60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

70という歳

2017年02月24日 08時15分01秒 | 日記
 先週、以前の会社の仲間で恒例の集まりがあった。メンバーは68歳~74歳まで12人、そのうち今回は4人が欠席した。欠席理由は急な要件が出来たからが2人、体調不良が2人である。1人は悪性リンパ腫の抗がん剤治療後の免疫低下での外出自粛、1人は脊椎間狭窄症が原因の体調不良だそうである。出席したメンバーでも糖尿病が1人、前立腺がんで手術が1人、胆石で胆嚢摘出した者、緑内障の上に白内障が重なっている者、高血圧で薬を飲んでいる者と、ほとんどが何らかの病気を抱えている。
 
 最近読んだ本に、「自然の摂理から言えば、人は80や90歳まで生きるようには設計されていない」と言っていた医者がいた。人類の平均寿命は延びているものの、大体40歳までに子供をつくり、それから20年かけて育てて60歳、多少の余裕をみて70歳が耐用年数の一つの目安であろう。だから70歳前後になるとあらゆるところが不調になるのは当たり前である、という持論である。
 
 むかし読んだ本に「ゾウの時間ネズミの時間」というのがある。うる覚えであるがこんなことが書いてあったように記憶している。それはネズミからゾウまでさまざまな哺乳類を比べてみる。するとネズミの心臓は早鐘のように打って数年の寿命、ゾウはゆっくりゆっくりと脈を打って100年近く生きる。他の哺乳類も同じように見てみると、大体哺乳類の心臓は20億回脈打ってその役割を終えると書いてあった。
 
 この説で言えば、人は1分間に60回脈を打つとして20億回で63年である。戦前までは日本人の平均寿命は50歳代だということであるから20億回の耐用年数で充分であった。しかし今は日本人の平均寿命は80歳、これは心臓の鼓動で25億回に相当する。それだけ心臓の性能がアップしたのだろうか?、たぶんそうではなく、生活環境やメンテナンスがよくなって長持ちできるようになったのだろう。自動車に例えれば、昔は砂利道を走っていたのが完全舗装の道を走るようになり、ガソリンもオイルも品質がよくなって、エンジンが長持ちするのと同じなのかもしれない。
 
 しかし自動車も約3万点の部品で組み上がっているように、人も色んなパーツが機能して活動できるようになっている。そのパーツの寿命は必ずしも同じではなく、使い方やメンテナンスによって異なってくるのであろう。歯がだめになってくる。視力が落ちてくる。聴力がおかしくなる。腰や膝に痛みがでる。血管が脆くなる。そして内臓、さらに認知症など脳までも機能不全を来たしてきはじめる。
 
 70歳になって自分を振り返り周囲を見渡すと、ほとんどの仲間が何処か此処かに不調な部分を持っている。そしてそれが生活に支障を来たし始めた人も多くなった。年に何回か集まる昔の仲間の会合では、だれがガンで入院した、だれが亡くなったという情報が行き交うことになる。そしてそれを聞いて、「おう、そうなのか」と昔の仲間の話題でひとしきり盛り上がる。しかしそこにはそれほどの驚きも哀れむ気持ちも少ない。それは「いずれ自分も・・・・」という思いがあり、少なからず覚悟のようなものがあるからなのかもしれない。70という歳はそんな年齢である。








散歩(川越)

2017年02月17日 08時12分36秒 | 散歩(6)
 冬場の休日はどうしても朝起きるのが遅くなる。そうなると私の郊外散歩もなかなか億劫になり、しかも暗くなるのも速いから行動範囲が限定される。かといって土日に家にいるのも面白くない。とりあえずリュックを持って駅まで歩く。道々今までに歩いたコースの中から適当な場所を何案か思い浮かべてみる。今日はたまたま駅の構内で「秩父ロマン」「川越ロマン」という2つの冊子が目に留まった。今からでは秩父は時間的に無理がある。そこで川越に行くことに決めた。
 
 川越までは電車で30分、今まで1~2年に一度は歩いているから、地図なしでも歩ける街である。そこで今回は冊子に載っていた川越をぐるっと大きく一回りするコースを歩いてみることにした。川越は1年に600万人訪れるという埼玉県一の観光都市。小江戸を象徴するメインの中央通り(蔵造りの町並み)は土日には大勢の人で賑わっている。最近は中国語が乱れ飛び、以前とは様変わりした国際的な観光地になった感じもする。
 
   
 
                  西武線本川越駅(東口)
 
   
 
       観光都市川越は徐々に電線を地中化し電信柱をなくしている
 
   
 
   
 
                      中院
       平安時代淳和天皇勅許で慈覚大師が建立した天台宗の寺院
 
   
 
