8月10日(水) 天気=晴れ時々曇り
06:35五合目バス停➔ 06:55六合目➔ 07:32~39新七合目➔ 08:07~14元祖七合目➔ 08:39~48八合目➔ 09:12~19 九合目➔ 09:40~48九合5勺➔ 10:09~15富士宮口山頂神社➔ 10:27~34 剣ヶ峰➔ 11:00~05白山岳➔ 11:12~24吉田口山頂神社➔ 11:44~47富士宮口山頂神社➔ 12:16~23九合目➔ 12:38~41八合目➔ 12:56元祖七合目➔ 13:15~21新七合目➔ 13:41六合目➔ 13:50五合目バス停
富士登山は4年前に吉田口コースから妻と二人で登って以来だから、今回は私にとって70代初めての富士登山となります。そんな私に富士山は、どんな形で歓迎してくれるのか、楽しみでありちょっぴり不安な思いもあります。
昨日は富士山麓にある水ヶ塚公園の駐車場で車中泊をした。ここから富士宮コース五合目登山口行きのシャトルバスが発着しています。昨日公園へ着いた時は土砂降り雨だったが、今朝方は綺麗な青空が広がった。
朝5時半にバス停乗り場の列へ並び、6時発の一番バスで出発した。満席のバスは、富士スカイラインを30分ほど走り、一気に標高2380mの富士宮五合目登山口まで我々を運んでくれた。
朝一番バスで富士宮口五合目へ向かう
4年前の10月に宝永山登山で此処へ来た時は、五合目に立派なレストハウス&食堂が建っていたのだが、今は取り壊されて跡形も無くなっていた。指導員の人達の見送りを受けて、五合目登山口を出発する。
五合目登山口を出発
出発してすぐの所に富士宮コース唯一の公衆トイレがあるので、此処で済ましていた方が無難です。登山口から山小屋が2軒ある六合目まで、宝永山ハイキングコースも兼ねているので歩き易い道です。
貴重な五合目の公衆トイレ
六合目の宝永山荘
六合目からいよいよ山頂目指して、ジグザグの急登が始まる。最初から焦って歩くと高山病を発症するので、七合目までゆっくりゆっくり牛歩の歩みです。
六合目から富士山への急登が始まる
六合目から37分で新七合目に着き一息入れて水分補給、更に28分登って元祖七合目に着き、此処で標高が3千mの大台を超える。もう3千mかと思うかまだ3千mかと思うかはその人の体調次第、まだと思う人はこの先厳しい道程が持っています。
新七合目の小屋が見えてきた
新七合目の御来光山荘
元祖七合目の山口山荘
3千mを超えると高山病の兆候か、頭が薄ぼんやりとしてきた。こういう時は意識して、肺から大きく息を吐く。すると反動で大きく息が吸える。七合目を過ぎるといよいよ胸突き八丁、苦しい登りが続く。元祖七合目から25分で八合目の小屋に着き、そこから更に24分で標高3460mの九合目に着いた。
八合目の池田館
傾斜がきつくなる九合目への登り
九合目の萬年雪山荘
高山病予防で休憩の都度、水をタップリ補給する。九合目を超えれば山頂部がもう間近に望める。しかし歩けけども中々近づいて来ないのが辛いところです。
九合目から九合五勺への登り
九合五勺にある最後の小屋を過ぎ、最後の踏ん張りでジグザグを繰り返して行くと、やがて山頂の鳥居が見え午前10時9分に山頂神社に到着した。五合目登山口からここまで所要時間約3時間30分は、思ってた以上の好タイムで、どうやら富士山は私を歓迎してくれてるようです。
九合五勺の胸突山荘(富士宮コース最後の小屋)
山頂の鳥居が見えてきた
山頂の神社に到着
神社で手を合わせた後、最高峰の剣ヶ峰へ向かう。山頂神社で満足したのか、剣ヶ峰へ向かう人は意外に少ない。ズルズル滑りそうな最後の急坂を登って、10時27分最高峰の剣が峰(3776m)に登頂した。
山頂神社から剣ヶ峰へ向かう
剣ヶ峰直下の急坂
日本最高所、剣ヶ峰山頂
日本最高地点からの展望は、何度眺めても感無量です。剣が峰を後にすると、富士山火口縁をグルリと廻るお鉢巡りコースに向かう。緩やかなアップダウンを繰り返して剣が峰に次ぐ高さを持つ白山岳と吉田口山頂の鞍部に着く。
剣ヶ峰から富士山の火口
お鉢巡りを吉田口山頂へ向かう
お鉢巡りコースの奥に白山岳
剣が峰に次ぐ高さを持つ白山岳には登山道が無く入口にはロープが張られている。しかし山頂部への薄っすらとした踏み跡が見えたので、この機会を逃したら登るチャンスは無いと思い、ロープを潜り踏み跡を辿って鞍部から10分ほどで白山岳(3756m)に着いた。
白山岳山頂
山頂には標識は無く、小さなソーラーパネルと山頂標石があるだけです。登山者で賑わう富士山頂で、此処だけには誰一人いない。強烈な西風が寒くて早々に山頂を後にした。
白山岳から剣ヶ峰方面
白山岳から吉田口山頂に着くと、一番人気の高いコースだけに富士山頂銀座と言いたいぐらい登山者で賑わっていた。吉田口山頂から山中湖や河口湖など下界の景色を眺めつつお鉢巡りを歩いて行くと、やがて御殿場口の山頂に着き、そのすぐ先が富士宮口山頂神社で、お鉢巡りが終わった。
吉田口山頂
吉田口山頂から山中湖を見下ろす
吉田口山頂からお鉢巡りを富士宮口山頂へ向かう
御殿場口山頂
此処から富士宮口五合目に向かって下山する。富士宮コースは富士登山道の中では最短距離なのだが、登山と下山が一緒の道なのが難点だ。お昼を過ぎても小屋泊りの登山者が続々と登って来る。中にはツアー登山で何十人もの団体さんもいる。
登山道は登り優先なので、登って来る人に道を譲りながらの下山は少しばかり苛立たしかった。それでも降りは重力が引っ張ってくれるし、空気も濃くなっていくので脚が軽い。九合目、八合目の小屋を通過して、新七合目の小屋に着き腕時計を見ると午後1時15分、頑張れば午後2時五合目発のバスに間に合いそうだ。
砂礫ばかりの山と思ってた富士山も六合目近くでは意外に緑がある
これを逃すと更に1時間待ちなので、新七合目からは休憩を取らず足早に降って午後1時50分に五合目バス停に到着した。山頂神社からここまで下りの所要時間は約2時間、何度か転びそうになったけど転倒もせず無事に登山を終える事ができました。
午後2時発の下りバスに間に合った
2時発のバスに乗って30分後水ヶ塚公園へ戻ると、富士山の晴天が嘘のように雨がシトシト降っているのが意外だった。車に乗ると、御殿場市内の御胎内温泉へ向かう。ここは公営の綺麗な日帰り温泉で料金も大人600円とリーズナブル、けっこうお気に入りで何度か訪れています。広い露天風呂に浸かって富士山を眺めつつ山の汗を流す。
久々に一人で思いっ切り日本一のお山を歩いたが、そんな私に富士山が「お前もまだまだやれるじゃないか。老骨に鞭打ってこれからも頑張れよ」と励ましてくれたような気がします。実に痛快な登山でした。