Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

山小屋の灯が消え、登山シーズンが終わる。

2016年11月04日 | 日記

 11月4日(金)

 標高の高い山々では雪の便りが聞かれるようになった。北アルプスの盟主、槍ヶ岳の山頂直下に在る槍ヶ岳山荘を始め主要な山岳の山小屋も殆どが、今週末までに営業を終えてしまうようだ。登山シーズンの終りを告げるかのようで、何となくもの淋しい気分になる。今年は最も山が賑わう夏休みと紅葉の時期に天気が悪かったので、山好きは勿論山小屋関係者にとっても不本意なシーズンではなかっただろうか。

 私が若かった頃(このセリフもよく使うなあ。)の山小屋は、全部とは言わないまでも、まあ部屋は狭いし便所は汚い。せんべい布団に食事は不味いし従業員の態度は横柄と、奥深い山中でなければ近寄りたくも無い場所だった。そんな訳で若かりし頃の私は、山小屋に泊る事など殆ど無くテント泊山行ばかりだった。

 ところが今の山小屋は、部屋やトイレは綺麗だし、談話室には雑誌本が充実している。布団は軽くて暖かいし食事は美味い。従業員は親切丁寧で、とても居心地の良い快適な場所に変貌した。もう山小屋何て呼び方は失礼で、山荘イヤ山のお宿と言う程に格段と進歩している。

 人里離れた険しい山々を我々中高年が楽しく登山できるのも、こんな山小屋の存在があるからだ。雲湧く峰々を眺めつつ傾けるジョッキ生ビールの美味さ、雨風が吹き荒れる中、暖かい談話室で読書に耽るひととき・・・こんな至福の思いが忘れられずに、「あの山小屋で過ごしたいから山へ行こう。」何て人も最近多いのではなかろうか。

 一冬が終わり山の雪が消えて来年の登山シーズンが始まったら、何処の山へ行こうかと楽しみの種は尽きない。まだまだ登りたい山が両手の指で数えきれぬ程あるのだ。

 

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