本懐を遂げ吉良上野介の首をあげ、主君が眠る泉岳寺に捧げるべく運んだわけである。
 当時がどんな道になっていたかイメージはつかないが、実際に歩いてみると、その距離は思った以上に遠く、休み休みといえ5時間以上を要した。前日から一睡もせず討ち入って死闘をくりひろげ、寒い冬の中を手傷を負っての行進である。さぞ疲れと寒さで大変だったろう、やはり昔の武士は根性が違う、これが私の歩き終えての感想である。


      
                                両国駅

      
                                両国駅

                

      
                                国技館

      
                               旧安田庭園
                        左は今は閉館している両国公会堂

      
                             東京都慰霊塔
      1930年に関東大震災の身元不明の遺骨を納め、死亡者の霊を祀る震災祈念堂

                
                                三重の塔

      
                            築地本願寺 慈光院

                
                        歩道に関取の手形とブロンズ像

      
                                回向院
         明暦の大火をはじめ、多くの無縁仏を供養する。鼠小僧次郎吉の墓もある

      
                               吉良邸跡
                     討ち入り後は没収され、町屋になっていた

      
                      当時の86分の1の規模のミニ史跡公園

                
                  吉良上野介の像 穏やかで落ち着いた顔をしている

                
                            みしるし洗いの井戸

      
                                隅田川

      
                           芭蕉庵史跡展望庭園

      
                               満年橋

      
                              清澄公園

      
                 戦災を免れた昭和4年建築の旧村林商店の建物

      
                               永代橋

      
                         永代橋から東京スカイツリー

      
                             八丁堀付近

      
                             鉄砲洲稲荷神社
                          この前を赤穂浪士は通った

      
                             トスラー記念館
                昭和8年に聖路加国際病院の宣教師館として建築された

                
                             聖路加タワー

      

      


      
                             築地本願寺
                  古代インド様式の石造りの本堂は昭和9年の完成

      
              元は浅草に在ったが明暦の振袖火事で現在の位置に再建

      
                              本堂

                

      


      
                             築地場外

      
                        築地場外 こちらでも祭り

      
                              新橋駅

      
                             烏森神社
                駅付近の路地裏にあり、参道は飲み屋横丁になっている

      
                             塩釜神社

                
              塩釜神社はこの地にあった仙台藩の中屋敷地内に建っていた。

      
                             芝大神宮
                   関東のお伊勢さま、1005年創建という古社

      
                             芝大門

                
              芝大門に立ち、その先が増上寺、さらにその先が東京タワー

      
                将監橋から眺めると、小さな川は舟溜まりになっている

      
                             泉岳寺

      
                 吉良上野介の首を洗ったとされる首洗いの井戸
                   吉良邸の井戸と2ヶ所で洗ったことになる

      
                           浅野家墓所入り口

      
                            赤穂浪士墓所
                       左上の建屋の中が大石内蔵助の墓

      
              大石内蔵助以外はわずか六文字の戒名しか許されなかった

      
                             品川駅 西口

散歩(祖師谷~喜多見)

2012年06月05日 10時48分20秒 | 散歩(2)
駅からの散歩

No.340 祖師谷~喜多見        6月2日

 先日池袋のジュンク堂書店に立ち寄ったら、雑誌の「東京散歩」のバックナンバーに「むかしまちむかしみち」というのがあった。 《どの時代を歩こう? だれの道をあるこう? はるかに続く散歩道、全25コース歴史道》 こんなキャッチフレーズが気にいって買って見た。どのコースも部分部分はほとんど歩いたことがあるが、コースの切り口が面白いので、当面これを頼りに散歩することにした。
 今日のコースは祖師谷大蔵から喜多見まで、新宿から小田急線で祖師谷大蔵、成城学園、喜多見の順である。祖師谷大蔵駅を降りて、高級住宅地で有名な成城学園をぐるっと遠廻りに回って喜多見駅までである。都心に近いこの世田谷区と狛江市、まだまだ昔がたっぷり残っている静かな散歩道であった。
     
      
                     小田急線 祖師谷大蔵駅 ウルトラマン像
           ウルトラマンを生んだ円谷プロがダクションがここ砧にあり、誕生の地

      
                      ウルトラマン商店街(祖師谷通り)

