感情のコントロールは、 情動の中枢である 扁桃体などの大脳辺縁系と、
それを制御する 前頭前野のバランスで 行われています。
扁桃体は 自分が脅かされた ネガティブな体験に対して、 敏感に反応します。
ネガティブな体験を 多くしていると、 扁桃体はよりいっそう 過敏になります。
これを制御する 腹内側前頭前野は、
善悪や損得を考えて 行動をコントロールします。
ここがうまく働かないと、 一時の激情のために、
不利な行動を 衝動的に行なってしまいます。
ネガティブな体験を 多くした人は、
前頭前野の機能も 低下していることが多いということです。
薬物やアルコールは、 余計に 前頭前野の働きを悪くします。
嫌な感情を紛らわすために 薬や酒に頼ると、
悪循環になり いっそう衝動的になってしまいます。
〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
心子の頭の中は もちろん見たことはありませんが (^^;)、
恐らく 上記のような働きだったのでしょう。
心子は、 僕のつまらない一言で パニックを起こしたとき、
息を荒らげて ビールをあおり、
僕は 煙草を求める心子のため、 自動販売機に 走らなければなりませんでした。
うさばらしに 酒や煙草を飲むのは 誰でもあることですが、
それは逆効果でしょうか。
心子の主治医は、 一番軽い煙草で 気分が落ち着くならと、
完全な禁煙は 強いていませんでした。