「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

初めての利用者さんを 迎えて

2010年02月18日 21時29分09秒 | 介護帳
 
 今のデイサービスの仕事場は 指導者がおらず、

 不慣れなスタッフばかりで 遅々と オープンの準備をしています。

 そして 今日やっと、初めての利用者さんを 迎えました。

 ソフト面の準備は 不充分ですが、

 スタッフ5人に 利用者さん一人なので、 何とかなると。

 認知症はかなり進んでいて、 意味のある会話は できませんが、

 基本的に明るく、 冗談ぽいことを言って 笑わせたり、 元気な方です。

 でも時々 些細なことで 急に怒って、

 悪態をついたりもしますが、 またすぐ 元に戻ります。

(ボーダーではありませんが。  (^^; ))

 ところが、 お昼に 親子丼を作って、 スタッフたちと一緒に テーブルを囲むと、

 にわかに不機嫌になって、 食事に全く 箸を付けません。

 食べるよう勧めても、  「何でこんなもの」 などと 口にして、

 食べようとしません。

 事前のアセスメントでは、 食事に特に 問題はないということなのですが。

 丼物が好みでないのだろうか、 スプーンの方が いいだろうかなどと考え、

 具とご飯を 別にしてみたり、 おにぎりにしてみたり、 或いはパンを出してみたり。

 でもやはり 食べる気配はなく。

 ここでは、 食べ物を口元に 持っていって

 無理に食べさせるような ケアはしません。

 そこで スタッフがちょっと離れて、 遠巻きに見守ることにしました。

 その間に、 僕を含め 3人のスタッフが 休憩に入りました。

 30分経って 戻ってきてみると、 利用者さんは 一人のスタッフと一緒に、

 にこやかに パンとおにぎり、 おかずを食べています。

 結局 この利用者さんは、 初めての食卓で 何人ものスタッフに囲まれ、

 緊張してしまったのだろうという 結論になりました。

 それに最初から気付く スタッフがいないということで、

 まだ未熟なのですが。

 利用者さんの気持ちを 理解できるように、 研鑽していきたいと思います。
 
コメント
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