26日土曜日、横浜市中区で行われた、無国籍ネットワーク(Stateless Network〔すてねと〕)のゼミに参加してみた。
参加者は女性弁護士さん2名(講師と同僚の方)、研究者2名、新聞記者2名、通訳さん1名、ボランティア2名、行政書士1名(私です)、無国籍の外国人1名、無国籍ネットワーク代表で、ご自身もかつては無国籍者であった国立民族学博物館准教授の陳天璽さんなどである。
http://www.stateless-network.com/
正直言って、無国籍者の存在を具体的に知ったのは、実はつい最近のことである。それも、就労系在留資格を持った方だからまだ良いのだが、在留特別許可を求めているような方々だと問題は複雑である。改めて、このような複雑な問題があることを知り、それを理解する大変良い機会であったと思う。多言語行政書士協会として今後何ができるかを一考すべきかもしれない。
ディスカッションの中で、仮放免を受けている方々が、仮の滞在は認められても、合法的な在留資格を受けていない為に、就労していることが只単に黙認されているという極めて不安定な在留状況についても話題になった。これから2年以内に、入管局が発行する在留カードに移行され、外国人登録証が廃止された場合、こういった無国籍者の身分証が完全に無くなってしまう可能性があるのである。
飽くまでも私的な意見ではあるが、仮放免中の外国人に対しては生活維持の為のみの就労許可条件付きで ”特定活動、1年”の在留を許可したら良いのではないかと思うのだ。それも、仮放免許可が取り消された時点で自動的に失効する条件でも構わないと思うのである。そうすれば、在留カードを発行することもできるであろうに。
更には、在留特別許可の審査中、或いは、再審中の対象外国人の在留身分がたとえ一時的にせよ、合法的な滞在となり、必要最低限の就労が条件付きながら保証されることから、入管局による最終的な判断を得るまでの間だけでも、彼等の不安定な地位の解消にも繋がるのである。
また、”特定活動”という入管局側の自由裁量による運用が可能な在留資格を利用することであれば、入管局による判断だけで、即日運用の開始ができるのではないのだろうかとも思うのである。
それにしても、参加されている方々の若さには驚いた。皆さんアラフォー以下の世代の方々ばかりであり、主に30代或いは20代の方々であったようにお見受けした。私のような50代半ばのオヤジにはちょっと場違いのような感じさえしたのであったが・・・。
私のような中高年者、そして行政書士同業者の参加者がいなかったことが、まさに社会貢献に対する世代別、職業別の実態を縮図にした様な気がしたちょっと残念な気持ちになった曇り空の週末土曜日の午後であった。