左から釈量子氏、表なつこ氏、江夏正敏氏
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首都の未来を左右する東京都議会選挙(2日投開票)が1日、最終日を迎えた。
争点の一つと言われているのが、「豊洲市場問題」だ。自民党は、豊洲移転を延期した小池都政を「決められない政治」と批判する。一方、小池百合子・東京都知事率いる「都民ファーストの会」も、都議会の最大会派である自民党について、「税金の使い方をチェックできていない」「ブラックボックスになっている」と批判する。
マスコミも今回の選挙を、両者の政治手法のぶつかりであるかのように報じている。
しかし、自民党政治も小池都政も、「税金の無駄遣い」「見えない政治」という意味で、本質は同じだという見方もある。
小池都政も「見える政治」なのか?
演説する表なつこ氏
豊洲市場のある江東区・亀戸駅で1日、幸福実現党陣営が街頭演説を行い、従来の都政と、小池都政の同質性を指摘した。
同選挙区から立候補している、表なつこ氏は以下のように訴えた。
「(自民党の)森友学園や加計学園の問題のようなスキャンダルがある古い政治。これを新しくしていかなければならない。それは、小池都知事のおっしゃる通り。
しかし、『都政の見える化』と言っている小池氏の政治は、本当に『見える化』しているのでしょうか。豊洲の移転延期で、100億円近くの税金が無駄になっている。今日も、豊洲市場の維持費に500万円かかっている。業者にもさらに補償をしなければならない。これも私たちが納めている税金から払われる可能性が高い。
小池都知事はここを『見える化』してくださっているんでしょうか。そこをきちんと言わずに、どうして『都民ファースト』と言えるのでしょうか」
舛添氏は5000万円、小池氏は100億円
演説する大川裕太氏
また、同党の創立者・大川隆法総裁の三男の大川裕太・幸福の科学常務理事(21歳)も、こう訴えた。
「自民党も、加計学園、そしてその前の森友学園のスキャンダルによって、国民の信頼がどんどん下がってきている。私は別に、大して驚いてはいません。昔から自民党はそういう党でございました。
しかし小池都知事は、舛添前都知事の後を継いで都知事になりました。舛添氏は、5000万円使ってヨーロッパへ出張して、ホテルのスイートルームに泊まり、『私利私欲を満たした』として都民の信頼を失ったと言われておりました。
小池都知事が今やっていることは、いったいどういうことだと思われますでしょうか。都民の皆さんの血税6000億円を使って建てた豊洲市場を、一瞬にしてチャラにしかねなかった。そもそも移転の延期により、既に100億円にも及ぶお金が発生しております。
結局、小池都知事も、舛添氏と似たり寄ったりで、政局のために、豊洲という争点を使って、自分が正しいかのようにマスコミに訴えている。しかしその影で、たくさんの血税が無駄にされている」
官が築地を運営しても稼げない
さらに、「豊洲か、築地か」という判断に留まらず、「そもそも都が運営している両市場を民営化するべき」という、第三の道も提示された。
江夏正敏・同党政務調査会長は、こう訴えた。
「小池氏は、『豊洲も築地も両方活かす』と言っていましたが、これはどっちつかずの選挙対策の言葉。
豊洲市場の6000億円かかった費用は、実は築地売却の4000億円を見込んでいるんです。これがなかったら、どうやって返すんでしょうか。
過去に、厚生省のグリーンピア問題などもあったように、(築地を)『食のテーマパークにする』と言いますが、官でやっても黒字が出ないんですよ。
だから築地は民間に売却して、民間が利用して、繁栄させて、税収をもらった方が、東京都民のためにはいいんです。
これを選挙直前になって、『どっちもやります』と言うことは、豊洲移転賛成派も、反対派もどっちも取り込みたいだけです。判断していないということを知らなければならない」
民営化で世界に冠たる「豊洲ブランド」へ
釈量子・党首も応援に駆けつけ、こう訴えた。
「小池都知事は、『築地から豊洲に仮に移転したんであって、 5年後に戻す』と言っています。
豊洲の移転は、14年前に議会で決めて、築地の皆様が心を一つにして、苦渋の決断をした。これから一つにならなければいけないところを、豊洲派・築地派とで、これから5年間、分断させる政治の手法。これは政治家としてはやってはいけないと思うんです。
(豊洲移転に反対する人たちは『築地ブランド』の維持を挙げるが)豊洲ブランドは、世界で最も素晴らしい食の発信基地になりますよ。この豊洲を『稼げる豊洲』にしたい。そのために民営化したい」
「自民か、小池都政か」「築地か、豊洲か」ということに留まらず、より多角的に都政を考える必要がありそうだ。
【関連サイト】
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