一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

伝統芸能復活?

2009-09-30 | あきなひ

週末ばたばたしていたのでニュースの棚卸し。  

関西アーバン<8545.OS>が心斎橋ビルを京阪神不<8818.OS>に売却、売却益100億円
(2009年 09月 24日 17:31 ロイター) 

関西アーバン銀行は24日、心斎橋アーバンビル(大阪市)を京阪神不動産に244億円で売却すると発表した。売却益は100億円の見込み。売却後も賃貸借契約によってグループ本店として継続使用する。  
関西アーバン銀は同日、2010年3月期の当期損益予想を従来予想から約6割引き下げ、25億円に下方修正した。  

(会社のリリースはこちらこちら)  

関西アーバンは三井住友銀行グループの子会社で、(参照株主に「銀泉株式会社」がいるので旧住友系ですね。)京阪神不動産も大株主は三井住友銀行(こちらも旧住友系)です(参照)  

本社ビルを関係先に売却して益出ししてリースバックする、というのは90年代のバブル崩壊局面でよく見られたのですが、最近は珍しいですね。  
なりふり構っていられない、というところでしょうか。  

週刊ダイヤモンドではこんなことも書かれてますし。
回収危うい問題債権が倍増 追及!関西アーバン「異常融資」  

三井住友系の有力第2地銀、関西アーバン銀行が主導した大規模老人ホームのオフバランス化をめぐり、受け皿会社で不透明な支出が発覚。逮捕歴のある問題人物が関与していたにもかかわらず、同行は肩代わりまでして多額の融資を強行した。「異常融資」疑惑は上場企業の不正会計にも広がり、底なしの様相を呈している。

まあこっちのほうは「浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きるまじ」で今も昔も変わらないんでしょうかね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中小企業へのモラトリアム

2009-09-29 | あきなひ
私の実家は町工場をやっていて、「中小企業」というのはウチのようなものだと思っていたのですが、実はかなり大きな会社まで「中小企業」のカテゴリに入り(中小企業庁「FAQ中小企業の定義」参照)、ウチのような会社は「零細企業」(中小企業庁的には「小規模事業者」とpolitically correctな表現になってますが)に分類されるということを知り、ちょっと悲しくなったことがあります(親には言いませんでしたが(笑))。


先のバブル崩壊時にも、金融機関の貸し渋り対策として中小企業への融資枠が設けられましたが、銀行としてはやはりリスクの高い融資をするわけにはいかないので、形式的には資本金300万円の有限会社(当時)で「中小企業」に分類される不動産投資のSPCへの融資で枠を消化していた銀行もありました。
(それがノンリコースローンの普及に一役買ったとういう部分もなきにしもあらずでしたが)


最近話題の亀井金融相の「モラトリアム」構想ですが、実際中小企業庁の定義の「中小企業」全般に適用されると金融機関は大パニックになるように思います。

一方で、不動産投資ファンドなどリファイナンスもできず担保実行すると担保割れを起こすような融資先を持っている金融機関で、問題を先送りしたり、経営責任をごまかすためにモラトリアムを期待しているところもけっこうあるんじゃないかと思ったりもしています。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「国鉄」感覚の残滓

2009-09-28 | よしなしごと

こういう発言を聞くと「組織ぐるみ」という言葉は「ボトムアップ」「根回しによる全員一致」といういわゆる「日本的」企業文化を前提にした用語なのかと改めて思います。
でも、経営幹部が「調べろ」と言って部下が動くのが「組織ぐるみ」でないとするとなんなんでしょう。

現副社長、接触依頼認める 尼崎JR事故報告書漏えい問題
(2009年9月27日(日)12:34 共同通信)

尼崎JR脱線事故の報告書漏えい問題で、JR西日本の土屋隆一郎副社長(59)が27日、取材に応じ、07年6月の最終報告書公表前、同社東京本部の鈴木喜也副本部長に対し、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の元委員への接触を依頼していたことを認めた。土屋副社長は「可能な範囲で話を聞いてくれと依頼した」と話す一方、「私個人の判断」と強調。組織ぐるみの関与は否定。

