60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

散歩(岡部~深谷)

2014年06月20日 08時07分57秒 | 散歩(3)
 梅雨の中休みか、先週の土曜は久々の晴天だったので2週間ぶりの散歩に出かけた。今回は高崎線の岡部駅から手前の深谷駅までのコースである。岡部駅は埼玉県深谷市にある。深谷市は今、世界遺産登録目前の富岡製糸場(群馬県)とゆかりの地として、PRに力を入れているようである。深谷は近代日本経済の父といわれる渋沢栄一の故郷、その渋沢栄一が実業界に身を投じる前は明治新政府の大蔵省の役人だった。その時製糸場の設置主任に就き、伊藤博文とともに富岡製糸場の計画を進めたといわれている。そして渋沢の従兄弟の尾高惇忠が初代の工場長になった。

 深谷市は埼玉県北部にあり、利根川と荒川に挟まれた平坦な土地である。そのためか農業が盛んで埼玉県で1位、全国でも15位の指折りの農産地である。広い田園地帯を歩くと、当然だが人と出会う機会が少ない。しかしその出会った人のほとんどの人が、大人も子供も「こんにちは~」と挨拶をする。最初は不意を突かれてどぎまぎしたが、そのうち慣れてくると相手と目が合うと会釈するようにした。そしてもう一つ、道が分からなくなり3度ほど人に尋ねたが、誰もが親切に教えてくれる。ある年寄りは道の角まで案内してくれた。そして別れ際、「また分からなくなれば、誰に聞いても良いですよ。ちゃんと教えてくれるはずです」と言う。この地は時間がゆっくりと流れ、経済的にも精神的にも豊かな街なのであろう。

      
                           高崎線 岡部駅

           
                    一足早く幟を作って祝賀ムードに便乗?

      
                            中宿歴史公園

               
                  飛鳥時代の2棟の高床式倉庫が復元されている

      
                            雄大な田園風景

      
                           深谷は鉄塔の聖地
                     新岡部変電所があり四方に送電している

      

               
                    今年の冬の大雪で壊れたビニールハウス

      
                         田植えは終わったばかり

               


      
                         広くて真っ直ぐな農道

      
                           トウモロコシ畑

                 
                             立石寺

      


      


      
                          ねぎの花(葱坊主)

      
                            イモカタバミ

               
           道端に咲く可憐な花なのに、イモカタバミとは野暮な名前がついている


               
                            クローバー

      
                          旧渋沢邸「中の家」

      
         日本の資本主義の父と称される渋沢栄一は1840年ここ深谷で生まれた

      
                         北海道を思わせる農地

      
                           渋沢栄一記念館

      
                           尾高藍香 生家

      
            尾高藍香は水戸学に精通し、渋沢栄一の師として影響を与えた

               


      


      
                             唐沢川

               
                童謡「みかんの花咲く丘」の作詞をした加藤省吾の記念碑
           他にかわいい魚屋さん、笛吹き童子、怪傑ハリマオなど作詞も手がける


      
                           深谷城址公園

               


      
                             深谷駅
       東京駅の赤レンガ駅舎をモチーフにしたデザインで「ミニ東京駅」と呼ばれる。
      これは大正時代に竣工された東京駅・丸の内口の建設時、深谷に所在する
      日本煉瓦製造で製造され、東京駅まで鉄道輸送されて使われたという史実に
      因っている。ただこの深谷駅は煉瓦構造ではなく、コンクリート壁面にレンガ風
      のタイルを貼ることによって東京駅に似せている。
      

      
                          駅前の渋沢栄一像







散歩(小平~玉川上水~鷹の台)

2014年05月30日 08時38分01秒 | 散歩(3)
                           狭山・境緑道

 今週も特にブログにアップするような話題を思いつかないので、日曜日の散歩の時の写真をアップしてみることにしました。散歩でいつも写真を撮っていると、どういう写真だったらその場の空気感が伝わるかを考えるようになります。そのため、「これ!」と思う場所があれば撮る角度を変えてみたり、構図を変えてみたり、ズームを使ったてみたりして何枚も撮ってみます。そしてその中で気に入ったものをピックアップして編集します。今回は29枚の写真を使いましたが、この散歩で撮った総枚数は288枚、したがって10枚に1枚を使い、9枚を捨てているわけです。これができるのがデジカメのよさなのでしょう。

