ボーダーの人が 誤診されることもある 双極性障害 (躁うつ病)。
社会的地位を失うこともありますが、
周囲から理解されにくく、 治療も難しいとされます。
気分が高揚する 躁状態が1週間以上、 やる気を失ううつ状態が 2週間以上
続くのが目安です。
ある会社員は、 月給の2倍の家賃の マンションに引っ越し、
高級外車を購入、 競馬で散財し、 3ヶ月で自己破産しました。
本人も周りも 病気の自覚がなく、 治療に繋がらないことがあります。
人格の問題と見なされ、 退職, 離婚ということも 稀ではありません。
08年の躁うつ病の患者は、 05年より3万人増えて 12万人以上。
最初、 うつ病と診断され、
のちに 躁うつ病と診断されるケースが 少なくありません。
職場の問題が 発病の契機になることも 多くあります。
長引く不況で 能力以上の仕事を 余儀なくされ、
一種の軽躁状態が 続いた結果、 躁うつ病になります。
治療は 気分安定剤などの薬物療法が中心です。
良くなっても再発しやすいので、 薬を飲み続けることが大切です。
最近 「リワーク (復職) プログラム」 が 注目されています。
週1日半の課程から初め、 週2日、 3日と増やしていきます。
まず、 どんな経緯で発病したか 文章にする 「自己分析」 をし、
病気の兆しを自覚します。
やがて 復職の可能性が出てきたら、
職場での 様々な場面を想定した 応対リハーサルもあります。
プログラムを終了した 510人のうち、 元の職場に復帰したのは 501人。
復職までは平均半年余りで、 その後も働き続けている人が 6~7割います。
● 「躁のチェックリスト」
1. 気分が良すぎたり、 怒りっぽかったりする
2. 自分が偉くなったような気がする
3. いつもよりおしゃべりになる
4. 色々な考えが次々と浮かぶ
5. 注意がそれやすい
6. 活動性が高まり、 じっとしていられない
7. 浪費や投資などに熱中する
1を含む 4つ以上の症状が 1週間以上続き、
人間関係に支障をきたす時は 躁の可能性。
〔朝日新聞より〕