確かにトラブルへの対処として「相手側のホンネを探る」というのは基本ではあります。
また、社長や他の役員の顔色をうかがっている役員には「答えを聞いてから解答を書く」ような意思決定をしたがる人もいるのも事実だと思います。
特に起業存亡の危機にあたっては、「平時型」の役員から対応策を具申した部下に対して「本当にそれで大丈夫なのか?」というような(ある意味自らの職務を放棄したともいえる)問いかけがなされることも想像に難くありません。

ただ、情報収集にもやっていいことと悪いこと(言い方を変えれば、ばれたときのリスクが大きいこと)があります。

その辺の感覚がちょっと足りなかったようです。

許認可事業である鉄道会社、特に「国鉄」の流れを汲むJRは、国土交通省の意向を常に意識せざるを得ず、またある部分では鉄道行政に影響を与えながら二人三脚でやってきた部分もあると思います(MOF担ならぬ「MLIT担」-「ムリタン」だと語呂が悪いですね-のような人もいるんでしょう)。

昔は金融機関と大蔵省の関係もなあなあなところがあったのでしょうが、金融庁になってからはかなりガチンコ勝負になっているようですが、その辺の感覚が「国鉄一家」にはまだ薄かったのではないでしょうか。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Eagles-The last resort

2009-09-25 | よしなしごと

Eaglesの"Hotel California"は1976年のアルバムですが、この頃はアルバムがヒット曲の寄せ集めでなく一つの統一した作品になっていた時代だったとつくづく感じます。

タイトル曲の"Hotel California"昨日とりあげた"Life In The Fast Lane"もそうですが全体を通して詩がとてもいいです。

僕が一番好きなのはアルバムの最後のこの曲です。


The Eagles-The last resort

詩はこちら

She came from Providence,
the one in Rhode Island
Where the old world shadows hang
heavy in the air
She packed her hopes and dreams
like a refugee
Just as her father came across the sea

She heard about a place people were smilin'
They spoke about the red man's way,
and how they loved the land
And they came from everywhere
to the Great Divide
Seeking a place to stand
or a place to hide

Down in the crowded bars,
out for a good time,
Can't wait to tell you all,
what it's like up there
And they called it paradise
I don't know why
Somebody laid the mountains low
while the town got high

Then the chilly winds blew down
Across the desert
through the canyons of the coast, to
the Malibu
Where the pretty people play,
hungry for power
to light their neon way
and give them things to do

Some rich men came and raped the land,
Nobody caught 'em
Put up a bunch of ugly boxes, and Jesus,
people bought 'em
And they called it paradise
The place to be
They watched the hazy sun, sinking in the sea

You can leave it all behind
and sail to Lahaina
just like the missionaries did, so many years ago
They even brought a neon sign: "Jesus is coming"
Brought the white man's burden down
Brought the white man's reign

Who will provide the grand design?
What is yours and what is mine?
'Cause there is no more new frontier
We have got to make it here

We satisfy our endless needs and
justify our bloody deeds,
in the name of destiny and the name of God

And you can see them there,
On Sunday morning
They stand up and sing about
what it's like up there
They call it paradise
I don't know why
You call someplace paradise,
kiss it goodbye


改めて詩を読み直すと、味わいも一層です。
後半から最後の部分は、今の世の中にもあてはまりますね(何が、とは今日は言いますまい)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Life In The Fast Lane

2009-09-24 | よしなしごと

高見石への往復の高速道路は、行きは一部交通集中でスピードが遅くなるものの完全に止まるということはなく、帰りも2,3kmの渋滞が2箇所程度(+毎度の関越練馬出口の渋滞)でした。

そこでなんとなく実感したのが

追い越し車線の流れが80km/h以下なら一番左の走行車線の方が流れる。
追い越し車線の流れが100km/h以上なら追い越し車線の方が早い。

ということ。

合流する車が非常に多いインターチェンジやジャンクションがあれば別ですが、帰りはこの法則で運転したらけっこうスムーズに進みました。
(こんど試してみてください。)

追い越し車線は「前へ前へと」車間距離をつめる人が多いせいかけっこうつまってしまう一方で、一番左の走行車線は、車間距離を開けながら一定速度での走行をしているトラックなどが多いためかもしれません。