 今回の散歩は以前に何度か歩いたコースの一部をつなぎ合わせ、遊歩道だけを歩いて見る。西武線の小平駅を下車して「狭山・境緑道」へ入り、多摩湖に向かって歩く。この道は多摩湖から境浄水場(11km)までを水道管の布設した道路を緑化したもので、ほとんど真っ直ぐな舗装された遊歩道である。この緑道を西武拝島線の八坂駅の手前で左に折れ、今度は「野火止用水」に沿った遊歩道を上流に向かって歩く。野火止用水は立川市の玉川上水から分岐し、埼玉県新座市を通り新河岸川(志木市)に続く用水路である。昔は玉川上水の1/3を分水し、流域の川越藩の生活用水として利用されたそうである。

 そして今度は野火止用水が玉川上水とぶつかるところから、「玉川上水」脇の遊歩道を下流に向かって歩く。玉川上水は羽村取水堰で多摩川から取水し、武蔵野台地を東流し四谷大木戸まで43kmである。江戸市中への飲料水を供給するために、玉川兄弟によって作られた。上水の両側は木が生い茂り鬱蒼として、長いグリーンべルトとして都心へ向かって続いている。この流域も何市かにまたがっていて、それぞれの地区で改造計画がある。小平市では道路計画で500本の伐採が問題になっていたり、小金井市では桜並木の復活が取りざたされたり、時代の流れの中で江戸時代の史跡も変貌を余儀なくされていくのであろう。今回は途中の西武国分寺線の鷹の台駅までで終了した。

      
                           狭山・境緑道
      歩く人、走る人、自転車に乗る人、そして私は撮る人、それぞれの楽しみ方がある

      
           走る人の背中にピントを合わせれば周りがボケて立体感が出る

      
                             ホクシャ

      
                       カナブンが一生懸命蜜を吸う

      


                  
                   八坂駅の手前で左に折れ野火止用水に、

      
                            野火止用水

               
                      野火止用水には多くの鯉がいる

      


      


      


      
                            野火止用水
                       淀みに一羽のカモが休んでいた

               
                             カルガモ

               
                         突然ダイナミックに水浴び

      
                  野火止用水も東大和市当たりでは整備されている

      
                           ムクドリの水浴び

      
                            ザリガニ採り

      
                 老若男女が出てきてコミュニティーの場になっている

      
                           野火止用水緑道
             野火止用水の上にできた緑道、東大和駅から玉川上水駅まで
             絵画的な美しい並木道が続く。この先で玉川上水につながる

      
                             玉川上水

      
                             玉川上水

      
                    玉川上水の左右は遊歩道になっている

      
                            こもれびの足湯
         そばにあるゴミ焼却場で発生した余熱で井戸水を温めた足湯施設(無料)

      
                    玉川上水の左右は鬱蒼と木が茂っている
                     
               
                              コゲラ

               
                             シジュウカラ

      


      
                          もうすぐアジサイの季節




ズームの世界

2014年05月23日 08時24分45秒 | 散歩(3)
                           西福寺 三重塔

 私の郊外散歩も500回に近づいてくると、だんだん行くところがなくなってくる。本屋で散歩の本を探してみても新たなコースは少ない。仕方なく雑誌などを探してマニアックなものからチョイスして歩くことになる。そんな中から今日は埼玉高速鉄道の「戸塚安行駅」から歩くコースを選んだ。ここは元々は埼玉県北足立郡安行村であったが、1956年に川口市に編入される。安行は江戸時代から「植木の村」として有名だったそうである。この地は赤土(関東ローム)で肥料分がすくなく、米や野菜を作るのには適していない。しかし傾斜地、低湿地が複雑に入り組み、日当たりを好む植木、そうでない植木、湿地を好む植木等々、この地形をうまく利用して植木が盛んになった。

