行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする25年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

日系ブラジル人が多く住む八千代市の村上団地を見学

2014-08-08 07:05:56 | 日系人について

 友人の研究者と同業者が、愛知県豊田市にある

 保見団地と千葉県八千代市にある村上団地との

 比較研究の為の調査をすることになったので、

 参加させていただくことにして、この暑い最中、

 千葉県八千代市にある村上団地に下見に行ってきました!

 人口7,700人に対して、主にブラジルとペルーからの

 外国人800人が暮らしている団地だそうです。

Murakami02_2

Murakami04 

 水分補給のために入った食料品店には、

 ブラジルの食材ばかりが並んでいました!

Murakami06

 Murakami07

 ペルーで有名だというインカ・コーラを

 買いましたが、アメリカ製だったりして・・・。

 実は当初は、愛知県豊田市の保見団地のように、

 ポルトガル語が団地中に氾濫している!

 と予想していたのですが、殆ど外国語の掲示は見当たりません。

 そして、団地内はとても清潔で、ゴミなどは落ちておらず、

 落書きなどもまったくない小綺麗な普通の団地だったのには、

 とにかく驚きました!

 Murakami08 Murakami09

 Murakami10

 折角なので、ブラジル、ペルーの方々が働いているであろう

 職場のある、近くの工業団地も覗いてみましたが、

 食品加工会社、リサイクル工場、冷温倉庫会社など、

 彼らが働いていそうな会社が確かにありました。

 それにしても、外国人と日本人が、上手に共存している

 珍しい団地だと思いましたので、そのノウハウというか、

 諸要因を調査・研究する価値は十分にありそうです。

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3年間の日系人再入国禁止期間で見えて来た厚労省の魂胆!

2009-05-14 00:16:08 | 日系人について

 ”帰国する日系人に30万円、その家族一人につき20万円の帰国費用を援助する。但し、原則として3年間の日本への再入国は認めない。景気がすごく良くなれば再入国禁止期間を短縮する”との川村官房長官や舛添厚生労働大臣の答弁から、厚労省の官僚達の魂胆が見えて来ました!

 おそらく、ほとんがの方々が、一時金を貰って帰国するのならば、3年間再入国禁止とするのもやむを得ないであろうと思われるかもしれません。しかし、この3年という数字には、実は次のようなトリックが隠されています。

 外国人へ許可されている在留期間は1年又は3年です。そして、その在留期間の限度内で再入国許可が与えられます。つまり、永住者を除いて、ビザを更新せずに3年以上滞在できる日系人はいないのです。更には、永住者でも、再入国許可の有効期間は3年間です。

 どうゆう事かといえば、3年間の再入国禁止期間の間に、彼等日系人及びその家族の在留資格(一般的には、ビザの事です。)はすべて失効してしまうのです。勿論、永住権も失効してしまいます(但し、在外公館が1年に限って再入国許可を延長することができますが、保証はされていません。)。つまり、一旦帰国事業援助を受けたら、ビザは基本的にはすべて失ってしまうのです。

 では、どうやって戻ってくるかと言えば、昔最初に来た時と同じように、日本に住む親族に依頼して在留資格認定証明書交付申請をして貰い、在留資格認定証明書を地方入管より取得しなければなりません。

 ところがもし日本政府が、日系人とその家族に対する許可条件として、日本語能力?級程度が無ければ許可しないと決めたら、それでもう日系人のほとんどは再入国できなくなります。

 そんなひどいことはしないでしょう!なんて思わないで下さい。実は、日系人の日本語能力要件を課す案については、法務省入国管理局も、そしてその他すべての官庁筋や政治家筋も、実はみな賛成なのです。

 従って、結果としてこの日系人帰国支援事業でお金を受け取ったら最後、受け取った日系人は、もう日本には戻れなくなる可能性が著しく高いと思います。いや、間違いなく戻って来られないと私は思っています。

 こんな、姑息な手段で、日系人達や国際世論を欺こうとする厚労省の魂胆が、私にははっきりと見えます。呆れました!彼等のやることには・・・。

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厚生労働省や外務省の本音?