『渋滞学』以来「渋滞の権威」としてひっぱりだこの西成活裕東京大学教授によれば、車間距離をつめすぎると速度低下の場合のゆとりが少なくなって速度低下が増幅され、最後は停止してしまうそうです。
NHK「ワンダー・ワンダー」でも西成教授も出て渋滞について取り上げていたようです。
(私は予告編しか見ていなかったのですが、何か新しい発見があったのでしょうか。)



ところで皆が追い越し車線を走れば当然渋滞するわけで、「追い越し車線だから早く着く」というのは、ちょっと考えてみればおかしいということはすぐに分かります。
それでも不思議と交通量が増えると追い越し車線から増えていくように思います。

ただ、早く着くための工夫をしないでとりあえず追い越し車線に乗っておけばどうにかなるだろうというのは、ありがちな発想ではあります。

たとえば「お受験」。
皆がお受験に走ると競争率があがって、「滑り止め」の学校も偏差値が高くなり、いつのまにか難関高になってしまいます。
(特に私立高校については、僕の高校の頃の学校のイメージで話すと相当失礼なことになるようです(冷汗))

ほかにもブームがそれに乗る人の首を絞めている典型例は大企業への就職というのもあります。
人気があるほど、入ってから出世競争のレベルは高いしそれに取り残されてリストラにあう可能性も高くなるわけで、入社すれば安泰というわけにはいきません。
先日話題になった司法試験合格率の低下も、法科大学院設立に走った大学や受験した学生に「このレーンを走ればうまいこと行く」という思いがあったのかもしれません。


「皆が走れば追い越し車線ではなくなる」というのは、人生にへのちょっとした教訓にもなるかもしれません。
それぞれの性能や目的、他への影響などを考えて走行レーンを選ぶのが大切だし目的地に着くのはそんなに変わらないんですから。

そして、事故や故障車は迅速に救助され、路肩走行など違反の取締りを徹底することは、世の中においても重要です。


車の中でEaglesのアルバムHotel Californiaの中のこの曲を聞きながら、そんなことを考えてました。


Eagles - Life In The Fast Lane


参考までに歌詞はこちら

He was a hard headed man.
He was brutally handsome, and she was terminally pretty.
She held him up, and he held her for ransom in the heart of the cold, cold city.
He had a nasty reputation as a cruel dude.
They said he was ruthless; they said he was crude.
They had one thing in common; they were good in bed.
She'd say, "Faster, faster. The lights are turnin' red."

Life in the fast lane surely make you lose your mind.
Life in the fast lane, mmmm.

Are you with me so far?

Eager for action and hot for the game, the coming attraction, the drop of a name.
They knew all the right people; they took all the right pills.
They threw outrageous parties; they paid heavily bills.
There were lines on the mirror, lines on her face.
She pretended not to notice; she was caught up in the race.
Out every evening until it was light, he was too tired to make it; she was too tired to fight about it.

Life in the fast lane; everything all the time.
Life in the fast lane, uh huh.

Blowin' and burnin', blinded by thirst, they didn't see the stop sign; took a turn for the worst.
She said, "Listen, baby.You can hear the engine ring. We've been up and down this highway; haven't seen a god-dam thing."
He said, "Call the doctor. I think I'm gonna crash. The doctor says he's coming; but you gotta pay him cast."
They went rushin' down that freeway; messed around and got lost.
They didn't know they were just dying to get off.

And it was life in the fast lane, life in the fast lane.

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

連休最終日

2009-09-23 | おイヌさま


あたしゃいつもシルバーウイーク
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高見石

2009-09-22 | うろうろ歩き

高見石からの景色
下に見えるのが白駒池。

 八ヶ岳と蓼科の間にある麦草峠にあります。


 「シルバー・ウィーク」でどこに言っても大混雑とはいいながら、さすがに5連休は長いので、早起きして日帰りで行ってきました。
早起きは三文の徳とばかりに5時に出発。
さすがに渋滞はなかったのですが、交通量は多く、ちょっと遅かったらどうなってたとこやら。