 コースはこの植木造園など点在する農地を見ながら歩く。当然緑に囲まれ気持ちの良い散歩であるが、一方で写真の被写体になるような風景に乏しく不満も残る。そこで今日はカメラのズーム機能を駆使して写真を撮ってみることにした。5月に咲く花々をクローズアップしてみたり、遠くで鳴く小鳥を探してみたりと・・・・。そうすると今まで気にも止めていなかったものが映し出されてくる。今のデジカメは性能もアップしていて2~3万円のものでも、スマホでは撮れない写真が楽しめる。
       
      
                             植木農家

      
                         色々な植木を育てている

      
                       東京外環道をくぐると緑が広がる

      
                             赤木城跡

      
                        この小さな花にズームしてみる

      
                             さらにズーム

      



      


      



      
                           紫蘭(しらん)

      



      
                             紫陽花

      



      

                               
      



      
                             矢車草

      



      


      



      


      



      
                           林の中にズームイン

      


      


      
                            スズメバチの巣


                             ズームの力
      
                        用水路の先に橋が架かっている

      
                           これをズームしていく

      
                             さらにズーム

      
                         目いっぱいズームしてここまで





大雪

2014年02月21日 09時06分31秒 | 散歩(3)
 2月8日の大雪は都内で27センチの積雪と、45年ぶりの記録と言う。そして14日からはまたもや大雪、関東以北の各地に甚大な被害をもたらした。思い返してみると60有余年の人生の中で、想い出に残っている大雪は3度ある。最初は50数年前の高校生の時だったろうか?、元々雪の少ない下関に珍しく20センチ以上も積もったことがある。その時は雪国に行った気分になって有頂天だった。早速家の周囲の真っ白な雪だけをかき集め、大きな白鳥の雪像に挑戦した。しかし雪がさらさらで白鳥の首が上手く座ってくれず、直ぐに落ちてしまう。今もその時の首のない白鳥にまたがり、ニコニコしているスナップ写真が残っている。

 2度目は今回の雪の基準になった45年前、私が東京に就職した最初の冬である。その日は朝から大粒の雪が降り続き、お昼ごろにはあたり一面は銀世界になった。そして午後からは電車が止まるのではないかという状況にまでになる。勤務していた店の店長は女子社員の帰宅を心配し、私に女子寮まで送り届けろと指示を出す。私は女子社員4人を引率して西武線の大泉学園駅から電車に乗った。しかし電車は途中の所沢駅で運休となってしまう。女子寮は2駅先の駅からさらに1kmの所にある。「さてどうする!駅で待つか?それとも歩くか?」、入社一年目の私は一刻も早く自分の役目を終えたくて、徒歩での帰寮を選んだ。30センチ近くの湿った雪に足を取られ、瞬く間に靴の中に雪が入り、足先が凍るように冷たくなってくる。その内女子社員の一人が、その辛さに泣き出してしまった。結局約5kmの道のりを2時間かけ女子寮に着いたのだが、夕刻には雪も止んで電車も動くようになった。果たしてあの決断は正しかったのか?

 3度目が30年ぐらい前の12月の年末だったろうか?、店舗応援で日曜日のその日は西武新宿線の小平駅そばの店にいた。やはり朝からの雪が降りやまず、西武線は3時ごろから運休になってしまった。家までは4駅で約10kmはあるだろう。この時も雪の中を歩いて帰った。当時は携帯もなく情報は食堂で見たTVの天気予報だけである。運転再開の見通しも分からない中では、最悪どこかで夜を明かすか、自分の足で帰るかの二者選択を迫られる。そして最終的に判断の基準になるは自分の体力との問題になってくる。

 雪は日常の生活と日常の風景を一変させてしまう。昔の物語に出てくる「雪の女王」は美しくはあるが、その所業は容赦なく冷たく残忍である。今回の2度の雪はいずれも土日が絡んでいたため、私にとっては直接の被害はない。そうなると今度は雪の美しさを楽しんで見たいと思うものである。天気の良くなった日曜日、カメラを持って出かけることにした。

2月8日(土曜日)

      
                    未明からの雪は間断なく降り続く

      
                           仏蔵院

      
                           仏蔵院
 
               


      


2月9日(日曜日)