               当初は無量壽仏寺院と号した
 
   
 
                      中院
 
   
 
                     中院庭園
 
   
 
                     光西寺
 
   
 
                    仙波東照宮
 
   
 
   
 
                    仙波東照宮
 
   
 
                     喜多院
    830年に創建された天台宗の名刹、江戸時代初期江戸城から移築された
    徳川家光・春日局ゆかりの建物をはじめとする多くの文化財を所蔵している。
 
       
 
                  喜多院 多宝塔
 
         
 
                  喜多院五百羅漢
 
   
 
                    日枝神社
 
   
 
                   川越城本丸御殿
 
   
 
   
 
              
 
           
 
   
 
             川越市立美術館、隣が川越市博物館
 
   
 
    博物館の前に三輪トラック《ミゼット》(ダイハツ)1964年製が並んでいた
 
          
 
       手前がマツダ三輪トラックK360、奥がホープスター1958年
 
          
 
             みずしま(新三菱重工業)1955年
 
   
 
                昔懐かしい昭和の居間
 
   
 
                   川越氷川神社
 
   
 
                 若い人は鯛のおみくじを釣っている
 
           
 
              あい鯛みくじで恋を釣る
 
   
 
               大正ロマン通り 着物姿の女性も多い
 
   
 
   
  
                      時の鐘
  
       
 
                     時の鐘
 
   
 
   
 
                      蔵通り
 
   
 
   
 
          
 
          
 
             蔵通りからの路地には飲食の店が多い
 
            
 
         
 
   
 
                      札の辻
 
   
 
            奥の青緑の塔屋は埼玉りそな銀行川越支店
 
   
 
                     菓子屋横丁
 
   
 
          2015年6月菓子屋横丁で火事があり11棟が焼けた。
            あれから1年半、今再建中の家屋もある。
     
   
 
                     新河岸川
            東京都北区の岩淵水門で隅田川と合流
 
   
        
                    本川越駅西口
           2016年3月西武線本川越の駅に西口が出来、
         東上線川越市駅との乗り換えの距離が半分(5分)になった。






マスクダイエット

2017年02月10日 08時33分27秒 | 読書

 本屋の中を見て回っていて、《マスクつけるだけダイエット》という本が目に止った。「ハテ、どういうことだろう?」と思いパラパラと本をめくってみた。要旨はこうである。米国規格のN95に準じた素材を使用し、0.1μmの粒子を98.9%以上カットできるマスクを使う。当然メッシュが細かいから呼吸するのに負荷がかかる。この呼吸抵抗は一般のマスクの4倍、それに伴い肋骨にある筋肉や横隔膜などの呼吸筋を鍛えることになり、それが呼吸機能を向上させ基礎代謝をあげることになる。・・・・・そういう理屈である。本の右下に「2週間で-3.1kg!インフルエンザ、花粉、PM2.5もブロック!」、左下に「高級マスク付き(2枚)」と書いてあった。定価1000円

 もともと面白い発想や道理に適っていると思われるものには興味が向く方である。元来マスクはうっとおしいので使う習慣がない。しかしマスクで本当に効果があるのか?、興味を持ったものは自分で実践してみなければ気がすまないタイプでもある。今の時期インフルエンザや花粉症でマスクの人は大勢いる。マスクを付ける目的は違うが、その中に紛れれば目立つことはないだろう。早速試してみることにした。

 付け始めてみると確かに息苦しい。特に歩いているときなど常に自分の呼吸を意識している感じになる。普通1回の呼吸で350ml、1分間に16回を呼吸するとして1日2000回以上、1日約7000リットルの空気を出し入れしていることになる。本では就寝時などを除いて1日8時間程度マスクをかけることを推奨している。それでも7000回の呼吸に負荷がかかれば、それだけ余分なエネルギーは使うし、それだけ呼吸筋は鍛えられるであろう。しかし自分に花粉症があればマスクのうっとおしさも我慢できるなろうが、ダイエット目的だけでそのうっとおしさに耐えて継続できるかどうか、ここがこのマスクダイエット法のポイントである。
 
 
※ 著者は呼吸器内科のスペシャリストということで、呼吸に関するうんちくが書いてある。その中からいくつか抜粋してみる。
 
 肺は、自分でふくらんだり縮んだりすくことは出来ない。呼吸を行うための筋肉が伸縮して、肺をふくらませたり縮んだりする。呼吸を行うために使う筋肉のことを総称して「呼吸筋」と言う。主な筋肉として「横隔膜」と「外肋間筋」、補助的なものとして「腹直筋」や「胸鎖乳突筋」などがある。呼吸筋は20代をピークに、だんだんと衰えてくる。
 
