Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

黒澤明監督原作の英国映画「生きるLIVING」は、期待通りの感動作でした。

2023年04月08日 | 映画・コンサート

 黒澤明監督の映画「生きる」をリメイクした、英国映画「生きるLIVING」が公開された。久々に観たいと思う映画がやって来たので、映画館へ足を運んだ。黒澤監督の「生きる」は遠い昔に観た記憶はあるが、印象に残っているのは志村喬演じる主人公が雪の公園でブランコに乗って死を迎えるラストシーンです。

 そのリメイク版として製作された英国映画「生きるLIVING」は、英国在住のノーベル賞作家カズオ・イシグロ氏が脚本を書いた事でも話題を呼んでいます。

 ストーリーは原作と差して変わらず、「無気力な日々を過ごしていた市役所の市民課長が、末期ガンで余命宣告を受け自分の死期を悟った事を切っ掛けに、市民から要望のあった子供公園建設に立ち上がる姿を描いています。

 縦割り組織で何でもたらい回しの役所では、計画は遅々として進まない。しかし主人公の執念が実を結び、ジリジリと事は進んで遂に念願だった子供公園が完成する。人生の最後に初めて「生きる」証を己のものとした主人公は、ある雪の降る夜に完成した公園のブランコに揺られながら静かに生涯を終える」

 映画の舞台が日本の地方都市と大都市ロンドン、主人公も小柄で猫背な日本人とスラリとした長身の英国紳士など異なっており、その辺で映画の雰囲気も違っているように感じられた。

 でも融通の利かないお役所仕事や、余分な事をしない役人根性などは日本も英国も大同小異で、その中で信念を貫く主人公の姿には心打たれます。そして公園のブランコに揺られながら、唄を口ずさむラストシーンには感動を覚えます。人生の終末期を迎えた我が身にとっても、「生きるとは何か」考えさせられる映画でした。

・・「生きる道、一人一人のドラマ有り」・・

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