      
                     日曜日は住民総出で雪かき

      
                        雪に覆われた茶畑

      
                          西武狭山線

      
                       西所沢駅付近の屋敷林

      
                     西武線元加治駅付近の入間川

      
                            入間川

      
                            入間川

      
                        入間川沿いの桜並木

      


2月14日(金曜日)

      
                      西武線西所沢駅 PM7:30

               


      


      


      


      
                       踏み切りそばのラーメン屋

               

               


      
                           自宅付近


2月16日(日曜日)

      
                           北野神社

      
                       西武線 稲荷山公園駅

      
                          稲荷山公園

      
                          小手指ヶ原

      


      
                          小手指ヶ原

      




散歩(葛西臨海公園)

2013年12月17日 11時19分51秒 | 散歩(3)

駅からの散歩(葛西臨海公園)

東京都江戸川区 葛西臨海公園      12月15日

 今日は広大な葛西臨海公園を一周し、そのあと新左近親水公園、ファミリースポーツ公園、フラワー公園、富士公園、なぎさ公園と回って再び葛西臨海公園駅に戻る約11kmを歩くコースである。葛西臨海公園は、都が東京湾沿岸の汚染や埋め立てで破壊された自然環境を再生しようと整備されたものである。今では東京23区でも見ることが少なくなった動植物が、園内の森や池に生息している。公園は東京都が所管、開園面積は約81万平方メートルであり、上野恩賜公園や新宿御苑より大きい。

 公園を歩きながら、ふと「この地面の下はゴミが埋まっているのだろうか」と考える。この広大な公園は、人が破壊してきた自然に対しての自責の念から作ったのであろう。人工的ななぎさ、人工的な植生、今そこに徐々に鳥達が暮らし始めてきた。しかし公園を外れて一歩市街地にでると、大きなマンションが林立するコンクリートの世界である。全てが人工的に感じるこの地域、人と自然が馴染むにはもう少し時間が必要なように思ってしまう。

      
         葛西臨海公園駅のプラットホームからデズニーランドの施設が見える

               
                      JR京葉線 葛西臨海公園駅

      
                        葛西臨海公園入り口

      
                           大観覧車

      
                           鳥類園ゾーン

      
                            下の池

               
                             青さぎ

      
                            上の池

      


      
                           臨海ゾーン

      


               


      
                            東京湾

      


      


               


               
                             尾なが

               
                             ヒヨドリ

      


      
                臨海橋 公園を出て湾岸道路を渡って市街地へ

               


      
                  市街は大きなマンションが林立している

      


      
                        新左近親水公園

      
                         フラワーガーデン

               


               


      
                          なぎさ公園

      
                          旧江戸川

      






散歩(稲田堤~向丘遊園)

2013年12月03日 15時10分19秒 | 散歩(3)
駅からの散歩

稲田堤~向ヶ丘遊園      12月1日

 東京都と神奈川県にまたがる多摩丘陵の東端エリアには生田緑地をはじめ、いくつもの緑地帯が存在する。それらを結ぶのが多摩自然遊歩道や東生田自然遊歩道など。今日はそんな遊歩道を伝って、稲田堤から生田緑地にある日本民家園まで歩いてみた。

      
                         南武線 稲田堤

      
                            三沢川

      
                          ふれあいの森

      
                           小沢城址

      


      
                 とぐろを巻く木 ナニコレ珍百景に登録なるか?

      
                            寿福寺

      
                         農業技術センター

      
                         多摩自然遊歩道

      


               


      
                         東生田自然歩道

      
                          土渕不動院

      
                          東生田緑地

      
                            竹林

      
                           生田緑地

      


      


           
                           枡形山へ

      


      


               


      
                          日本民家園

      


      


                  


      

               
                         なめこそば630円

      
                          日本民家園

               
                           ボランティア

               
                           ボランティア

               
                             

      
                          日本民家園

               
                        小田急 向丘遊園駅








散歩(多摩ニュータウン)

2013年11月15日 08時24分21秒 | 散歩(3)
駅からの散歩

多摩(よこやまの道)       11月10日

 結婚した時から6年間は多摩ニュータウンに住んでいた。だからいまだに本籍地は多摩市である。我々が住んでいた頃は多摩ニュータウンも開発途上で、まだあちらこちらに農家や畑、雑木林が残っていた。ジブリの漫画映画「平成狸合戦ぽんぽこ」で描かれていたように、昔この多摩丘陵は狸の住む地であったのであろう。しかし今はすっかり都市化され、整然とした人工的な町並みが続いている。

