昨日、1週間ほど前に在留特別が許可された日系人配偶者と鶴見駅近くで会いました。工場労働者が多い土地柄なのでしょうか、クリマスイブとはとても思えないような暗く・不安げな人々が多いように感じました。会ったその方自身も当然ながら失業者です。
「本当にありがとうございました先生。こんなに早く許可が貰えるとは思ってもみませんでした。家内も来たいと言っていたのですが、こんなご時世ですから会社を休む訳にもゆかず、今日は来られませんでした。済みません。」とMさん
「ああ、構いませんよ。こんな時期に仕事を休む必要なんてありませんから。」
「今日、先生に報酬残金を支払わなければならないのですが、ご存知の通り失業していて家内に食わして貰っている現状です。今日はXXだけしかないので・・・、残金はなるべく早くお支払いしますから、少し待って頂けますでしょうか?」
「勿論ですとも、今日はこれで結構ですよ。仕事が見つかって収入が得られるようになったらで大丈夫ですよ!どうかご心配なく。」
「ありがとうございます。本当にありがとうございます先生!明日も派遣・請負会社に履歴書出しに行きますから。」
「ところで、ハローワーク行きましたか?今は、Mさんはもう不法残留者ではないのだから、どうどうと”仕事を探しています”って、求職しに行ってみて下さい。もし、奥さんが解雇されたりした場合で、住むところが無いような場合には空いている雇用促進住宅等を世話して貰える可能性もありますから。是非ハローワークに行ってみて下さい!」
この様に今月12月にお世話した日系人・日系人配偶者などの半数以上が契約打ち切り、解雇で苦しんでいました。一昨日、22日も長年の日系人クライアントNさんが解雇され、その勤務先から電話がかかって来ました。
「先生、会社の担当者が早く署名しろと言っているですが、解雇通知では無いようです。離職票とかいっていますが、何が書いてあるか分からないので怖くてサインできません。ちょっと、担当者と話して貰えますか」とNさん
「もしもし、私、行政書士のナカムラと申しますが・・・」
「私は、XX会社のXX事務を担当してますOOといいます。職安に出す離職票を急いで作ってやっているんだけど・・・、説明しているんだけど、ちっとも信用してくんないだよね・・・。困っちゃうよ・・・。」
「失礼ですが離職理由は、当然”解雇”と記載されているのですか?”自己都合”なんて書かれてたら、当然サインはできませんよね。その書類、FAXで構いませんから今すぐ送付して頂けますか。もし、確認して問題がなければ、ご本人を説得しますから。」
幸い、その会社の担当者は誠意のある方で、ちゃんと”業務縮小による解雇”と記載されていたのでした。
「電話を代わって下さい。これは、あなたが失業保険給付を素早く受けることが出来る為の書類ですから、サインしても構いませんよ。」
といった具合で、カトリック信者である彼等日系人達にとっては、今年のクリスマスは最悪なクリスマスだったのかもしれません。
せめてもの慰めの言葉かもしれませんが、
「来年は、景気はもっと悪くなり、きっと最悪になると思います。でも、もうそれ以上悪くなる事は決してありません。来年1年頑張れば、再来年以降はきっと良くなりますから頑張りましょう!」
ちなみに、クリスマスイブの夕方、都心に近い某駅ビルの食品売場では、不景気とはまったく無関係のように高級食材に人が群がって賑わっていました。そうゆう世界も一方ではあるのですが・・・。しかし、概ね多くの店舗では例年のクリスマスイブらしさなどは無く、淋しいサイレントナイトだったような気がしました。帰りがけの閑散とした商店街の中で、チキンを売っているお店にだけには行列が出来ているのを見て、やはり”今年は自宅での巣ごもりクリスマスが多いんだな”、と思った今年のクリスマスイブの風景でした。
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