境界を設定したら、 それを維持することです。
non-BPの人の 次のようなコメントがあります。
・ 「彼が境界を取り除こうとし、 私は弱気になってしまいました。
もう耐えられないのに、 さらに耐えることになってしまったのです」
・ 「境界は設定されては壊されます。 その繰り返しなのです。
まさに地獄と化したのです」
BPDの人は 境界を何度も試すでしょう。
重要なのは、 皆さんが何をするかであり、 何を言うかではありません。
(BPDの人に境界を守らせる 説明や議論をするのではなく、
あなたが境界を守ることです。)
境界を有効にする行動を、 強化してください。
境界を遵守するのです。
○ 強化
「強化子」 とは、
再びその行動をする可能性を 増大させるか、 低下させるかに
作用するものをいいます。
o 正の強化子と 負の強化子
繰り返し実行される可能性を 高める行動は 「正の強化子」,
低める行動は 「負の強化子」 と呼ばれます。
《赤ん坊が泣く》
正の強化子:
赤ん坊が抱き上げられる, ミルクを与えられる。
これらの行動は、 赤ん坊が寂しかったり、 お腹が空いたときに、
再び泣く可能性を高くします。
負の強化子:
赤ん坊が無視される。
孤児院の大人が 子供を見ないでいると、
子供は頭をぶつけても 泣かなくなってしまいます。
(次の記事に続く)
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