 若い頃は散歩などの余裕も無く、自分の生活圏にしか目が行かなかった。あれから35年、歳とともに余裕ができてきたのか、それとも暇になったのか?今日はその多摩を歩いてみることにする。ニュータウンの東の端の若葉台駅に降り約20分歩き、丘の上広場から「よこやまの道」に入る。この道はニュータウンを囲む多摩丘陵の東西10kmに渡って延びる尾根筋の散策路である。この道は古代より西国と東国をつなぐ交通の要衝だった。中世~江戸時代、武士・町人や巡礼者など多くの人々が往来し、幕末には土方歳三や沖田総司が出稽古のために通ったと言われ、今も古街道の名残や痕跡が残っている。

 歩き始めから歩き終わりまで、時折住宅地を通るがほとんどが雑木林の道である。道はうねうねと曲がり、昇ったり降りたりと多摩丘陵の尾根筋を進む。時にはススキの原、時には雑木林、時には公園の中、時には古道、人ごみを離れ、土の道と落ち葉を踏みしめ、色付く木々に季節の移り変わりを感じて歩く。このコースのゴールの唐木田駅に近づいくると、「もう少し歩いていたい」そんな気持ちになる散歩道である。

      
                       京王相模原線 若葉台駅

      
                          多摩ニュータウン

      
                          多摩ニュータウン

      
                         多摩よこやまの道

      
             多摩ニュータウンの外周はススキの原や雑木林が残っている

      
                    雑木林の中を通る「よこやまの道」

               


                         防人見返りの峠
                     多摩ニュータウンが一望できる

      
                     道は多摩丘陵の尾根筋を通る

      
                       古街道の名残がある

      
                       国士舘高校 野球場

               
                       一本杉公園 古民家

      
                         旧加藤家住宅

      
                         旧有山家住宅

      
                            モミジ

               
                          ハナミズキの実

      
                           ハナミズキ

      
                   要塞のような多摩市総合福祉センター

      
                        奥は多摩市温水プール

      

      

      
                       多摩清掃工場とガスタンク

      
                         唐木田車両基地

      
                       小田急多摩線 唐木田駅

最近の作品  秋2題

      
                         小田急線 海老名

      
                           秩父 横瀬









散歩(国分寺・お鷹の道)

2013年09月27日 08時11分39秒 | 散歩(3)
                            お鷹の道
駅からの散歩

国分寺(お鷹の道)      9月22日(日曜日)

 やっと秋になった。夏場は熱中症も考え少し歩くことは控えていた。先日息子のマンション(JR東小金井)に行く途中、国分寺で降りて久々に歩いてみる。国分寺駅のそばに、三菱財閥の岩崎彦弥太が昔別荘として使っていた「殿ヶ谷戸庭園」(都立庭園)がある。そこを散策してから遊歩道の「お鷹の道」を通って国分寺跡までのコースを歩いた。この当たりは国分寺崖線(がいせん)といわれる武蔵野台地を多摩川が浸食してできた段丘で、崖から流れ出した湧き水を水源として小川がたくさん流れている。江戸時代はこの付近は尾張徳川家の鷹狩の場所だったため、小川に沿って作られたこの遊歩道を「お鷹の道」と名づけたそうである。川の水は澄んでサラサラと流れる。子供達がザリガニを取り、夏にはホタルが舞うそうである。昔の武蔵野の面影を残すというこの一帯、私のお気に入りの散歩コースの一つである。

      
                           殿ヶ谷戸庭園

                 

      
                    殿ヶ谷戸庭園 紅葉の時期は絶景

               
                             ききょう

               
                             なでしこ

               
                             ふじばかま

               
                             おみなえし

               
                             こむらさき

               
                             さんざし
     
      
                             ひがんばな


      
                             お鷹の道

      

      

               
                            クロイトトンボ

      

      

      

               

      

      

      

      
                            武蔵国分寺

      

               