白駒池の駐車場から歩いて30分くらいとはいえ、駐車場が標高2000mのところにあるので雲の上からの絶景が楽しめます。




北には浅間山。





西には雲海の向こうに北アルプス。


高見石から白駒池へ降ります。




紅葉はあと2週間くらいでしょうか。







高見石から白駒池畔への道はかなりきつくなっていますので、駐車場から白駒池に行く手前から高見石に向かったほうが楽です。



(この標識を右に行く)



こちらの道はこのように整備され、傾斜もそれほどきつくありません。
白駒池畔からの道は急傾斜で足場も悪いので、下りるほうが楽です。

余裕があれば上を見上げたり




足元を見たりしても、





楽しめます。


11時頃駐車場に戻ってきたら、既に満車になってました。


午後早く、下りの渋滞を尻目にとっとと帰ってきました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●←¥?

2009-09-18 | よしなしごと

「最初の100日のハネムーン」もあり、まずはOJTということかもしれませんが、上場企業の先行きについての話なので、予断を与えるのもどうかと。
下の記事も見出しと中身がけっこう違います(逆に分かりにくいから迷彩になってるかもしれませんね)。

前原国交相「日航の破綻、絶対あってはならない」
(2009年9月17日(木)22:51 朝日新聞)

日本航空の再建計画を巡り、前原誠司国土交通相が国交省の有識者会議の「白紙化」を表明したことで、再建の行方が不透明さを増している。日航の資金繰りが行き詰まるなか、有識者会議の凍結で計画取りまとめの遅れは必至だ。これまで議論してきた再建策に代わり、前原氏が何を目指すのかも、まだ見えていない。
前原氏の「白紙化」が、外国航空会社との提携の見直しも視野に入れているかは不明だ。前原氏が国交省主導の再建計画に不信感を示しているだけに、提携交渉への影響は避けられないと見られる。  
前原氏は、日航について「破綻(はたん)という事態が起きることは絶対あってはならない」とも述べ、存続を前提に支援を検討する考えを表明した。

確かにこれだけ読むとスタンスはよくわからないですね。
それで

あわてる日航と国交省 前原氏が「再建会議は白紙」
(2009年9月17日14時57分 朝日新聞)

前原国交相の意向表明に、国交省や日航は衝撃を受けている。  
国交省の関係部署の幹部は17日午前、急きょ会議を開き、今後の対応策を検討した。ある職員によると「会見で発言が流れた後、お通夜のような状態だった」。別の職員は「今の枠組みでも時間がないのに、白紙にして資金繰りは間に合うのか」と言い、「これが政権交代っていうもんなんだな」とため息をついた。

国交省が資金繰りまで心配してくれているとはJALも国策企業冥利に尽きるとは思います。

でも僕にはそもそもJALを救済しなければならない理由がよくわかりません。
民事再生とか会社更生なら営業は続けられるわけで、一度身軽になったほうが企業としてはいいんじゃないかと思います。

JALをなぜ救済するのかについての過去の議論は、本石町日記民主党・峯崎先生の政投銀JAL向け融資の厳しい追及=参考までをご参照ください。
逆の立場になった自民党は同じつっこみはしづらいでしょうけど、民主党としては考え方を整理する必要はあると思います。


政府保証融資とか資本注入にあまりこだわると、実は救済すべきは銀行で、今回のサブプライムショックの影響は小さいと思われた邦銀も相当痛んでるんじゃないか、と違う面が心配になります。
(そうすると、亀井静香の出番か・・・)
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

所変われば

2009-09-17 | よしなしごと

最近とんとごぶさたのケンタッキーフライドチキンですが、チキンを注文すると脚(モモ)と胸が必ず抱き合わせで出てきます。(今でもそうなんだと思います。)  

確かに鶏一羽に脚は二本しかないので、モモばっかり出すわけにはいかないのでしょうが、それなら値段を変えるとかしないのかな(セブンイレブンとかならやりそう)、アメリカ人はこだわらないのかな、と疑問に思ってました。  

一方、中国人は足(と手羽)が好き、というのがつぎの記事。

Chewy Chicken Feet May Quash a Trade War
(September 15, 2009 The New York Times)  

China is threatening to cut off imports of American chicken, but poultry experts have at least one reason to suspect it may be an empty threat: Many Chinese consumers would miss the scrumptious chicken feet they get from this country.