2009-04-02 10:44:42 | 日系人について

 最近、在留資格認定証明書が交付されている身分系の外国人(日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、日系人などの外国人)に対して、在外公館での査証の発給が著しく遅れているようです。

 書類や婚姻の信憑性を厳格に審査する目的ならばともかく、何か妙なのです。それが、3月31日に発表された日系人帰国費用助成で見えて来ました。

 この助成金、日系人1人につき、30万円、その家族一人につき20万円の帰国費用を払うという内容なのです。

 ところが、日本に同じ目的で戻ってはならない事が条件なのです。つまり、「お金をやるから、あんた達、もう国に帰って頂戴!そして、お金をやる以上は、もう二度と日本に戻って働きに来ては困ります!」という意味にしか、どうしても採れない内容なのである。

 200万人の雇用創出だとかが言われていますが、実体は雇用対策という名の、事実上の外人排斥政策としか思えません。こうやって、失業中の日系人を帰国させれば、確かに失業者数が減るでしょう!でも、これは、単なる見せかけの失業率を下げる為だけの、姑息な小手先の手法に過ぎないと言えます。

 親子4人の日系人親子5万組を強制帰国させる費用が約500億円。確かに、5万人の雇用創出費よりは相当安くつきます。しかし、この500億円に対する経済波及効果はほとんど見込めません。就労者人口が減って見せかけの失業率が下がるだけで、何ら実体のない経済対策です。似たよう手法はスペインやシンガポールでも既に行われています。おそらく猿まねでしょう。

 近い将来、再び人手不足にでもなったら、今度はアジア辺りから雇用調整弁として、またまた安い外国人を輸入するのでしょうか?これが、霞ヶ関の考え出したやり方だとしたら、一国民として心底失望せざるを得ません。

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今、できる事だけでも・・・

2009-03-04 11:15:14 | 日系人について

 日系外国人の多くが解雇され続けている。私の依頼人の日系人の半数以上の方々も、この例外ではない。しかしながら、幸いにも殆どの方々は雇用保険に加入しているので、直ぐに生活に困ることはないようである。それでも、失業保険の給付が終わった時点で、新たな職が見つからなければ、彼等も生活に困窮するかもしれないのだ。

 そうなると、雇用調整弁として失職していた、或いは、これから失職するであろう10万人~20万人の日系人達は、日本での生活を諦めて、おそらく今年中に取り敢えず一時帰国するはずである。

 ところが、この世界同時不況は、永久に続くはずは無いのである。来年か再来年、或いは、3年後には、少なくとも今よりは多少は良くなるであろうと想像される。 ところが、3年後2012年の15歳~64歳までの就労者人口は、昨年末よりも約235万人ってしまう事が人口統計上確定しているのである。つまり、景気が多少なりともこのまま悪くなり続ければ、この就労者人口減少による人手不足は起こらないが、少しでも回復期に突入した途端、一気に人手不足となるのである。

 私の予想ではあるが、3年後の2012年から一気に人手不足となり、生産現場の時給は2千円を越える水準にまで一気に上昇すると想像している。そこで、再び日系人達が大挙して再来日してくるのだが、自動車業界から解雇された苦い経験が記憶に新しい日系人達は、おそらく自動車業界で勤務をしたがらない者が多いと想像する。

 そうなると、時給は2千5百円~3千円とうなぎ登りに上がり続け、財界からの凄まじい悲鳴が上がり始めると共に、経産省を主導とした、アジア系外国人単純労働者100万人~200万人を、3年間を限度として出稼ぎ就労を認める時限立法が、急遽国会に提出されるかもしれないのである。