               
 お寺の中に万棄植物園として、万葉の時代に歌に詠まれた植物が約160種が植えられている。

               

               
                          いちし(彼岸花の和名)

               

      
                        武蔵国分寺跡(国分寺緑地)
     奈良時代に聖武天皇の詔により日本各地に建立された国分寺のうち、武蔵国国分寺・
     国分尼寺の寺院跡にあたる。推定されるかつての寺域は僧寺金堂を中心に東西1,500m、
     南北1,000mに範囲におよぶとみられる。  





散歩(横川)

2013年07月12日 08時17分15秒 | 散歩(3)
                         信越本線 磯部駅

駅からの散歩

No.377    横川(群馬県)       7月6日

 前回の散歩で群馬県の安中市へ行った。その帰り信越本線の磯部駅で、『碓氷峠鉄道施設・世界遺産登録へ 』というノボリが目に留まる。最近は散歩の場所に事欠く状況である。そんなことで今日は信越本線の終着駅「横川」の鉄道施設を見に行くことにする。

 信越本線は本来は高崎から長野、直江津を経て新潟に至る路線であった。しかし1997年の長野新幹線(北陸新幹線)の開業に伴い、横川駅- 軽井沢駅間が廃止され2区間に分断された。「碓氷峠鉄道施設」は廃線となった旧信越本線の遺構である。

 旧信越本線は明治24年(1891年)に着工し、明治26年に開通した。横川-軽井沢間は当初アブト式という特殊な登坂機構の蒸気機関車を用いて開通し、その後一部区間の路線も変更され、峠専用の機関車を用いて電化される。この峠を連係する基点となった横川~軽井沢間は約11km、標高差553mで、駅・変電所・橋梁・線路などの施設がそのまま線状に残され、鉄道文化史の貴重な資料として重文指定となっている。

      
                          信越本線 横川駅
            左の建物が「峠の釜飯」発祥の地、今はこの場所では営業していない。

      
                             旧中山道

      
                             碓氷関所跡

      
                      民家に野生の猿が遊んでいた(3匹)

                
                          人を恐れる様子も無い

      
                           中山道 坂本宿

      
               古い家並みが残っており、それぞれの家に屋号が付いている

      

                

      
                          旧信越本線 下り線
               今は廃線後の一部2.6kmを使い、鉄道文化村~峠の茶屋を
                  往復するトロッコ列車が観光用として運行されている

      
                 右の線が旧信越本線で先で線路は途切れている
             左に分岐した線路は峠の茶屋駅に向かうトロッコ列車用の線路

                
                     ここで旧信越本線の線路は途絶える

      
      廃線になった旧信越線はレールが外され今は遊歩道(旧線アプト道)になっている

      

      

      
                  昔は蒸気機関車が走ったトンネルを抜けて歩く

      
                トンネルをいくつも通りぬけるのが旧線アプト道の魅力

      
                       トンネルは全てレンガ造り

      
                           5号トンネル

      
            5号トンネルを抜けると旧線碓氷第3橋梁(めがね橋)の上にでる
               この橋梁を降り18号線を歩いて横川駅へUターンした

      
                      旧線碓氷第3橋梁(めがね橋)

      
               碓氷川に架かる4連アーチ橋で、1891年着工1893年竣工

      
           全長91m川底からの高さ31m、使用されたレンガは約200万個に及ぶ
                  現存するレンガ造りの橋では国内最大規模である


                          碓氷湖(人造湖)

      
                        青く澄んで森を写している

      
                             碓氷湖

      

      
                          再び旧線アプト道へ

      

      
                   旧信越本線の上り軌道がアプト道になっている

      
                 旧信越本線の下り軌道を利用してトロッコ列車が走る

      
                        レンガ造りの旧丸山変電所

      
                       変電所は明治45年に建てられた
             列車が上り勾配に差しかかったとき、必要な電力を供給する役割

      
                  横川駅に向かってなだらかな下り勾配の旧アプト道

      
                          碓氷峠鉄道文化村

      
                          碓氷峠鉄道文化村

      
                      横川駅 右の荻野屋で遅い昼食をとる

      
                        荻野屋の峠の釜飯 1000円也

 「果たして世界遺産登録なるか?」 群馬県として正式に世界遺産登録を推進しているのは「富岡製糸場」である。群馬県富岡市にあり、以前に訪れたことがある。明治5年に操業を開始した日本初の機械製糸工場である。どちらも日本の近代史の中で貴重な文化遺産ではあるが、しかし明治と言うさほど遠くない時代の遺産でもある。世界遺産にするにはまだ熟成期間が足らず、今のところは日本のローカル遺産止まりのように思ってしまった。
  
