広島高裁が、再稼働した四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の運転差し止めを命じた。
ある程度のリスクを覚悟した上での原発容認論者としては、高裁の判断理由が納得できない。運転差し止めと判断した要因は、直線距離で130Km離れた阿蘇山での90万年前の大噴火の再来に対応できないとするものである。当該噴火の場合、九州一円はほぼ壊滅し死者は1000万人に上るとともに日本全土が10cmに及ぶ火山灰で覆われので関東以西には住めなくなると予測されているもので、そうなれば原発の安全性どころの話ではないだろう。今回の判断に従えば、川内(鹿児島)、玄海(佐賀)、島根の原発稼動など論外で、該当地域への居住を認める住民登録や建築許可まで否定しなければならないことになるのではないだろうか。人が生活し噴火災害に遭うのは認めるが噴火に伴う原発災害は認めないとする判断は、論理として成立しない韓国式の司法運用と思う。裁判長として今回の判断を下した野々上友之判事は間もなく定年退官するとのことであるので、なにやら退官後の道筋をつけるための策動かと邪推される判断ではないだろうか。世間には現職の晩年に猟官運動に励む、或いは、現職晩年の実績を以って老後の安寧を図るケースがしばしば見受けられる。大統領選出馬を目指した韓国出身の国連事務総長「潘基文」が中国の戦勝記念式典に参加したこと、馘首された前川喜平が身過ぎ世過ぎのために反政府言動を続ける姿など枚挙にいとまがない。
晩節を汚した感ある野々上判事も、退官後の糊口は確保したものの世間様からは尊敬を受けることのない老後を過ごすことになるだろう。