朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

ネットくちこみの信頼性(2)、 アルゴリズム

2010-06-02 | 食べること、レストランなど
インターネットに普通の一般人が書く込む情報の正確性や客観性をどうやって担保するか、どうやって検証するか、「ネットくちこみ」の各社は独自の工夫を凝らしているはずです。しかし、そのノウハウは、通常は公開していません。

 その理由は、総合評価のノウハウ(決定する方程式、専門的には「アルゴリズム」という)を開示すると、必ずその裏をかいて高得点を狙う人が出てくるから、かえって信頼度を失うと考えられています。

 例題の「食べログ」も公開していません、

 しかし、信頼性を高めるために読者に合理的な妥当性のヒントは与えています。

 総合評点が、3.01(ほぼ平均、これではランキングは下位になる)の昨日記事のお店に投稿された個々の評点の分布グラフです。
  

 
 5点、4.5点と最高点レベルの投票が並んでいます。1.5点を投票した人は、コメント記事なしの点数だけの投票です。このサイトでは、投稿コメントには最低文字数の足きりを設けています。そのため、普通の人は数百字の作文を書くのが面倒になります。そのガス抜きとして、点数のみの投票も許容していますが、総合点のアルゴリズムにはノーカウントだと思います。

 次は、高評価を得ているイタリアンの例です。

 評点は、きれいに分布しています。
 このほうが自然ですね。なんせ、飲食の評価ですから、その人の味覚、体調、同席者との会話や雰囲気、店員の当たり外れ、金額など、印象はばらついて当然ですから。



 グラフとしてのデータは出せませんが、恐らく、さらに重視しているのが投稿者(レビューアと称している)自身の信頼性です。その投稿者が、これまでに何件の投稿をしているか、その点数分布、その記事に対する他の読者の「賛成票」の数、写真投稿の数、それへの賛成票など。

 先の例でいうと、最初の3.01店に投稿した11名はほとんどが1~5件しか投稿していない人たちです(これは個別に投稿者のリンクをクリックすれば過去記事が読めるので投稿数も分かる)。恐らく、この店の関係者が宣伝のために投稿したのでしょう。
 さらに、14件投稿経験者が一人います。その過去投稿をみると、ほとんどが5、4.5点とどの店にも高得点をあたえていました。気に入った店しかコメント投稿する気にならないという心情は理解できますが、アルゴリズムからは、採点の甘いレビューアとして排除されたのでしょう。

 アルゴリズムは、コンピュータのプログラムとして作成して作動させます。コンピュータとネットが高性能になったおかげで、膨大なデータを微細に分析する計算を低コストで実行できるようになりました。

 ただし、重要なこと、価値を生むことは、その「アルゴリズム」のアイディア如何によります。

 とはいっても、公職選挙などとは違い、投稿の厳密性はなかなか担保されません。つまり、一人の人が多数のPCを操作して多数の記事を投稿する、賛成票を投票することができます。多少のICT知識があり何台かのPCと複数のインターネットプロバイダに加入しているとか、どこかのPCを経由するとかすれば、それほど難しい話ではありません。違法行為でもありませんし。その投稿サイトの規約には違反しているとしても。


 (さらに、つづく)

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