 呼吸筋が衰えると、少しの運動で息苦しくなったり、ウイルスを吐き出す力が弱まり病気のリスクが高まってくる。呼吸筋を鍛えることは可能で、その状態は肺活量を検査することで「肺年齢」として把握できる。
 
 胸式呼吸は主に肋間筋の収縮によって行う呼吸のことで、胸を広げる呼吸法のため、背骨た肋骨、胸骨の関節を柔らかくする。また胸式呼吸にかかわる筋肉の収縮は交感神経を活性化させるため、身体を目覚めさせるなどの効果がある。しかし過剰に行うと全身を緊張させ、肩こりや首のこりにつながる。一方腹式呼吸はおもに横隔膜の収縮によって行う呼吸。この呼吸法だと横隔膜の動きによって静脈やリンパ管が圧迫されたり解除されたりする。このことで血液やリンパの流れがよくなり、むくみが解消されたり内臓が刺激され副交感神経が活性化して全身がリラックスする。
 
 鼻呼吸と口呼吸では、身体のために良いのは鼻呼吸です。なぜなら鼻呼吸は、鼻毛や鼻孔の粘膜がフィルターとなって、不衛生な外気や異物の侵入をブロックしてくれる。また冷たく乾いた外気を適度に温めたり、湿らせる役割も果たす。一方口呼吸は外気や異物が直接体内に入るだけではなく、口の中が乾くことで口臭を招き虫歯の原因にもなる。
 
 インフルエンザウイルスの大きさは0.1μm(10000分の1mm)である。咳やくしゃみに伴い飛散するウイルスは水分に覆われ5μm程度になる。一般のマスクは、約5μmの粒子をブロックできるから、くしゃみや咳に伴い飛散するウイルスはブロックできる。またスギ花粉の粒子は20~40μmでこれもブロックできる。しかし空気中に浮遊するウイルスやPM2.5(2.5μm)はブロックできない。煙草の煙(副流煙)もPM2.5の仲間、粒子の大きさは1μmとさらに小さく、当然ながら一般のマスクでは侵入を防ぐことはできない。

 米国規格のN95マスクは0.1μmの粒子を95%以上カットできる規格のマスクである。






散歩(昭島市拝島)

2017年02月03日 08時05分33秒 | 散歩(6)

  先週は世田谷区の国分寺崖線、今回は国分寺崖線より多摩川寄りにある立川崖線の湧水群を巡るコースである。拝島駅からバスに乗り拝島大師前バス停で下車、そこから歩きはじめた。拝島大師は奥多摩街道沿いにある。江戸時代の奥多摩街道は甲州街道や青梅街道と合流して奥多摩に向かう街道であった。その街道にあった拝島宿は上宿・中宿・下宿に分かれ八王子や甲州と江戸や日光を往来する人で賑わったという。そんなことからここ拝島には今でも多くの神社仏閣がる。

            
 
                      国分寺崖線と立川崖線
 
   
 
                     拝島大師
 
   
 
     拝島大師は天台宗の仏教寺院で、本覚院が正式な名称でである。
 大日八坊の一つで、比叡山延暦寺の中興の祖として知られる良源を本尊として祀る。
 
   
 
          
 
   
 
   
 
   
   
              拝島大師の境内は大きい

   
 
           拝島大師と隣接する大日堂(右)と日吉神社(左)
 
   
 
                      普明寺
                   大日堂の別当寺
 
   
 
                   奥多摩街道
 
   
 
                      龍津寺       
                    曹洞宗の古刹
   
   
 
                      龍津寺
 
         
 
   
 
                  立川崖線を下っていく
 
   
 
                      下の川
 
   
 
               下の川は崖線の湧水群が流れ込む
 
   
 
          
 
          
 
          
 
          
 
   
 
           下の川から歩いて10分で多摩川の土手に出る
  
          
 
   
 
                     桜並木
 
   
 
                     拝島水道橋
 
   
 
                    多摩川の土手
 
   
 
                   対岸は八王子
 
   
 
                上が人道、下は自転車道
 
   
 
                   河川敷に降りてみる
 
   
 
   
 
                    昭島清掃センター
 
   
 
                     日野用水堰 
 
   
 
                     日野用水堰
 
   
 
                     日野用水堰 
 
   
 
   
 
               多摩川に背を向けてスケッチ
 
   
 
                    油絵の大作
 
   

                 絵の背景になっている家並み
 
   
 
   
 
                 八高線(八王子⇔高崎)
 
                 ここから再び市街地へ入る
 
   
 
                      阿弥陀寺
 
   
 
                      諏訪神社
 
              
 
            東京の名湧水57選に選ばれた諏訪神社の湧水池
 
   
 
                      拝島駅
 
 
  整備された駅前は広くなった