      
          商店街を抜けると竹林のある邸宅が現れる。静かで雰囲気のあるよい道

      
                         静かな住宅地が続く

      
                             仙川

      
                            妙法寺

                
                            妙法寺

      
                    妙法寺の本堂で「さつき展」をやっていた

      
                       昔の田舎道の名残がある

      
                            永安寺

      
                  永安寺 三界万霊(さんかいばんれい)供養塔
          子孫が途絶えて、お参りする人がいなくなった仏像と無縁墓碑を合祀したもの

                
                          野川 きしべの路

      
                           次太夫堀公園

      
                           次太夫堀公園

      

                

      

      

      
                         次太夫堀民家園 こびき

                

      
                           旧加藤家 蚕だな

      
                  左の四角の中に自分で入って糸を吐いて繭をつくる

                

      
                          旧秋山家 土蔵

      
                            旧安藤家

      
                   旧安藤家は、庄屋の家だったようで玄関も立派

                

      
                             旧安藤家

      
                             旧安藤家

      

                
                     消壷 こどもの頃使っていた記憶がある

      
                             須賀神社

      
                              慶元寺

      
                              慶元寺

                
                                慶元寺

      
                             氷川神社
      参道の先に見える小さな石造りの鳥居は承応3年(1654)の建立で 世田谷区内最古

      
                             氷川神社

      
                            喜多見不動尊

      
                          小田急線 喜多見駅
                     


散歩(早稲田~秋葉原)

2012年05月22日 10時38分10秒 | 散歩(2)
                            湯島聖堂

駅からの散歩

No.338    早稲田~秋葉原          5月20日

 山手線大塚駅から都電で早稲田へ、そこから歩き始めて早稲田通りを東に向かう。神楽坂、飯田橋、九段下、神保町、御茶ノ水、そして秋葉原へ。今まで個別に見ていたものを通して見て歩くと、山手線の内側は意外と狭く、それぞれの場所が隣接していることに改めて気づかされる。それはいつも地下鉄を利用して、モグラのように地表に出てきたとき、方向性や距離感を見失っているからだろう。

      
                             JR大塚駅

      
                 都電荒川線 線路の脇はバラの街道になっている

              
                              都電

      
                            都電 早稲田駅

              
                             Cafe125

      
                            早稲田大学構内

      
                         大隈重信像と大隈講堂

      
             休みで学生がいないと、ひっそりとして映画のセットのように感じる

      
                              穴八幡宮

      
                              穴八幡宮

              
                        穴八幡宮 布袋(ほてい)様

                   
                東京メトロ東西線早稲田駅前 夏目漱石生誕の地碑

      
                              夏目公園
                夏目漱石の旧居跡 他界するまでの10年を過ごした

      
                               神楽坂

      
                            神楽坂 包丁研ぎ

      
                   神楽坂 肩ほぐし500円、眉の整え500円

      
                       善國寺 神楽坂の毘沙門天で有名

      
                            赤城神社
          モダンに建てかえられ、レストランも併設して結婚式専門のような神社

      
                          結婚式  お色直し?

      
                           神楽坂 石畳の道

      
                               神楽坂

                 
                               神楽坂

      
                               神楽坂

      
                           若い人が並ぶ店も多い

      
                               外濠

      
                             東京大神宮

              
                   縁結びの神様ということで若い女性が多い

      
                             絵馬も今風

      
                              靖国神社

              
                       舞台では柳生新陰流の模範演技

      
                           靖国神社 骨董市

      
                          神田神保町 古書店街

      
                            御茶ノ水駅と聖橋

      
                              神田明神

      
                              神田明神

      
                              湯島聖堂

      
                              湯島聖堂

                 
                            湯島聖堂 孔子像

      
                               秋葉原

      
                       神田川 万世橋から昌平橋を望む

      
                           秋葉原 歩行者天国

      
                              秋葉原駅前




散歩(飯田橋~上野)

2012年04月03日 13時02分57秒 | 散歩(2)
                          小石川後楽園 内庭

駅からの散歩

N0.331     飯田橋~上野        4月1日

 気象庁が3月31日、東京でサクラ(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。平年より5日、昨年より3日遅いらしい。翌日の4月1日は春らしい暖かな日曜日、「春うららを感じられる場所」と言うことで、今日は小石川後楽園から歩いて見ることにした。


