一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『バーフバリ 王の凱旋』

2018-06-10 | キネマ
面白かった。
予告編のコピーにもあるように「映画の面白さ、ここに極まる」という映画。

予習がてら『伝説誕生』の方をビデオで観たが、やはりこれは映画館で観ないといけない。

勧善懲悪+人間の持つ強さと弱さ、を大きなスケールと映像技術で描くという点では『ロード・オブ・ザ・リング』よりも冗長な部分がなく、わかりやすくて楽しかった。

予告編にも出てくるのでネタバレご容赦ではあるが、イギリスの植民地時代に生まれたSwan Carの船版--たぶん発案者や当時見た人はこういうイメージを持っていたのではないかというそのもの--が出てきたのには笑った。


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『犬ヶ島 Isle of Dogs』

2018-06-09 | キネマ
背景や小物のディテールが凝っていて楽しめる。
音楽も効果的。

「近未来の日本」が舞台といいながら、昭和っぽい日本や「クールジャパン」っぽいものが描かれているのは皮肉なんだろうか?


前作『グランド・ブダペスト・ホテル』も歴史的・文化的背景がわかっていると、より楽しめたんだろうなと改めて思った。

★3

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『シェイプ・オブ・ウォーター』

2018-03-21 | キネマ

(ネタバレあり)

アカデミー賞作品賞受賞効果(自分もその一人)で映画館は満席

突拍子もない設定ではあるが、マイノリティが今以上に差別され、悪役は悪役然としていた1960年代を舞台にすることで、ストーリーに厚みと妙なリアリティが出ている。
伏線の回収もしっかりしていて、派手なストーリー展開がなくても楽しめる。
映画に登場する当時の音楽に詳しければもっと楽しめたと思う。



最後「(逆)蒲田くん」がオチだったとは。

★3.5

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「ザ・サークル」

2018-01-07 | キネマ

昨年機内で観たのを思い出した。

FANG、たぶんGoogleを念頭に置いて、その肥大化の危険性を描こうとしているのだが、現実を越えられていない。
オチも凡庸。

★2.5

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『スターウォーズ/最後のジェダイ』

2018-01-06 | キネマ

エピソード4を封切りの時に観た身としては、ルーク達がMiddle Age Crisisを乗り越え(損ね)て今に至る、というところに感慨深いものがある。

昔と違って「善悪」「正邪」がはっきりせず、家族関係・人間関係がますます込み入ってくるし、昔のネタもちりばめられているので、途中から入るにはハードルが高くなり過ぎの感じもする。
エピソード1も1999年なので、ファン層は相当高齢化しているんだろうしと、余計な心配をしてしまった。

コンテンツ商売としてみるとPorgの造形にディズニーのあざとさを感じないでもないが、かわいいから許す。

★4

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『凶悪』

2017-11-17 | キネマ

死刑囚の訴えから連続殺人の首謀者を告発した「新潮45」の実話をもとにした2013年の映画。

タブレットにDLして機内で視聴。

死刑囚役のピエール瀧、首謀者役のリリー・フランキーの演技が光る。
それぞれ、善悪の意識・行動原理が世間一般(や映画に出てくる典型的な犯罪者)と異なる二人が、周りの「普通の人」を犯罪に巻き込んでいくところが迫力がある。
そして、事件を過去に遡って掘り起こそうとする記者役の山田孝之が抱える違和感、自らの正義感との葛藤とあわさって、重くて救いがない、そしてその意味でいい映画になっている。

 

 

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『ベイビー・ドライバー』

2017-11-14 | キネマ

これも機内鑑賞

カーアクションが話題という話を拾ったので観たが、そこは期待通り。
音楽がクール!という評判については、オジサンとしては母親の思い出の80年代もの(半分弱)しかはまらなかったのでそこは残念。

ただ、それ以外はストーリーや登場人物の描写など、全体に薄め。
まあ、そういう映画なんでしょう。

過去の少年へのセクハラ疑惑で「ハウス・オブ・カーズ」を降板したケヴィン・スペイシーが出ているが見納めになってしまうのだろうか?


