Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

尾瀬ヶ原~尾瀬沼ハイキング(1)

2015年10月18日 | 山歩き

鳩待峠から見晴(弥四郎小屋)まで 

 

10月16日(金)      天気=曇り

09:21鳩待峠→ 10:04~44山ノ鼻→ 11:18牛首分岐→ 11:46~12:30竜宮小屋→ 12:52ヨッピ橋→ 13:07~14東電小屋→ 13:27東電分岐→ 13:40弥四郎小屋(見晴)

 

 昔は「遥かな尾瀬、遠い空」何て歌われていたけれど、今は交通網の発達で、我家を朝6時頃出発して9時には登山口の鳩待峠に着いちゃうんだから、すっかり「手近な尾瀬」に変わってしまった。便利になったもんだ。

 鳩待峠の駐車場(駐車料金一日2500円とメチャ高)

 登山口とは言いながら、鳩待峠から尾瀬ヶ原へは約1時間の降り坂、曇り空というせいもあるが、道沿いの紅葉はピークを過ぎた感じでパッとしない。尾瀬ヶ原の入口、山ノ鼻には数軒の山小屋とキャンプ場やビジターセンターがある。

 山ノ鼻への降り道

 山ノ鼻の山小屋「至仏山荘」

 今回は山に登らずウォーキングだけ、時間に余裕があるからお湯を沸かせてノンビリ休憩する。時間を気にせずノンビリ歩くだけ、こんな山歩きも悪いもんじゃない。

 山ノ鼻からいよいよ広大な尾瀬ヶ原湿原の木道歩きが始まる。前方に小さく見える燧ヶ岳を目指して進んで行く。紅葉の盛りを過ぎた尾瀬ヶ原は荒涼とした感じで冬間近を思わせる。しかしその寒々とした風景が心に馴染む。行き交う人もそんなに多くないので、しみじみと周囲を眺めながら歩いて行く。

 山ノ鼻付近の尾瀬ヶ原(奥の山は至仏山)

 尾瀬ヶ原の池塘と遠くに燧ヶ岳

 尾瀬ヶ原と燧ヶ岳

 30分程で着いた牛首分岐では、左折してヨッピ橋へ向かう道が閉鎖されていた。木道の掛け替え工事の為らしい。広大な尾瀬の道の殆どは木道だから、これらを維持するのは大変な事だろう。

 何しろ広いから歩いていても風景にそれ程変化はない。だから撮った写真も似たようなものばかり、我家のPCに保存する時は相当数削除せねばなるまい。やがて湿原の彼方に竜宮小屋が見えてきた。

 遠くに竜宮小屋が見えてきた。

 

 この小屋でも缶ビールを飲みながらゆっくり休憩する。今日宿泊する見晴の弥四郎小屋には、ここから直進すると30分程で着いてしまう。それではあまりに早すぎるので、遠回りしてヨッピ橋の方へと向かう。

 ヨッピ橋へ向かう道から池塘と景鶴山方面

 ヨッピ橋間近から景鶴山方面

 今回は紅葉見物がメインだが、もう一つ、来春登る予定の景鶴山を偵察するという目的もあった。この山はヨッピ橋のすぐ北方に聳えており、道が無いから春の残雪期しか登るチャンスが無い。間近で地形を観察しようという目論見なのだ。雪山と化した景鶴山を登る自分の姿を想像されて少しワクワクした。

 ヨッピ橋

 ヨッピ橋から景鶴山

 ヨッピ川に架かる吊り橋を渡って、川沿いに東電小屋はの方へ向かう。殆ど行き来する人も無く、静かな道でゆったりした気分で歩いて行ける。ただこの付近熊の出没情報が多い地域なので、熊鈴を持参しなかった事を少し後悔する。

 東電小屋の軒先にあるベンチでノンビリ休んだ後、只見川源流に架かる橋を渡って東電分岐に着く。ここを左に行けば日本名瀑百選の一つ「三条ノ滝」がある。

東電小屋近くの只見川源流

 しかし往復だけで3時間近くかかるし我々夫婦は以前見物済なのでパス、右折して見晴地区へと向かう。フト左手を仰げば、燧ヶ岳山頂が雲の合間から今日初めて姿を現してくれた。

 燧ヶ岳方面

 東電分岐から15分足らずで見晴地区にある今宵の宿「弥四郎小屋」に着いた。中々趣のある建物だ。時間はまだ13時40分、しばらく外のベンチでお茶等飲んでいたが、他にする事も無いので受付へ行き宿泊の手続きを取った。

 弥四郎小屋到着

 小屋は本館と別館があり、本館には大部屋の他に食堂や売店、喫茶室等がある。別館は鍵の付いた小さな個室になっており、今日の宿泊客(20名程)は全て個人客ばかりのようで、全員別館泊りになった。部屋は布団2組を広げれば満杯という狭さだが、山小屋でプライバシーが保てるだけでもありがたい事だ。

 夕食までの長い時間は、談話室に置かれていた本、湊かなえさんの「山女日記」を読んで過ごしたが、これが実に面白く数時間で読み切ってしまった。今度彼女の他の作品も読んでみよう。

 弥四郎小屋にはお風呂があり、15時半から2時間だけ入浴できる。勿論国立公園内だからシャンプーや石鹸の類は使えないが、熱い湯に浸るだけでも身体が癒される。

 夕食はソコソコのボリュームと美味さだったが、メインのオカズがトンカツで、肉嫌いの妻がそれを全部私の皿に移したので、健常者の三分の一しかない私の胃袋が油にやられてストライキを起すんじゃないかとヒヤヒヤしたが、幸い何事もなかった。

 程良い疲れでグッスリ眠ったが、夜中屋根を叩く雨音に気付いた。どうか明日は降らないで欲しいと願いつつ再び暗闇の世界に沈んだ。

コメント
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