仕事柄、海外に進出している日本企業さんや日本に事務所を構える外資系企業さん、それに日本に定住している外国人の方々などのお仕事をさせて頂く機会が多いのだが、必ずしも入管手続に関連する依頼ばかりではない。
いや、むしろここ数年は入管手続とはまったく無関係なご依頼内容が多くなっているのである。
とはいえ、例年今の時期である新年1月~4月頃までは、東京や横浜の入管局の申請窓口の平均待ち時間は1時間が当たり前であった。場合によっては、2時間近くも待たされた時もあったのだったが・・・。
それが、つい先日横浜入管で順番札を取ったら、待ち人数が0人となっていたのである。確かに、閑散としてはいたが、いくら人出が最近少なくなった横浜入管でも、待ち人数0人だった経験はいままで一度もなかったのである。
一瞬、機械が壊れているのかと思った程である。
申請が終わって窓口審査官に、
「この仕事、11年ほどやっていますけど、こんな人が少なかった事は一度も経験がないのですが・・・。どうなっているのでしょうか?」
「不気味ですよね・・・」と、若い審査官の答えでした。
港区内で、昨年2009年中に英米人6000人が消えたと、まことしやかに噂されているのをご存知だろうか?
確かに、リーマンショック以来、英米系投資銀行は、ほとんどが解体され、その日本支店に勤務していたディーラーなど2000人程が解雇されたり、或いは退職帰国したとすれば、その配偶者等の妻子の数も考慮すれば、6000人がいなくなったとする数値は、まんざらデマでもなさそうなのである。
それに、日系ブラジル・ペルーの人々も長引く不況で、帰国に踏み切る人々が急増していると聞く。
更には、アジアからの実務研修生達の数も少なくとも20%程度は減少したと言われているのである。
また、日本の大学、専門学校を卒業した外国人留学生達の就職は、大苦戦が続いていると聞く。
やはり、日本という国は外国人を雇用調整弁としてしか使ってしかなっかっただろうか・・・。
もし、景気が再び回復した時、彼等外国人達は日本に戻って来て再び戦力となってくれるのであろうか? 或いは、日本を素通りして他の国に行ってしまうのだろうか?
近い将来、こんどは未曾有の人手不足によるコストインフレにならないか?との不安を感じた新年早々の珍事でした。