Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

ゴールデンウィークの山岳遭難について

2016年05月04日 | 日記

 5月4日(水)

 登山を趣味とする者としては残念な事何だけど、今年のゴールデンウィークも山岳遭難事故が多発した。死者の数から言えば交通事故や自殺者の方が遥かに多いのだろうが、事故の特異性からマスコミには大きく取り上げられる。

 この時期に遭難が多発する要因を考えてみると

1 長期の休みが取りやすいので入山者が格段に増加する。

2 この時期から各山小屋が一斉に営業を開始し、登山口へのアクセスも便利になるので、初心者の入山が容易になる。

3 人里は春の盛りだが、標高の高い山はまだ雪が残り冬山の装いだ。その雪が昼間は溶けてグサグサの湿雪となりそれ程滑りはせぬが、夜間の冷え込みで朝方は凍結し、それが滑落の危険性を増す。又、残雪が登山道を覆い隠し、道迷いを引き起す。

4 5月は「メイストーム」という言葉があるように、天候の変化が激しく、悪天化では猛風雪となり、視界を奪われて登山者は行動不能となる。又その際に身体を濡らしてしまうと凍死の原因となる。

 現在、登山者の主流を中高年が占めているので、当然遭難者も中高年が圧倒的に多く、事故に対する世間の風当たりも決して優しくは無い。

 「好き勝手に行って、地元に迷惑を掛けている。」、「何でワザワザ危険な場所へ行くんだ。」更には「山なんか行くな。」等と・・・確かに無謀な登山者も少なからずいるから批判したくなる気持ちも判らぬではないし、事故を起した人はその事を反省し事後の教訓とすべきだろう。

 しかしながら、それでも私は「中高年よ山へ行け」と言いたい。登山にやるからには、それなりの体力とチャレンジ精神が必要だ。簡単に言えば、「元気」がなくちゃ登山はできない。

 逆な言い方をすれば、登山が元気の源にもなっているのだ。家に籠って粗大ゴミになってる老人より、活発に活動する元気な老人の方がいいでしょう。我が国は老人大国だから、年寄りが元気になれば日本も元気になる。

 それに登山業界というのは目立たぬけれどけっこう巨大な産業で、多くの山小屋や麓の宿泊施設、登山用具メーカー、登山用品店、登山ツアー会社、交通業界等が潤っている。もし中高年の登山ブームが去ってしまったら、これらの業界は大打撃を受けるだろう。日本経済活性化の為にも中高年は大いに山へ行くべきなのだ。

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