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『アウトレイジ 最終章』

2017-11-12 | キネマ

北野武の映画はほとんど見たことがない。

テレビなどではやたら評価が高いのだが、天邪鬼としては食わず嫌いというところもある。

ということで、機内鑑賞

結論から言うと、何がいいのかわからなかった。
ストーリーもひねりがあるというわけでなく、暴力シーンの描き方も特筆する感じもない。
しかも肝心の北野武が滑舌が悪すぎる(それは主人公の老いを表現したのかもしれないが)。

唯一面白かったのが、車の選択。
今の時代、ベンツでなくトップはレクサスと聞いていたが、実際レクサスークラウンという序列で、しかも刑事はマークXという、そこだけトヨタのマーケティング通りなのが微笑ましかった。

映画『アウトレイジ 最終章』本予告【HD】2017年10月7日公開

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『三度目の殺人』

2017-09-26 | キネマ

「裁く側」と「裁かれる側」の間で「真実」(それが情緒的な表現だとしたら「事実」)とは何か、を問う映画。

謎解き、と思った瞬間に「裁く側」に回っていたと最後に気づかされる。

役所広司と福山雅治だったら絶対役所広司の側なんだけどね。

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『ダンケルク』

2017-09-17 | キネマ

撤退戦の「やられ放題」をやられる側からの視点だけで半端ないリアリティで描いた映画。

顔のあるドイツ兵が一人も出てこないし(飛行機と魚雷の航跡と銃の着弾だけ)、せりふでも「ドイツ軍」とも「ナチス」とも呼ばれす単に「敵」(良くて「メッサーシュミット」「ハインケル」「Uボート」)しか言わない。

とにかく追いつめられた側のリアリティ--船に乗る部隊の優先順位は厳密にあるし、一方で兵士は自分が生き残るのに必死だし、司令部も当初はそこまでの大人数を救う作戦ではなかったというあたりも含めて--一本でストーリー展開して、敵方の視点がないので、その分息がつまる。

「主人公」や「ヒーロー」は「敵役」がいるから成り立つとすると、今回の敵役は状況そのものということになる。
実際、主役級だけでなく脇役も含めて「(小さく)格好いい」シーンやせりふが要所に配置されていて、それが救いになっている。

最後に、映像だが、前評判通りの迫力。
戦闘機の空中戦などはほとんど実写でCGを使っていないらしい。
後で知ったのだが、全体の70%がIMAXカメラで撮影されたらしく、IMAXで観たのは正解だった。

 

 

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『Table 19』

2017-07-07 | キネマ
結婚パーティーで「招待はしたものの、まさか来るとは思わなかった」という人々が割り当てられた「19番テーブル」を舞台にしたコメディー。


それぞれキャラが経ち過ぎた登場人物がドタバタを繰り広げるなかで、最後はきれいにオチが付くという小品だが、どの登場人物にも今一つ思い入れができなかった。


有名な俳優が出ているわけでもないので(自分が知らないだけかもしれないが)、日本公開はなさそう。


Table 19 Official Trailer 1 (2017) - Anna Kendrick Movie
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”CHIPS”

2017-07-06 | キネマ
70年代~80年代の同名のテレビシリーズ(日本にも「白バイ野郎ジョン&パンチ」というタイトルで放送されたので同年代の方は覚えているかもしれない)を"reboot"した映画。

"Reboot"と言うだけあって、舞台装置は同じカリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(California Highway Patrol)なんだが、内容は元番組の健全さに比べて、下ネタやギャグ満載のオバカな映画にでき上がっている。


そもそも出だしのテロップが「本作品は、カリフォルニア・ハイウェイ・パトロールを舞台にしており、製作に当たってはCHPの協力を・・・まったく得ていない」と始まる。

実際、CHPに監修なり製作協力を求めたら怒るだろうな、という内容。

機内で時差ボケ調整のために見るには面白かったが、映画館でお金を出して観るのはどうだろうな...という作品。


CHIPS Trailer #1 (2017) | Movieclips Trailers
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『ドリーム(Hidden Figures)』