      
                               飯田橋駅

      
                            小石川後楽園
                              しだれ桜

      


      
                          小石川後楽園 大泉水

      
                        ソメイヨシノは今にも咲きそう

      
                               円月橋

      


      
                               外人も多い

      
                             八重豊後(梅)

      
          

      
                                梅林

      
                              神田上水跡

      

                


      
                               九八屋

                
                           ジンチョウゲ(沈丁花)
                3月に花を咲かせることから、春の季語として良く歌われる。

      

      
                            牛天神(北野天神)

      
                            牛天神(北野天神)

      
                                伝通院
                 浄土宗のお寺で、徳川家康の生母「於大の方」の菩提寺

      
                                伝通院
                  増上寺、寛永寺と並ぶ徳川家の菩提寺の為、
             2代将軍秀忠の長女千姫など徳川家ゆかりの墓が現存している。

      
                          源覚寺(こんにゃくえんま)

                  
                     本殿の前に沢山のこんにゃくがお供えしてあった
                                      
      
                           源覚寺 塩地蔵尊
                      地蔵の頭も塩で塗り固められている

                
                              源覚寺

      
                          東京メトロ 後楽園駅
       後方の東京ドームでは巨人ヤクルト戦が行われていて、太鼓や歓声が漏れてくる。

      
                              礫川公園

      
                        礫川公園の中にある春日局の像

                
                  春日局が由来で春日町が出来、春日通りが出来た。

      
                              桜木神社

                
                         胡瓜が3本お供えしてあった。

      
                               麟祥院
              春日局が葬られている寺院。その法名を取って寺号が付けられた。

      
                              湯島天神

      
                          

      
                           湯島の白梅はもう終わり

                
                         あふれんばかりの絵馬

                
                         今の時期は合格のお礼詣り

      
                               アメ横

      
                               アメ横

      
                               アメ横

      

散歩(新橋~有楽町)

2012年03月30日 08時40分36秒 | 散歩(2)
                          浜離宮 菜の花畑

 東京都心から始めたこの「駅からの散歩」も、330回目になった。このシリーズ以前に西武線70数駅に降りて歩いていたから、合計すれば400回を超える。以前このブログにも書いたが、11年前に母が亡くなり、心にぽっかり穴のあいたような空しさを感じていた。「この空しさを紛らわせるために歩いて見よう」、そう思って近隣から歩き始めたのがスタートである。西武沿線、東京都内、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県と散歩の手引書を頼りに、日帰りで行ける範囲はだいたい歩いたように思う。もう目新しい場所は残っていない。これ以上は自分の好きなテーマを決め(例えば「鉄橋」とか、「城」とか、「美術館」とか)、単発で出かけるしかないのだろうか。しかし今のところ私にそこまで興味のもてるテーマは見当たらない。かと言って歩かなければ無性に歩きたくなる。10年も歩いていれば、これも一つの生活習慣になったのだろう。「しかたがない、これからはどこでも歩いてみることにしよう」。そうと決めたら東京のど真ん中から再スタートである。


駅からの散歩    

No.330    新橋~有楽町     3月25日

 JR新橋駅に降りて浜離宮の方向へ歩く、浜離宮へは何度も来ているが、菜の花が咲いている光景が一番印象に残っている。ビルに囲まれた大都会の中に、春の太陽をいっぱい浴びて黄と緑が輝いている。ここはまさしく都会のオアシスである。300年前の徳川家の庭園が今も我々を癒してくれる。やはり、それぞれの時代の残すべきものは残し、変えていくべきは変えるという、行政のビジョンが重要なのだろう。色々なところを歩いて見て、日本には神社仏閣以外は古いものがあまり残っていないように感じてしまう。それはヨーロッパの国々などに比べて、伝統や文化に対する国民の意識やこだわりが薄いからなのだろうか。
 浜離宮を出て築地から首都高速に沿って京橋まで、そこから折り返して歩行者天国の銀座中央通りを歩く。銀座は江戸時代の銀座役所として銀貨の鋳造が行われたのが始まりのようである。明治になって横浜間の鉄道の起点である新橋と、経済の中心だった日本橋の間に位置する銀座を、「文明開化の象徴的な街にしたい」という、当時の東京府知事の強い主導で、新たに煉瓦の街並みが建設された(1877年)。思惑通り、今は外国の有名ショップも数多く店を連ねる日本最大の繁華街になっている。未来を見つめての施策、そこには強力なリーダーシップと夢とが必須である。今の日本の政治に最も欠けているところなのであろう。

