原発を再稼働をさせないと電力代が高騰し、
経済活動に多大なる支障が起こることから、
当面原発を再稼働させるべきだと声が上がっている。
この考え方、かつでどこかで聞いたことがある。
米国で厳しい排ガス規制法案が可決された時、
その法案そのものが米国経済に与える影響が大きいと
長期の実施猶予期間を設けて、排ガス規制が遅れた米国に対し、
その厳しい規制を乗り越える自動車生産を目指した日本は、
結果として世界市場を席巻する高品質エンジンを開発し、
多くの自動車メーカーが生き残ったのあまりにも有名な話である。
かつて、産業による公害被害が酷かった都市部の自然再生のために、
工場などからの厳しい排煙、廃液規制を行うにあったって、
日本の産業の国際競争力に壊滅的な打撃となると
当時の産業界や一部政治家から言われていたが、
逆に、世界最高レベルの無公害で環境に優しい生産技術が
どんどんと誕生し、その結果世界の工場の生産設備や機械の多くが
日本製が占めるようになったことも有名な話である。
このように、原発停止による電力不足で、我が国の産業界は、
原発に変わる代替エネルギー源を開発するか、或いは、
画期的な省電力技術の開発などで近未来の電力使用の大革命で
必ずしや世界をリードしてくれると思えないだろうか。
仮に、原発による発電を保護した場合、新たな新技術開発を
必死になる必然性が全く無くなる事は明白なのである。
それは、しいては新技術の誕生を遅らせ、新たな産業の誕生を
阻害するだけではないだろうか。
中国政府に有形・無形に妨害されているレア・アースの輸入制限に伴い、
レア・アースの使用を激減させたり、或いは、全くレア・アース使わない
新技術が実際に、尖閣事件から僅かこの2年足らずでどんどん誕生している。
これが、今の我が国の技術開発力の実力なのである。
そんな世界にも例を見ないサバイバル能力を備えた日本の新技術開発力を
封殺しようとさえしている一部財界陣や政治家達の原発保護という
不可解な発言は、日本という国の先端技術の開発力を
いくつかの外国政府の要請によって低迷させることで、
日本の先端技術開発力を低迷・衰退させようとしている
ではないかとも思えるのである。
それは、結果として我が国の国益に著しく反する行動ではないかと、
私個人としては、大きな疑いを持ってしまうのである。