 彼等日系人に対して、私が今出来ることと言えば、アドバイスだけである。

 「もし、長期に渡って職が見つからなければ、物価の安いあなた達の国に帰って待機した方が良いと思う。」

 「そして、遅かれ早かれ、日本では必ず人手不足となるであろうから、その時に戻ってくれば良いと思う。」

 こんな私からのアドバイスでは、実際の辛い生活に対しては、ほんの気休めに過ぎないかもしれない。でも、日本社会の底辺で、長年陰ながら支え続けてくれた彼等にとっては、この言葉は僅かばかりの希望のようである。彼等は私の話を聞き終わると、誰しもが目を輝かせるのである。

 「但し、もう時給が高いだけの理由で、派遣や請負の仕事は勤めない方が良いと思うよ。できれば、正社員として雇用してくれる会社に勤めた方が良いと思うんだ。今回の事で、学んだでしょう!」そう、付け加えることも忘れない。

 それが、今の私に出来る、唯一の事なのだから・・・。

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帰国する年老いたブラジル日系人

2009-01-20 08:50:28 | 日系人について

 昨日、名古屋入国管理局に、6~7年ほど前から依頼を受け続けている某日系人の更新取次申請に行ってまいりました。

 9年前、はじめて名古屋入国管理局に行った時には、庁舎は名古屋市役所の近くの合同庁舎内にありました。それが、手狭になったので、審査部門だけを丸ノ内地区のビル内に移したのでした。そして、今現在は金城埠頭方面にある名古屋競馬場駅前に、立派な新庁舎が昨年完成したばかりでした。

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 ところで、名古屋駅に向かう帰りの電車の中で、ある工場労働者風の初老の日本人男性が私の真向かいの席に腰掛けていました。普通ならば、何も変わった事では無かったのですが、その初老の日本人男性、突然紙袋からブラジルのパスポートをおもむろに取り出したのでした。

 てっきり、日本人だと思っていたのですが・・・。そう、彼は日系ブラジル人だったようです。しかし、どう見ても、ごくありふれた普通の初老の日本人工場労働者の風貌でした。

 その日系人の額には深い苦労皺が刻まれており、手はいかにも機械や工具を使い慣れた厳つい手でありました。そして、その厳つい手の中には、出入国カードが挟まった真新しいブラジル旅券があったのでした。

 おそらく、派遣切りとなってしまい、年齢からも再就職の道は険しい事から、ついに帰国を決めたようでした。

 入国管理局で、今日受けた再入国許可証の期限である3年以内に、この日本に戻って来れるのだろうかと、この日系人老人は、まるでパスポートに尋ねているかのように見えたのでした。

 老人は、次によれよれの紙袋から古いパスポートを引っ張り出し、1ページ1ページめくり始めたのでした。そして、その古いパスポートを眺める姿は、彼自身の日本での歴史を一つ一つ思い出しながら眺めているかのようでした。

 おそらく、その初老の日系ブラジル人は、ブラジルでも成功者ではなかったのでしょう。そして、18年前に、日本という父母がいつも語ってくれた奇跡の復活を成し遂げた夢の故郷に、希望を膨らましてやって来たのでしたが・・・。

 しかし、日本では、やはり彼は異端者である只のガイジンに過ぎなかったでした。それでも、子供達の為の学費をブラジルに送金し、ささやかながらブラジルに家も建てることもできたのでした。しかし、父母の故郷日本は、父母達が生前いつも言っていたような夢の国ではありませんでした。

 その初老の日系人は、パスポートに貼られた何枚もの在留許可証印を眺めながら、光陰のように過ぎ去って行った日々を思い浮かべていたのでした。それは、決して楽な日々ではなかったのですが、それなりに充実していた日々だったのでしょうか・・・。

 昨年末に突然解雇され、もう年齢的に職を見つける事が難しくなっていることは理屈では分かっていたのですが・・・。しかし、今日、彼は日本という国に決別する事を決めたのでした。

 残念ながら私は、このような日系人に対しては無力でした。私は、その虚ろで、苦労皺だらけの顔の日系ブラジル人に、「本当に長年お疲れ様でした!お役に立てずに済みません。」と、心の中で叫んで、東京行きの新幹線に乗り遅れまいと、急いで階段を駆け下りて行ったのでした。

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