見捨てられ不安を感じ、 人間関係が不安定になりやすい 根底には、
拭いがたい愛情飢餓と 関心への渇望があります。
幼い頃、 愛情を脅かされる体験を したことが関係しています。
表面的には愛情があり、 普通に育てられたように 見える場合も、
本人は 親に愛されなかったと 感じていることが少なくありません。
愛情を奪われることに 最も敏感な時期に 受けた心の傷は、
その後長く 心に刻み込まれます。
人によっては、 見捨てられ不安や 関心への渇望が 一旦抑制され、
思春期から再び 現れてくることもあります。
〔 「境界性パーソナリティ障害」 岡田尊司 (幻冬舎) より 〕
言うまでもなく、 心子が最も 苛まれたもののひとつです。
僕には見捨てる気持ちなど これっぽっちもないのに、
何でもないことで 見捨てられると感じ、
傷つく前に 自分から去っていくことを 繰り返しました。
或いは、 僕がいずれ 心子から離れていくとか、
別の女性と 一緒になると、 折に触れて言うのでした。
しかし、 すぐに 泣きすがって謝ってきたり、
「大好き大好き!」 と むしゃぶりついてきたこともあります。
関心を引こうと 変わったことをした 例としては、
付き合い始める前、 自分の経歴をメモした紙を
わざと僕の部屋に 置いていったことや、
生理のときに使ったティッシュを 落としていったことを思い出します。
生後1年間、 足の障害のために 親に抱かれず 独りで寝かされていた体験が、
根底にあるのでしょう。
(どこまでスキンシップがなかったのか、 正確なことは分かりませんが。)