"leg"でなく"feet"だと脚じゃなくて足ですよね。

これは
中国製タイヤを緊急輸入制限=3年間、追加関税課す-米
(2009年9月12日(土)12:03 時事通信) 

オバマ米大統領は11日、中国製タイヤに対しセーフガード(緊急輸入制限)を発動すると発表した。輸入急増で打撃を受ける国内メーカーや労働者の保護を目的に3年間にわたり最高35%の追加関税を課す。オバマ政権下で初となる緊急輸入制限に中国側は強く反発している。
カーク米通商代表部(USTR)代表は同日声明を発表し、「米国の労働者や産業が受けた被害に対応する必要な措置だ」と指摘。一方で「中国は米国の第2の貿易相手で、関係の健全さと強さが両国にとっては極めて重要だ」と強調した。追加関税の対象は乗用車および小型トラック向けのタイヤで、9月26日から適用。税率は1年目が35%、2年目30%、3年目25%。

を受けて、中国が
<米中“タイヤ戦争”>中国が自動車・鶏肉などで対抗措置へ
(9月14日10時20分配信 サーチナ) 

13日付新華社電によると、中国政府・商務部は同日、米国産一部自動車と鶏肉製品について、反ダンピング措置の実施に向け調査を始めることを明らかにした。米オバマ大統領が11日、中国製タイヤ輸入に上乗せ関税を課すと発表したことに対する対抗措置。  
米国産自動車と鶏肉製品について、中国国内の関係業界は、米国側のダンピングと補助金などの不公平な輸出で損害を受けているとして商務部に調査を求めていたという。  
商務部高官は、「中国は一貫して保護貿易に反対してきた。金融危機発生以来の中国の行動が、この事実を証明している。中国は世界各国と共同で、世界経済の早期回復を実現することを願っている」と述べた。

という対抗措置をとったものを受けたものです。

上のNYTの記事は続けて

About half of the chicken parts sold to China are wings and feet, which are worth only a few cents a pound in the United States. As delicacies in China, they fetch 60 cents to 80 cents a pound, a price that no other foreign market comes close to matching, according to industry experts.
Mr. Aho said the big chicken feet result from the American preference for white chicken meat. A bird bred for big breasts is necessarily bred to have big, strong feet and legs, he said. The United States is by far the world’s leading supplier of king-size chicken feet.

やはりアメリカ人は胸肉が好きなんですかね。
その大きな鶏を育てると足も大きくなって、中国人が好むということでしょうか。
"wings"って手羽のことですよね?

それなら、胸肉はアメリカ人が、足は中国人が食べて、残りのモモを日本に輸出すれば一番儲かるような感じもします。


ところで、中国の鶏肉消費の量や輸送コストを考えると、米国からの鶏肉輸入というのはそんなに大きなシェアを持っていないんじゃないかと(根拠なく)思うのですが、昔の日米貿易摩擦のときの「金属バット」のような象徴的な意味合いがあるのでしょうか。
それとも、実際に大きなシェアを持っているのでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

民主党公開会社法案

2009-09-16 | 法律・裁判・弁護士

14日の日経新聞朝刊の「法務インサイド」で民主党の公開会社法案、特に監査役会設置会社の監査役に従業者代表の起用を義務付けるということが取り上げられていました。  

実務的にはあまりあたふた騒がずに、具体的な法案になってからまじめに考えようと思っているのですが、会社法とかコーポレートガバナンスとか「会社は誰のものか」という学究的なことはさておき、気になったことは「労働組合」とか「従業者代表」という枠組みが十分に機能するのだろうかということです。  


池永朝昭弁護士のブログ民主党「公開会社法」案に落胆する経由で知ったのですが、  

上記コラム(=2009年8月18日の日経新聞朝刊の「一目均衡」)によると、背景は連合がまとめた「政策・制度 要求と提言」 で、金融危機や格差問題の背景に株主主権主義のまん延があるとして、従業員代表制の実現を求めたと解説されています。