     
                         JR新橋駅 銀座口

     
                          新橋駅 ガード

     
                     古いレンガ作りのガードが残っている。

               
                       手前は鉄道歴史展示室
                      後方は汐留シティーセンター

     
                      旧新橋駅停車場 プラットホーム

               
                 鉄道の起点にあった「0哩標識(ゼロマイルポスト)」    

     
                        浜離宮恩賜庭園入口

     


     
                           三百年の松
                  六代将軍家宣が庭園を改修した時に植えられた。
             都内最大、太い枝が横に張り出し、添え木なしては自立できない。

     
                         浜離宮 菜の花畑

     
                           左は電通ビル

     

               

     


     
                            汐入の池

     
                          あと少しで倒れそう

               
                            東京湾側

     
                          東京湾晴海方向

               
                     横堀水門 牡蛎殻がギッシリ付いている。

               
                            浜離宮 鴨場

     
                      築地市場 日曜で閑散としている。

               
                           拾得物の掲示板
            しらす干し、黒あわびだけ、活伊勢海老など、さすがに市場の落し物

     
                            新橋演舞場

     
                      工事中の歌舞伎座 来春完成予定

     
                           大野屋総本店
                 歌舞伎役者などを顧客に抱える老舗の足袋メーカー
               安永年間創業、嘉永2年(1849年)に現在の新富町に移転

               
                              京橋

     
                       銀座中央通り 歩行者天国

     
                     世界の高級ブランドの店が勢揃している。

     


     


     
                           KENZOガール

     
                          街頭インタビュー
      日本テレビ系列で月曜~金曜の5:50~8:00に放送されている情報番組らしい。

     
                     待ち合わせは三越ライオン像の前で、
        
     


     
              3月16日オープンのユニクロ銀座店 年商100億を目指す。

               
                         入場制限で長蛇の列

     
                            有楽町マリオン
              かつては阪急百貨店と西武百貨店の2館が併存していたが、
             今は阪急MEN’S TOKYOとルミネ有楽町店に替わっている。

     
                若者のルミネから大人のルミネを目指して、高級志向?

     
                    盲導犬の募金活動 犬もお疲れの様子

     
                年末ジャンボで3億X3本+1億X2本=計11億円 出た。

     
                           有楽町駅 銀座口

散歩(三浦海岸)

2012年01月13日 08時30分31秒 | 散歩(2)
                          三浦海岸 南方向

駅からの散歩

No.327       三浦海岸      1月8日 (日)

 年末年始と気ぜわしい日が続き、何時もの散歩が出来なかった。正月休みが終わった最初の日曜日、久々にどこかを歩いて見ようと思う。「去年はあまり海に行っていないなぁ~」、そう思うと無性に海が見たくなった。京浜急行で三浦海岸駅へ、駅を降りて6~7分も歩けば海岸に出る。海岸に出ると広い砂浜に2~3組の人しか見えない。空は薄く雲がかかり、時折り陽が射す天気である。以前来た時はここから海岸伝いに南方向に歩いた。今日は北方向へ歩いて見ようと思い歩きだす。砂浜に打ち寄せては引く波の音、海の臭い、どこまでも広い空、海辺は街ち中に暮らす私にとっては別世界である。そして海は癒しの世界のようにも感じるのである。それは生まれ育った下関と言う環境にあるのであろう。