2017-07-05 | キネマ
邦題のサブタイトルが炎上したので結果的に注目を集めているようですが、映画としても面白かった。

黒人差別の時代のアメリカで、ソ連のスプートニクに対抗して有人宇宙船を開発するマーキュリー計画において、NASAで軌道計算などに従事していた実在する3人の女性が主人公。

「黒人」かつ「女性」という当時としては二重に差別されていた三人(相当能力的に突出した3人ではある)が、ハードル(今の基準からしてみると理不尽この上ないが)を一つずつ乗り越えて行くエピソードが感動的である。


1960年頃のソ連への対抗意識・核ミサイルへの恐怖がアメリカ人を団結させていた当時の様子や、黒人差別の時代ながら、NASAに黒人女性だけの計算チームがあったこと。そして、黒人の中では高学歴・高収入でだったんだろうが、主人公たちの生活が当時の日本と比べると雲泥の差で裕福だったことも印象的。



映画『ドリーム』予告A


Hidden Figures | Official Trailer [HD] | 20th Century FOX
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『ハクソー・リッジ』

2017-07-04 | キネマ
第二次大戦中、武器を持つことを拒み、衛生兵として従軍しながら、沖縄の激戦地で75人もの兵士を救ったという実話に基づく映画。

(UAの機内で字幕なしで観たので、以下のレビューは英語力の限界から理解不足・誤解があると思います)

主人公が困難を乗り越えて最後は仲間の尊敬を得るというストーリーは感動的ではあるし、リアルな戦闘シーン・救出シーンは迫力があるが、それ以上に、キリスト教的な信仰心の徹底、とおいうところに言い知れない迫力というか怖さを感じた。


そもそも「人を殺さない」という教えや「銃を手に取らない」という自らの信念を貫く一方で「正義のために従軍する」という主人公の動機から違和感がある(それを言ってはおしまいなのだが)。

訓練中に幾多の困難に直面しても信念を曲げない主人公が、最後には妻(正統派の美人なだけに真顔で戦場へ後押しすると逆にちと怖い)と父親(第一次大戦のトラウマがあって酒浸りにもかかわらず、昔の上官経由でサポートする)まで味方につけて巻き込んでいくあたりも、「絶対善」「絶対悪」という概念を今ひとつ理解できない(典型的な日本人?の)自分には今一つしっくりこない。

そして、クライマックスの沖縄戦。
沖縄戦・日本兵の描き方云々の前に、主人公が"One more, one more..."(あと一人(救える)、あと一人・・・)とうわごとのようにつぶやきながら仲間を救出しつづけるさまは鬼気迫るものがあるが、それを後押ししているのが宗教上の信念・使命感であるところを思うと、それが違う方向を向いた時(または相互に対立した時)を考えて、うすら寒い思いがした。






映画『ハクソー・リッジ』予告編




Hacksaw Ridge (2016) Official Trailer – “Believe” - Andrew Garfield
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『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』

2017-07-03 | キネマ
出張中の機内映画あれこれ


いろいろ取り上げられているマクドナルドだが、今回は、マクドナルドを今の形にチェーン化した男の話という、そもそもの生い立ちがテーマ。


しがないセールスマンが、カリフォルニア州でマクドナルド兄弟が経営していたハンバーガー店に目をつけ、フランチャイズの権利を得るや、大きく店舗網を広げていく。そして最後には兄弟から「マクドナルド」を奪ってしまう、という話。

"Founder"(創業者)というタイトルが皮肉なオチになっている。


薄氷の上をぐいぐい進む主人公のセールスマン役はマイケル・キートン。人相の悪さもあいまってはまり役。


昔、シカゴで教わった「1号店」は何だったんだろう。


映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』予告
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