10月26日(金) 天気=晴れ後曇り
バグディン07:35 → 11:00~05モンジュ(公園ゲート)→ 15:35ナムチェバザール(スノーランドホテル泊) (歩行7時間)
トレッキング期間中に、入浴やシャワーを浴びる事ができない。しかし朝起きた時にシェルパさんが温かい紅茶と洗面器にお湯を配ってくれ、これで気分がリフレッシュできる。
朝7時半、バグディンを出発する。
今日はドード・コシ川沿いに遡って行く。川沿いの道はそれ程アップダウンも無く異国情緒が漂い楽しい歩きが続く。途中何度の100mを越えるような吊橋を渡るが、ワイヤ製のしっかりした造りなので別に怖くは無い。ただ対岸からゾッキョやラバのキャラバンが来る時は、すれ違えないので、通過するまで待つしかない。やがて対岸越しの右手に、頭上高くタムセルク(6608m)の鋭鋒が見えてくる。エベレスト街道で最初にお目見えするヒマラヤの高峰だ。
街道沿いの集落(左の男性はシェルパのニケスさん)
こんな吊橋を何度も渡る
遠くにタムセルクが見えてきた
バグディンを出発して3時間半で、モンジュの集落に着いた。此処がサガルマータ国立公園の入口となり、通行許可証のチェックを受ける。ニマさんの手際よい処置で、ここもスンナリ通過できた。
モンジュの国立公園通行ゲート
モンジュから1時間半程歩いたベシカルのロッジで昼食を食べる。食事は基本的に3食全てシェルパのプラディさんが作ってくれる。バラエティーに富んで日本人好みの味なので、飽きる事は無い。
ベシカルのロッジは世界中から来た人達で賑わっていた。
ベシカルから川の右手を更に進むと、前方に上下に二段の吊橋が見えてきた。これがラージェ橋で、下の橋は古いもので、上の橋だけ利用されている。日本だったらこの景観だけで、有名な観光名所になるだろう。
後方にラージェ橋が見える
ラージェ橋を渡るゾッキョのキャラバン
ラージェ橋からナムチェバザールまで標高差600mの長い登りが続く。標高も3000mを越え、この急登がトレッキング最初の難関かも知れない。最後尾を歩いていたKさんが徐々に遅れ始めた。T子さんが「私もKさんと一緒に行く。」と言ったので、メンバーを二手に分けて進む事になった。
ナムチェへの長い登り
先頭を行くMさんは快調で、何かスポーツやってるんですか?訊ねたら、「日本アルプスをよく歩いている。」との事だった。ナムチェまでの中間地点にはトイレもあり、一服するには良い場所だ。何とここで初めてエベレストがチラリと見える。
休憩ポイントから初めて見えたエベレスト
急坂とはいえ、道はジグザグによく整備されて歩き易い。私の脚もだんだん馴染んでいくようだ。やがて集落チラホラ見え、尾根を越すとナムチェバザールの賑やかな街並みが一気に現れた。
ナムチェ手前の集落(尾根の向こうがナムチェバザール)
予備知識が無ければ、奥深い山中にこんな賑やかな集落があるとはと驚かされる。門を潜り、マニ車の列が並ぶ道を抜け、商店街を通って、今宵の宿「スノーランドホテルに着いた。遅れていたKさんやT子さんも1時間後には着いたようだった。
ナムチェの門を潜る
狭い路地に賑わう商店街
スノーランドホテル到着
ホテルは階段状の高台に在り部屋からは集落を見渡す事ができる。部屋のレイアウトは昨日のロッジとほぼ同じだ。標高は富士山頂部に近い3500mもあり、午後になって陽が陰ると一気に寒さが強まる。
明日は高度順応の為、ナムチェに連泊するので気が楽だ。夕食は焼き飯風と餃子に煮野菜、味噌汁だった。ビールの良いおツマミになりそうだが、標高の高い所に居るせいか、あまり欲しくも無い。明日はナムチェ付近を散策します。