来年度の中学校用の歴史教科書を巡る問題が報道されている。
問題となったのは「新しい歴史教科書を作る会」が主導する自由社の教科書が不合格となったことである。報道によれば「欠陥箇所」として405件が指摘され、そのうち292件が「生徒が理解しがたい」「生徒が誤解する」と云うものである。報道で例示されているのは、①「仁徳天皇陵には仁徳天皇が祀られている」という記述に対して「葬られているが正しい」と指摘されているが、葬られていることは立証・確認されていないので国語的・文化的には「祀られている」のが正しいと思う。②「中華人民共和国(共産党政権)成立」には、「成立時は連合政権であった」と指摘されているが、前後の記述は不明ながら国共内戦に勝利した毛沢東が建国を宣言した時点では既に国民党を台湾に封じ込めた後であり、政権内には非共産党員も存在したであろうが中華人民共和国=共産党政権の方がより真実に近いのではないだろうか。高大連携歴史教育研究会が提案を発表し”竜馬・聖徳太子が消える左傾案”と騒がれた際、同研究会は教科書の執筆者や検定委員とは関係ない私案としていたが、今回の検定結果を見ると研究会の提案そのものの結論に思える。一方、近現代史の世界では欧州を中心に戦勝国史観を検証して現在のカオスの原因を探ろうとする研究が盛んであるようで、カオスの原因の一つにルーズベルト大統領(民主党)の左傾政権が挙げられている。公開されたロシアの秘密文書からは、当時のルーズベルト政権内に多くのソ連シンパが存在してソ連を利する対日戦や欧州戦参戦を誘導し、ヤルタ会談でソ連に免罪符を与えたことが明らかとなっているそうである。この観点から見ると、マッカーシー上院議員が提唱した「赤狩り」やGHQが行った「レッド・パージ」は振り子の是正であり必然であったように思える。
中華人民共和国成立は連合政権であったとする意見は、共産党は危険なものでは無いという中国のプロパガンダに加担する以上に、プロパガンダの代弁者とする方が妥当ではないだろうか。私的機関である高大連携歴史教育研究会、教科書執筆者、出版社、教科書検定員、検定委員を選定した文科省、いたるところに戦勝国史観者と中国シンパが根を張って歴史を歪めようとしているように思えてならない。日本でも独自にレッドパージを断行し、少なくとも文科省内の中国色を一掃しなければ、日本史が汚損・棄損される危険性が有ると考える。、