5月14日(土)
今回三菱自動車で燃料データーの不正改ざんが表面化した時に、さもありなんと思った。と言うのも三菱の自動車に関して私は過去に苦い体験があるのだ。初めてマイカーを手に入れたのは40歳を過ぎてからで、登山のアクセスに使いたかったので山道に強い三菱のパジェロミニを購入した。
当時はリコール隠し問題が発覚する前で、RV車を中心に三菱の車にけっこう人気があった。購入したパジェロミニも新発売されたばかりで、3ヶ月待ちの状態だった。
この車は燃費が悪いなど欠点はあったが、切換可能な四駆で軽の割に力もあり山道に強かった。しかし数年後致命的な欠陥が発生した。それは上信高速道を走っていた時の事、突然燃料メーター異常のランプが点灯した。慌てて松井田インターで降り最寄りのガソリンスタンドで車を点検してもらうと、「これ燃料タンクからガソリンが洩れてますよ。」と言われ唖然とした。
三菱の販売店に電話で聞くと「これから販売店まで車で来て欲しい。」との事、当時マイカーのビギナーだった私はそんなもんかと思い、素直に青梅市の販売店まで運転して行ったが、今考えればガソリンの洩れる車で運転する何て危険この上も無い行為と怖くなってくる。
そして故障の原因を問うと「融雪剤が撒かれた雪道を走った後に、タンク周りを充分に水洗いしなかったから錆びてタンクに穴が開いた。」とさも私の落ち度のような言いぐさだ。気の強い妻が鋭く抗議してくれたので、無償で部品を交換し代車も出してくれたのだが。
これで懲りれば良かったのに、私の担当者の人柄が良かったせいもあり、次の車も三菱パジェロイオを購入した。この時はリコール隠しがバレタ後で、三菱の車が売れなくなり随分値引きをしてくれた。
しかしこの車も欠陥が露呈した。ある時期から運転席側のドアがガタつき始めた。定期点検の時、「ドアがガタつくんだけど、ネジでも緩んでるんじゃないの。」と言ったら「そうですね。ネジが緩んでました。」と言われて、流石に鈍感な私も「アッ、ネジだけじゃない、この会社自体が緩んでいる。」と痛切に実感した。
それ以降は三菱の車だけは買わないと堅く心に決め、トヨタやホンダの車に乗っているけれど、勿論そんな馬鹿げた故障は一度も無い。そして今回、「燃料データー不正」という不祥事が発生した。やっぱり三菱自動車は信用ならぬ会社という私の感は間違っていなかった。
ところで、こんな三菱自動車に関して良い思い出が一つだけある。前回リコール隠しの不祥事で、会社は倒産寸前で株価が底値になった時、巨大な三菱グループが後ろ盾についているから絶対潰れないと読んだ私は安値の株を購入した。
これが当って株価はその後十倍以上値上がりし、だいぶ儲けさせてもらった。これが私の株取引の中で唯一大当たりした体験で、この時ばかりは三菱のマークに後光が差して見えた。