 下関は本州最西端で九州に向って三角にとがった町である。西は響灘、東は瀬戸内海と海に挟まれている。物心付いた頃から、毎週のように父に連れられて港の岸壁に釣りに行っていた。夏は兄弟や友達と山陰線の海辺へ海水浴に行く。小学校こそ街中にあったが、中学校は響灘の見える高台にあった。毎日の通学は漁港の傍を通う。魚の臭い、空を舞うカラスやトンビ、漁船のエンジン音、製氷会社から直接船に大きなトイを使って氷を流す音、そんな空気がバックグランドであった。高校は中学とは反対の瀬戸内海側にあった。毎日路面電車で源平合戦で有名な壇ノ浦の傍を通った。対岸の九州の門司との狭い海峡は流れが速い。時々途中下車をして関門海峡を飽きずに眺めていた。流れに逆らって進む船は止まったように動けず、流れに乗った船は自動車のようなスピードで進む。大学も海の傍である。授業の中に遠泳があり、潜水があり、カッターボートや手漕ぎの和船の訓練もあった。東京に出てくるまでの20数年、私の間近には常に海があったのである。だからなのであろう、海を見るとホッとした懐かしさを感じるのである。

 昨年、東北の沿岸は大津波で甚大な災害を受けてしまった。身近に感じていた海が一転して、人々に襲いかかってきたわけである。地球規模からすると地溝のわずかなズレで海がゆれ、それが何時もより高い波となって海岸に打ち寄せただけである。しかし自然界からするとあまりにも小さな存在の我々人間にとっては、住いも生命をも飲みこんでしまうことになったのである。

 海に接するたびに思うことがある。それは圧倒的な大きさである。その水の量、その深さ、そしてそこから発せられるエネルギー量である。子供の頃海水浴に行ってわずかな波にも足を取られていた。風の強い日、岩に打ちつけられ高く波立つ様子をみて圧倒的な力を感じた。船で沖に出て陸地が遠く見えなくなると、その広さに不安を覚え、その底知れない深さに恐怖を感じたものである。船乗りの言葉に、「板子一枚下は地獄」というのがある。自分の乗っている舟と海とはたった一枚の板で仕切られているだけ、ということである。海岸線に住む人々にとっては風光明美で自然を満喫して暮らしているように思えても、海岸線の向こうは、時に地獄にもなり、人知も及ばず、抗うことも出来ない別世界なのである。だからこそ私は海岸線に立つと、大自然をダイレクトに感じて、その大きさに癒されるのである。

      
                          三浦海岸 北方向

      

      
                         三浦海岸は砂浜が広い

      
                         対岸は千葉県金谷方面

                  
                        砂には貝殻が混じっている

      
                     海岸にはズラリと大根が干してあった

      
              これは名物の「三浦大根」を使った沢庵作りの為に干している。
            大根の成育から収穫、天日干し、樽詰め、販売まで100%三浦産

                  

                  

      

                  

      

      

      

      

                  
                            タコつぼ

      
                       三浦市から横須賀市に入る
 
                  
                      海岸そばのケンタッキーで一服

      
                             津久井浜
  
      

      

      

      

      

      

      

      

      

      
                          高台にある熊野神社
              海岸から歩いて10分、津波が来ても走れば5分で避難できる

                  

      
                          市立 北下浦中学校

                  
                     学校の柵に海抜が表示されている

                     ここから京急長浜駅にでて帰る。


散歩(原宿・六本木)

2011年11月18日 09時05分51秒 | 散歩(2)
駅からの散歩

No.325          原宿・六本木          11月13日

以前の会社で環境関係の部署に所属している友人から、「青山で環境ボランティア見本市がある
から行って見よう」と誘われた。最近は時間が許せば、出来る限りお誘いは受けるようにしている。
それは歳とともに、無関心なものが多くなり、興味の範囲が狭くなり、行動力が無くなってしまうから
である。「相手から誘ってもらえる」、このチャンスは逃してはいけない。そう思うのである。

朝10:30に青山紀伊国屋前で待ち合わせた。渋谷に向かって歩くと国連大学という施設があり
その1Fに、それぞれの団体のブースが並んでいる。地球温暖化防止、リサイクルと廃棄物対策、
生物多様性などの環境活動の紹介である。友人はそれらのブースに立ち寄って話をしていたが、
私は「御苦労様」と思うものの、彼らのように献身的な気持ちの人々とはかけ離れた存在である。
すんなりとは入り込めず、友人とは一歩離れたところで見ていた。

