先週の土曜日は千葉の富津岬へ行った。散歩の本の富津の次ページに掲載されていたのが養老渓谷である。という理由だけで、今回も千葉に行くことにした。東京駅に7時半待ち合わせ、8時2分の総武線で五井駅へ、そこから小湊鉄道に乗り換えて養老渓谷駅に着いたのは10時33分である。
駅を出て、ほとんど人の通らない林間の道を歩き始める。道路は舗装されて緩やかな上りが続く、道にはほとんど案内板がないから地図を見ながら見当を付けて歩くことになる。写真を撮ったり、友人と喋ったりしてあるいていたからなのか、渓谷への分岐する道を見落としたかもしれない。「もう少し先か、もう少し先か」と進んでも枝道もない。通る人もいないので聞くこともできない。とうとう引返すしにはそうとうな覚悟のいる距離まできてしまった。「このまま行けば誰かに会うか、案内板があるだろう」そう思ってこのまま先に進むことにした。
いい加減歩いた所で、国道465号線にでた。そこで1人の老人と出会う。地図を持って「道に迷ったようなのですが・・・」と近づくと、「迷ってますね。こんなところへ歩いてくる人はいませんから」と言われる。「養老渓谷に行きたいのですが」、「来た道にお墓があって、○○バンガローという表示があったでしょう、あそこを曲がるんですよ」と老人。確かにそのような標識があったような記憶もある。しかし、あそこまで戻るには40分はかかりそうに思う。「この国道からは行けませんか?」、「う~ん、距離的には少し遠くなるけど、同じ道を戻るより良いでしょう」、と国道からの道順を教えてくれた。
それからコンクリートの国道をひたすら歩くことになる。車はほとんど通らないから、騒音や危険を感じることもない。ただ強い日差しと単調さの中での忍耐力を求められる歩行であった。2時間ぐらい歩いただろうか、やがて鬱蒼とした緑に囲まれた養老渓谷に着く。川のせせらぎ、水面に写る新緑の鮮やかさ、しばし渓谷伝いの道を歩くと、今までの忍耐の歩行も忘れさせてくれるようである。苦あれば楽あり、今回の散歩は相当に印象深く記憶に残ることがろう。
家に帰って万歩計を見たら40120歩になっていた。何年ぶりかの3万歩超え、しかも翌日も足の痛みはなかったから、まだまだ歩くことには自信を持っていいのだろう。
小湊鉄道五井駅
2両編成 キハ200形デイーぜル気動車
9時25分発
無人駅が多いから、車掌が駅に降りての改札から切符の販売までと忙しい
線路の手入れが悪いのか、振動が激しい
昔ながらの扇風機
養老渓谷駅
10時32分着
小湊鉄道の線路
宝衛橋
木に巻きついて締上げている
このあたりで分岐点を間違ってしまった。
黄色い線が本来のコース、赤が我々が歩いたコース
行けども行けども分岐点が見つからず。
とうとう国道465号線に出てしまった。
ひたすら歩く
養老渓谷へ入るトンネル
やっと養老渓谷に着く
飛石
弘文洞跡
江戸時代に作られた隧道が崩壊し、独特な景観を作り出している
観音橋
白鳥橋
再び来た道に合流、駅を目指す
養老渓谷駅
PM4:33発
追伸
先週の富津岬のスケッチ