30番高蔵寺は木更津駅から東南へ10kmの距離にある。東京駅から高速バスで木更津に、木更津駅から地元の日東バスに乗り換え高倉観音下まで行く。バスの便は悪く、帰りは路線が違う別のバス停まで歩くことになった。そのバス亭が「かずさアカデミアパーク」バス停である。以前から東京湾アクアラインを通る高速バスが停まるバス停であり、このアカデミアパークが千葉県のバイオテクノロジーを中心とした先端技術に特化した研究開発拠点として開発された施設ということは知っていた。
ホームページには「水と緑の豊かな自然環境のなかで、国際会議・学術会議・セミナーなどの研究交流の場や音楽界など地域の文化活動の場、また、研究所や研究者に様々な都市的サービスを提供します。人数や用途にあわせて様々なスタイルでご利用いただける県立の会議場「かずさアカデミアホール」、くつろぎに満ちたゆとりの時間を提供する「オークラアカデミアパークホテル」やスポーツクラブ「アクアかずさ」と各種サービス施設が一体となった施設です」とあった。しかし現実は計画通りにいかず、今は廃墟と化しているように思えた。

東京駅から高速バスで木更津駅へ

木更津駅から高倉観音へ

高倉観音下バス停


歩行者用の近道


仁王門
楼門形式で江戸時代の建築という

全国でも珍しい高床式の本堂


本堂

本堂の床下に「観音浄土巡り」の展示施設がある



床下からご本尊の観音像を仰ぎ見る

帰りにお寺の傍にあった軽食の店で一休み

店の名はライラック


高蔵寺からは別のルートのバス停に向かう

アカデミア公園
人っ子一人いない公園に空しく噴水が吹き上げている

アカデミア公園

かずさアカデミアパーク
広い敷地の中にある「オークラアカデミアパークホテル」、この玄関口にバス停がある。

きれいに清掃されているが、無人のようなホテル


かずさアカデミアパークバス停

バスの運行は続いている
帰ってから「かずさアカデミアパーク」をネットで見ると、こんな記事が載っていた。
千葉県の木更津市・君津市・富津市及び袖ヶ浦市の市街地を母都市として整備されたバイオテクノロジーを中心とした先端技術に特化した研究開発拠点として開発された。しかしパークへの企業進出が伸び悩む中、経営難になり2009年負債総額が57億円にも膨らみ、当面黒字転換する見込みがないことから、2010年に民事再生法の適用を申請し事実上倒産した。同社は千葉県が筆頭株主(35.9%)の第三セクターであり、県は出資・貸付金を合わせて52億円を支出しているが、倒産に伴いそのほとんどは回収不能となる見込み。
バブル期、東京湾アクアラインの計画に端を発した計画だったのだろう。しかしそれぞれの市からは離れ、交通の便も悪く人の生活とは切り離されて隔離された地区のように感じる。バブルが弾け現実を突きつけられたとき、机上の夢は現実の残骸として残ってしまった。

再び木更津駅に戻ってきた
まだ時間があるので港までいってみることにする

木更津市街

シャッター通り

港に向かう


木更津港



ここまで歩いて来てUターン


橋は中の島大橋

房総お土産センター


ハマグリ

中の島大橋


中の島には潮干狩り場がある。

橋の上から港を眺める





空が広い



三たび木更津駅へ
ここから高速バスで東京駅へ

東京湾アクアライン

海ぼたる