○許可を求めたり 過剰な説明をしないでください
言わないことは、 言うことと同じくらい重要です。
自分の期待を述べる代わりに、 境界設定の許可を求めるというのは、
最もよく見られる過ちです。
言い争いに引きずり込まれないために、 本人の同意を得なければという
強い欲求を手放してください。
過剰に説明したり、 弁護してはいけません。
質問に ただちに答える必要はありません。
侮辱されても、 本人の心底からの気持ちと 捉えないでください。
本人が言うほど 皆さんが悪い人間なら、 彼らは皆さんのそばにいないでしょう。
○ アサーティブに、 でも優しく
やり取りの焦点が境界設定になると、
通常は双方とも、 理解されていないと感じます。
BPDの人が異常で 操作的であるように感じるでしょうが、
本人は自分のほうが誤解され、 承認されていないと感じているのです。
声の調子や表情などの身体言語は、 言葉よりはるかに多くを述べています。
時には優しくしたいと思い、 時には有無を言わせず 断言したいと思うでしょう。
すべきこと:
・ アイ・コンタクトを用いましょう。
誠実に、 しかし確固として。
・ 立っている場合は、 足を広げて、 姿勢を大きく見せると、
しっかり自分を主張する感じになります。
・ 穏やかで、 落ち着いた、 優しい声色で話しましょう。
・ 速すぎない速さで話します。
・ 脅威を与えないよう、 近づきすぎないように。
すべきでないこと:
・ 指を差す
・ 大声を出す
・ 睨みつける
・ 卑屈な感じで下を見る
・ 腕を組む
・ 腰に手を当てる
・ 椅子に浅く腰かける
・ 相手に近寄りすぎる
・ ため息をつく
・ 両手を握りしめる
〔「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」(星和書店)
〈ランディ・クリーガー著/監訳:遊佐安一郎〉より〕