 今回のコースは約12km、往復4時間程度である。旧中仙道の情緒を感じ、山や湖を見ながらレンガ造りのトンネルの道をレトロな世界に浸って歩く。今まで関東近県を沢山歩いてきたが、このコースは私のベスト10に入る。もし「日本散歩100選」というものがあれば、ぜひ推奨したいコースである。










散歩(大津港)

2013年06月14日 08時38分54秒 | 散歩(3)
駅からの散歩

No.375  大津港(北茨城市)      6月8日

 朝8時半に家を出て、常磐線の大津港の駅に着いたのは12時半であった。ここは茨城県の最北端の北茨木市、隣は福島県のいわき市である。日帰りの散歩としては今までで一番の遠出かもしれない。駅舎は瀟洒だが、駅前は正面にセブンイレブンが1軒あるだけで閑散としている。1時間に1本か2本あるかないかの乗降客を待って、タクシーが手持ち無沙汰に7台もたむろしていた。ひっそりとした住宅地の中を歩いて30分、やがて海の臭いに混じって魚の臭いや油の臭いがしてくる。ここが駅名の大津港である。今日はこの漁港から太平洋を右に見ながら北へ歩き、又駅まで戻ってくる迂回コースの散歩である。
 
 この北茨城市は明治の思想家「岡倉天心」が別邸を置き、そのそばに建設した六角堂などが有名である。この六角堂は3.11の津波で流されてしまったが、昨年の4月に復元された。この別邸がある天心遺跡記念公園でも、歩いてくる途中でも、岡倉天心を描いた「天心」という映画のポスターがあちらこちらに貼ってあった。映画では六角堂や天心邸が撮影に使われ、地元の人達も大勢がエキストラとして参加したそうである。この映画、秋には公開とのことで、これを期に震災で落ち込んだ観光を復興させるようと、期待が大きいのであろう。

      
                           常磐線大津港駅 

                

      
                             大津漁港

                

      

      
                    佐波波地祗神社(さわわちぎじんじゃ)
                        3.11の地震で壊れた鳥居

      

                
                               アザミ

                
                              さくらんぼ

                
                               キジ

      
                            大津岬灯台

                
                 大津港に入る船や沿岸を航行する船の道しるべ

      
                      五浦岬公園から眺める大五浦
               ダイナミックな海岸線がつづき、左下に六角堂が見える

      
                     この六角堂は3.11の津波で流された

      
                      天心遺跡記念公園(六角堂)
                   天心自らが設計し、ここで読書や思索にふけった

      
                              端磯
     五浦海岸(いつうらかいがん)は南から「小五浦」「大五浦」「椿磯」「中磯」「端磯」の
                     五つの浦(磯)を称して五浦という。

      

      

                

      

      
                              天心邸
                津波の時はこの邸の床下まで海水が上がったそうである

           
              今秋公開の映画「天心」はこの公園でも撮影が行われた

      
                        天心遺跡記念公園 苔の庭
                     
                
                            岡倉天心の墓
            東京の染井霊園に埋葬されたが、辞世の歌にしたがってこの地に分骨

      
                         天心記念五浦美術館
            天心や五浦ゆかりの作家達だけでなく、広く日本美術が鑑賞できる

      
                          美術館内の喫茶室

                
                        海を眺めながらの珈琲は格別

      
                   広くて気持ちのいい道 車もほとんど通らない

      
                            長浜海岸

      
                       崖の上に五浦美術館が建つ

                
                  海岸線のあちらこちらに立ち枯れた木が目立つ

                
                      津波で海水を被ったためであろう

      
                  土曜日だが護岸工事のクレーン車は動いていた

                

      
                護岸やテトラポットの列は波打ちぎわの趣を失ってしまう