「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界について話し合いましょう (3)

2014年08月03日 21時30分03秒 | 「BPDファミリーガイド」より
 
○本人が 自分の立場を尊重されていると感じられるように 伝えましょう

 本人のニーズと願望を承認し、

 境界を定着させるか、 何度も繰り返し述べてください。

・ 「私たちのどちらかが正しいと 決めたいわけじゃないの。

  関係を最善のものにしようとしているのよ。

  私に必要なのは……」

・ 「僕は自分自身について、

  何ができて何ができないのか、 何を必要としているのか、 学んでいるんだよ」

・ 「僕は自分の気持ちに素直に、 誠実であろうとしているんだ。

  僕に必要なのは……」

・ 「僕たちが 物事を同じように見ていないのは 確かだよね。

  僕に必要なことは……」

○ 練習, 練習, 練習です

 BPDの人が目の前にいるつもりで、

 皆さんが言おうとしていることを 思い浮かべてください。

 もっとよいのは、 友人と一緒にロールプレイすることです。

○ ポジティブなセルフトークを試しましょう

 セルフトークとは、 ほぼ常時行なわれている、 頭の中での会話です。

・ 「自分の境界を設定するのは、 慣れるまでは違和感があって 馴染めないものさ」

・ 「私は恐れている…… でも、 自分の安全を守るために これを作ったのよ」

・ 「僕は彼女のことを とても大切に思っているんだ。

  彼女はそれが理解できないけど、 それはそれでいい」

・ 「長い目で見て、 彼のニーズに応えられるために、

  今は私自身の境界を 守る必要があるんだわ」

○ お子さんのために境界を設定しましょう

 BPDの夫を持つある女性は、 次のように言っています。

 「夫が息子たちに激怒し始めたら、

 子供に、 自分の部屋へ行っていてね、 と話します。

 子供たちが問題なのではなく、

 父親のほうが 自分の感情に対処する時間を 必要としていると、

 分かってもらうためです。

 子供たちには、 お父さんが怒っているときには、 お父さんのことは気にしちゃだめ、

 と言ってあります」

〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
 〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕
 
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