同じ国連大学の歩道側に「ファーマーズ・マーケット」という農産物主体の市場が開催されていた。
実利的な私はこちらの方に興味を引かれた。全国各地からのこだわりの農産物を集め毎週土曜
日曜に開催されているらしい。スーパーに比べると5割前後は高いと思われるが、商品それぞれに
語るべきうんちくがあるようで、それが消費者に興味と安心感を与え人気になっているのであろう。
環境ボランティアとファーマーズ・マーケットを見終えて渋谷まで歩く。渋谷駅近くで、友人がTVで
紹介されていた「ラーメン屋」に行こうと言いだし、久々に豚骨のラーメンを食べて友人と別れた。

今週、小田原に住む友人の奥さんが表参道ヒルズで手織り服の催事をやっている。案内葉書を
もらっていて、どうしようと迷っていた。販売商品は全て女性物で買う気もないから行っても仕方が
無いのだが、「ここまで来たから、ついでに寄って見よう」、そう思い直して山手線の原宿で降りた。
原宿駅から表参道を歩く。ケヤキ並木の大きな道には、銀座と違って若者向けの有名ブランドの
店が並ぶ。少し人通りが少なくなったあたりに表参道ヒルズがある。その一角にオバサマ相手の
彼女の店があった。お店を覗いてみたら彼女の友人なのであろうか、服を見ながら談笑している。
商売の邪魔をしてはいけないと思い、来たことだけを告げて帰ろうとすると、「あっ、ちょっと待って、
日展の招待券が余っているから行ってみない?」、そう言ってレジそばにあったバックから券を出し、
私に渡してくれた。まだ昼の1時過ぎである、時間もあるから招待券をもらって観に行くことにする。
今度は明治神宮前から乃木坂へ、思いもしなかった国立新美術館で「日展」を見ることになった。

日展はもう30年以上前になるだろうか、上野で開催されていた時に女房と1度行ったことがある。
会場は1Fから3Fまで6つの展示室に分かれていた。最初に洋画の展示館に入る。大きな会場
全体を包むように絵具の匂いが漂う。作品のほとんどが脚立が無ければ描けほどの大作である。
作品一つ一つに掛けた膨大な時間とエレルギー、画家の「この一作」に賭ける意気込みを感じる。
洋画、日本画、工芸美術、彫刻、書、と見て回るが、その圧倒的な展示数(洋画だけで2000点)
に戸惑う。最初はゆっくり鑑賞していたが、これでは回りきれないと思い後半は流すように歩いた。

「犬も歩けば棒に当たる」ではないが、最初は友人と環境ボランティアに行くだけの予定であった。
そこからつながりつながりして、思わぬことに「日展」まで見ることになった。見れば見たで、そこに
感想が生まれ、私の鈍い感性の刺激になる。なにも「今日はこうしよう」とスケジュールを立てて
行動しなくて、行き当たりばったりで動いても、それはそれで結構面白いものである。論語で言う
「七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず」(七十になってから、心のおもむくままに行動し
ても、道理に違うことがなくなった、と言う意味らしい)、私も70真近である。きっちり計画を立てて
行動しなくても、大きな問題が起こることもないであろう。自分の中に制約を設けず自在に動く。
そのことが歳とともに顕著になってくる、「興味の範囲が狭まり、無関心になり、行動力が無くなる」
ことへの対策になるのかもしれない。

      
          青山の国連大学広場で 環境ボランティア見本市が開催されていた。

      
   同じ国連大学前で行われるファーマーズマーケット@UNUは毎週土日10:00~16:00開催。

              

              

      
        不揃い野菜、珍しい品種、旬の野菜など、これまで一般には手に入らなかった
             知る人ぞ知る人気生産者から直接野菜や果物を販売。

              
                  食べる「ほうずき」 1個100円は高い。
                  1個食べて見たが、甘い独特な味がする。

      
                 北九州小倉区出身の「唐そば」と言う店で昼食

               
                          つけ麺 800円

              

      
                             表参道

              
                    歩道に座るのに抵抗はないようだ

              
             表参道から脇道に入ってもズラリと人が並ぶ。約100m

               
           その先頭にあったのは「Eggs'n Things(エッグスンシングス) 」と言う店
           ハワイを訪れる世界中の旅行客にとって人気のカジュアルレストランとか

    
                              表参道ヒルズ

      
          友人の奥さんが、表参道ヒルズで毎年1週間「手織り服」の催事を行う

              
                         一点3万から5万円


            明治神宮前から地下鉄で乃木坂へ、国立新美術館へ向かう

                 
          以前は上野で開催されていたが、国立新美術館に移って5年目だそうだ
   
      
                           国立新美術館

      
                              洋画

                    

