Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

小野寺史寛さんの「みつばの郵便屋さん」は心温まる小説です。

2022年09月09日 | 読書

 私が第一の趣味とする読書の中で、今一番はまっているのが小野寺史寛さんの小説です。彼の作品の良いところは登場人物の殆どが善良な人々で、優しさと人情満ち溢れたストーリーだから、読み終えて心が温かくなるからです。

 今回図書館で借りて来て読んだ「みつばの郵便屋さん」という本も。彼らしい優しさと人情に満ち溢れた小説でした。物語の主人公は郵便物を配達する郵便局員、25歳の心優しき青年です。郵便局員何て地味な設定だが、そこを小野寺史寛らしい温かくホッコリとした作品に仕立ています。

 郵便局員の「平本秋宏」はどこにでもいるような平凡な青年だが、真面目で優しい人柄が誰にでも好かれている。そんな彼には他人とは違う秘密が一つある。それは彼が、芸能界で誰もが知る超人気タレント「春行」の弟だという事実です。

 兄の栄光に惑わされる事も無く、秋宏は日々地味な郵便配達の仕事に励む。そんな彼といろんな事情を抱えた地域の人々との心触れ合う交流と絆に、読んでいて心が温かくなってきます。

 兄から芸能界への誘いを受けたけれどそれを断った秋宏君、ラスト―シーンになっても相変わらず真面目に郵便局の仕事に励んでいる。配達先のアクシデントで知り合った、三好たまきさんとの小さな恋の炎が実ればいいなあと思いつつ本を読み終えました。

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