中国、台湾はなぜ尖閣列島の領有権を主張しているのか?
http://mainichi.jp/select/wadai/naruhodori/news/20100919ddm003070150000c.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%96%E9%96%A3%E8%AB%B8%E5%B3%B6%E9%A0%98%E6%9C%89%E6%A8%A9%E5%95%8F%E9%A1%8C
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/index.html
http://akebonokikaku.hp.infoseek.co.jp/page008.html
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-09-20/2010092001_03_1.html
いろいろ調べてみたが、有力な根拠は見当たらない。しいて言えば、昔の文献に尖閣諸島らしき無人島が書かれているから、この無人島の最初の発見者は中国人に違いないから、領有権は中国にある、と言い張っているだけにしか聞こえない。
なにか、経済大国として傲慢になってきた中国の姿が垣間見えてくる。その姿はかつて、植民地政策によって領土拡張を続けていたヨーロッパ諸国や日清・日露戦争や第一次世界大戦でもずっと戦勝国となり続けて思い上がっていた頃の戦前の日本軍部と重なり合って見える。
5年前の小泉首相の靖国参拝に対する中国の怒りとまったくその性質が違うのである!
おそらく、多くの日本国民は、この事件で中国という国に対して、何らかの違和感、或いは、脅威や警戒感を確実に感じてしまったことと思う。
この事件をきっかけにして、もし日本国民の多くが中国や中国国民に嫌悪感や警戒感を持つようになってしまえば、それこそ、その責任のすべては中国政府にあったと後世の歴史家に言われても仕方のないような気がする。
日中両国のこれからの世代の人々にとって、この事件が残念な出来事の始まりとならぬことを心より願うばかりだ。
【追記】
NIKKEI BPに、大前健一氏が寄稿しているコラムの中で、中国側が主張している根拠として、日清戦争の日本の戦勝によって強者の論理によって締結された下関条約(1895年4月)によって、尖閣諸島が事実上台湾から割譲されたと記している。
これも一つの見解として参考にして頂きたい。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20101006/247616/?P=1
但し、それから70年以上もの間に渡って、中国・台湾両政府共々、尖閣諸島の領有権についての権利主張を何ら公式に表明しておらず、1968年に石油埋蔵が報道されてから突如、権利を主張し始めた事についての合理的な説明は何ら行われていないのである。
百歩譲って、仮に尖閣諸島がかつては台湾領であって、日清戦争によって台湾から割譲されたものだとしても、その正当な権利の主張や異議が70年以上にも渡って中国政府・台湾政府から公式に無かったのである。
戦前、日本軍部が大陸や南方で圧倒的武力を持って制していた頃までの1945年までならばともかく、戦後日本が敗戦国となり、尖閣諸島を含む沖縄が米国に占領され続けていた時期でさえも、中国・台湾両政府は尖閣諸島の領有権の復帰の交渉や異議でさえもアメリカ政府に対して行っていないのである。
ちなみに、日本政府は北方四島や竹島も含めて、ずっとその領有権の主張をし続けているのである。
従って、尖閣諸島の領有権が、70年以上に渡って公然と日本によって実行支配され、かつ、領有権主張にどこからも異議の無い状態が何十年にも渡って継続されていた事実がある限りに於いて、その領有権は日本側に既に認めらているものとみなされていると、国際慣習上では解釈されるべきではないだろうか。
もし、中国・台湾側のこういった唐突な主張が認められるのであれば、それこそ沖縄本土、はたまた九州や日本列島全土に至るまで、この領有権の主張が及ぶのではないかと、いらぬ恐怖心を過度に案じる人達の存在も、それなりには理解できるのである。