展示場の洋画、日本画、彫刻など各分類ごとに10点前後の「特選」という金の紙が貼られている。
膨大な作品の中から選者は何を基準に「特選」を選ぶのだろうか?興味があるのでインターネットで
「特選」の受賞理由を調べてみた。それを何作品かの写真に添付してみる。

              
                      特選 小休止(パイプの煙)
                           受賞理由 
    人形にレインコート、砂時計等、使い古された愛着のある物ばかりをアトリエの一隅に配置し、
    くり返し見て描くことにより深味のある表現になっている。今回一段と完成度の高さが見られ、
    今後の展開が楽しみ。

              
                          特選 アルテミス
                            受賞理由 
       北海道育ち、雪の白さの中で培われた作品。長年にわたり白い世界を追求し続け、
       今回の作品に結実した。卓越したデッサン力と構成力には目を見張るものがある。
       今後さらに大きな飛躍が期待出来る。

              
                     特選   チョーク絵のある静物
                            受賞理由 
     長崎で活躍する26才の新鋭。「チョーク画」という新しい技法を武器に臨んだ作品である。
     ジャンルとしては、静物画になるが、背景に人物を配するという難しい課題を若い感性で
     見事に融合させた秀作である。

              
                           特選 獺祭図
                            受賞理由 
      テーマに合ったものを少しずつ集め、丹念に観察し、彼独自のスッキリとした空間と
      ものの存在を感じさせる作品である。

               
                          特選 アトリエ・物語
                             受賞理由 
  日展らしい奥行きの深いフィールドでの描き手として力を発揮している。的確な描写力に裏打ち
    されている表現は説得力を持つ。2度目の特選受賞者として、さらなる発展を期待する。

               
                          特選 光差す時間
                            受賞理由 
      郷里のベンガラ工場跡に座す自分を描いたものである。風化したコンクリート壁の色と
      服の色がノスタルジックに語りかけ、差し出された手のひらには、幸せを願う青い鳥が
      しのび寄る。象徴的な作品となり秀作。

      
                              特選 雄流
                               受賞理由 
    現代のリアリズムを問う作品である。作者はあえて、現実と映像の「はざま」を追求している。
    ここで表現された空間は、堅牢であり、手で触れることのできる不思議な被膜となっている。
    写真を超えるリアリズムとして秀逸である。

               
                上の絵の右の草地、1本1本の草まで描き込んである

               
                          水の透明感がすばらしい

      
                             日本画

      
                             日本画

      
                            工芸美術
                      この世界まったく理解不能

      
                              彫刻
                      マネキン置き場にいるような感覚

               

      
                         人と彫刻とが混じり合う

               
                         内閣総理大臣賞  春雷
                              受賞理由
    「思いきり躍動する馬の形態を、写実と抽象のはざまで表現したもの」との作者の弁。 
    作品は熱情と詩情に溢れた大作で、馬の細部表現を省略し、ダイナミックな動勢を空間に
    大らかに自然に構成し、その存在感は量感を伴って的確である。作者の感性による独自な
    様式化は、永年に亘る作者の内実の輝きも加わり、生命感のある秀作である。

               
                           日展会員賞 花茎
                              受賞理由
    静謐の中に凜とした佇まいを示した作品である。コスチュームは流れるような量感表現であり
    ながら、アクセントをつけて制作されている。更に、両手の空間構成も作品のもつ心象を補う
    働きをつくりだしており、特筆できる優作といえる。

      
                              書

                 

      
                        3Fから1Fのカフェを見下ろす

      
                       夕日に照らされる国立新美術館

      
                           美術館から六本木へ

      
   11月20(日)に開催される「六本木マスカレード」(仮装パレード)の為の仮面コレクション。
   「六本木マスカレード」は、今回六本木で初めて開催される仮装の祭典で、国立新美術館
   の六本木星条旗通りを思い思いの仮装でスタートする仮面での仮装パレードらしい。

               世の中のイベントも段々様変わりしてくる感じがする。

               
                             チャイ300円

               
                           サングリア 300円
                 さすが六本木の屋台、扱い商品がシャレている