[HRPニュースファイル1890]http://hrp-newsfile.jp/2018/3336/
幸福実現党・石川県本部統括支部長 宮元智
◆日本海での北朝鮮と中国の違法操業
昨年、北朝鮮の木造船による大和堆(日本のEEZ内)での違法操業が大きな話題となりました。
北朝鮮船が日本海の好漁場を略奪~漁業関係者の怒りを緊急レポート!【THE FACT REPORT】
https://www.youtube.com/watch?v=UkkVAKtzieM
HRP News File「海に平和を!――安心して漁ができる海を取り戻す」2017.09.02
http://hrp-newsfile.jp/2017/3267/
石川県漁協小木支所の関係者によれば、大和堆での違法操業について強く政府に対策を申し入れてはいますが、今年も6月から再開するイカ釣り漁に不安を拭えない様子で、「とにかく(日本の)EEZには入らんでほしい」と悲痛な叫びを発しておられました。
北朝鮮に目を奪われがちな日本海ですが、実は中国も違法操業をしています(中国は北朝鮮から漁業権を買っていますが、日本のEEZでの操業はもちろん違法です)。
2016年10月17日には、中国の大型漁船が同じく大和堆で目撃されています(北國新聞2018年1月15日付)。
同記事によれば、北朝鮮の小さな木造船と違い、中国の漁船は日本の中型イカ釣り船の数倍の300~500トン、その巨体から翼のような4本のアームが長く突き出しており、「かぶせ網」と呼ばれる網で、日本船の約3倍の強力な集魚灯で魚を集め、文字通り「一網打尽」にします。
中国漁船は今のところ大船団では来ないため、あまり目撃情報はありませんが、「大和堆にずっといて見張っているわけではないのでわからないが、来ていても不思議はない」と前述の関係者は語ります。
決して甘く見てはいけません。中国が海洋侵出する際の常套手段としてよく言われているのが「サラミスライス戦術」(サラミソーセージを少しずつスライスして獲っていき、気が付いたら全部獲られていた!)です。
最初は漁船数隻、だんだん増やしていき、やがて何百席の大船団となる。それが当たり前となり、他国の漁船が近づけなくなるようにします。
こうして東シナ海、南シナ海を着々と手中に収め、尖閣諸島もその術中にはまりつつあります。日本海もまたそうした戦術の対象と見ることができます。
◆「日本海は日本の海ではない」と発言
2017年12月18日、中国軍機が対馬海峡を通過し日本海を往復飛行しました。2017年12月18日の防衛省統合幕僚監部は、「戦闘機による日本海進出は初確認」と発表しています。(注1)
2018年1月30日付産経ニュースは、「中国空軍は当時、『中国空軍による初の対馬海峡通過だ』と宣言し、中国軍による遠方展開が新たな段階に入ったことを誇示していた。『特定の国家や地域を対象にしたものではない』としつつ、『日本海は日本の海ではない』『外国軍機(日韓機による緊急発進)の妨害に対処し、訓練目的を達成した』などと断言していた」と報じています。(注2)
◆「中華帝国」の野望を打ち砕く「武士道精神」
中国は、まさしく「国家百年の大計」として、中国共産党創立100年の2021年にはアメリカに追いつき、中華人民共和国建国100年に当たる2049年には「強中国夢」を実現し、アメリカを抜いて世界の覇権を握ろうとしております。
日本海を中国の「内海」とすることは当然と考えているでしょう。
もし、日本において、単に「戦争しない」ことだけが正義であり、平和であるという勢力が強いならば、やがてアメリカからも見捨てられるでしょう。
現実に悪意を持って世界を支配しようとしている国に対しては、「悪を押し止めるために戦いも辞さない」という覚悟が必要です。
自国を侵す者には毅然として戦う姿勢を示すことで、それが相手の悪意を封じる力となるのです。
そのために、わが国は、真の意味での「武士道精神」を取り戻し、「自分の国は自分で守る」体制を構築しなければなりません。
その上で、アメリカ等と協力して戦争を抑止し、世界平和を実現する道を選び取らねばなりません。それでこそ世界のリーダーと言えるでしょう。
(注1)「中国機の東シナ海、日本海及び太平洋における飛行について」
平成29年12月18日 統合幕僚監部
http://www.mod.go.jp/js/Press/press2017/press_pdf/p20171218_01.pdf
(注2) 「中国軍機、また対馬海峡通過 昨年12月以来、日本海進出 情報収集機1機、空自がスクランブル」
1月30日 産経
http://www.sankei.com/world/news/180130/wor1801300006-n1.html
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