というのがきっかけのようです。
その「要求と提言」をみると、
2010~2011年度の政策課題>1.持続可能で健全な経済の発展>産業政策>要求の項目のところに 

5.労働者の意見反映システムの確立等を進め、健全な産業・企業体質を構築する。 
(2) 多様なステークホルダーの利益への配慮も含む企業統治や企業再編時の労働者保護を実現するための会社法制を整備する。また、企業の不祥事や法令違反を抑止するために、監査役・監査委員会の構成員に労働組合代表あるいは従業員代表を含める等、監査の機能および権限の強化をはかる。なお、現行の株主代表訴訟制度については、ガバナンスを効かせるために維持する。

とあります。  
まあ、現状の株式会社が経営TOPに対してガバナンスが十分でないという部分は確かにあるので、民主党案の価値判断とか理論的整合性を認めたとしても、「従業者代表の監査役」にもけっこう難しい点があるように思います。  

① 「従業者代表」の選び方 
従業員の過半数が単一の労働組合に属していればいいのですが、昨今の雇用形態の多様化によって組織率が50%を切ったり、複数の組合がある企業も多いと思います(話題のJALなどはパイロット・客室乗務員・整備職員・地上職など職種ごとにいくつかあったような)。その場合に従業者代表はどのようなプロセスで選べばいいのでしょうか。 
うがった見方をすると、連合の提言はその傘下の労働組合の地位を強化しようという風にも読めます。 
また、過去には労働組合幹部がひとつの利権ポジションになって企業の硬直化をもたらした例もあります(昔の日産自動車の塩路天皇が代表例でしょうか。最近だと神戸製鋼の労組系議員選挙資金の肩代わりとかもありました。) 
なので、この制度が労働組合(連合)という既存の組織を前提とする限り、必ずしもバランスのとれた「多様なステークホルダーの利益への配慮」が実現しない恐れがあるように思います。  

② 「現在の従業者の代表」は正規労働者としての雇用のハードルをより高くすることにならないか 
①の問題点が解決されたとしても、従業者の互選で選ばれた代表はあくまでも「現在の従業者」の代表です。したがって、彼らのインセンティブは現在の従業員の賃金や雇用を維持する方向に働きます。 「パイの確保」を目的とすると、それは非正規雇用の増大をもたらしたりパイにありつく正社員をあまり増やすなという主張につながる可能性があります。 
それはあまり健全な企業のガバナンスにはならないように思います。 
その欠点を補うために、高い見識を持つ連合お墨付きの人物を監査役にする、ということもあるのでしょうが、それが個々の企業の従業員に支持されるかは疑問だと思います。  

③ 従業者との協議のルートの複線化 
監査役は従業者代表として取締役会に出席する等で意見を述べるわけですが、それこそ「多様なステークホルダーの利益への配慮」が必要なので、ときにはリストラを是としなければならないことなどもあると思います。 
これについては本来労働関係法規に基づいて経営陣や人事・労務担当が労働組合・従業者と協議したり同意を取り付けたりするわけですが、「従業者代表」監査役も従業者に対して一定の説明責任を負うことになるのでしょうか。
そうでないとしても、従業者から「なぜ取締役会で問題を指摘しなかった」という非難は浴びそうです。
これが何回か繰り返されると、結局従業者代表監査役は従業者に少しでも不利なことはすべて異議を唱えるという存在になってしまう可能性もあります。 
逆にいえば、ずるい経営者からは従業者代表監査役に「露払い」をさせたり「アリバイ作り」に使われかねません。   

法案を作るに当たっては、労働法制以外に会社法の中で、どのような従業者代表のどのような意見をどのような形で反映させるのかを具体的につめたほうがいいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

▲-●-★

2009-09-15 | あきなひ

焦点:薄氷のJAL、米航空大手と提携模索
(2009年 09月 14日 21:37 ロイター)  

経営再建中の日本航空が航空業界で世界最大手の米デルタ航空(DAL.N: 株価, 企業情報, レポート)とともに、米アメリカン航空とも資本提携交渉を始めることが明らかになった。金融機関からの追加融資を受けるためには、その前提として抜本的なリストラ計画を今月中にまとめる必要がある。  

ナショナルフラッグキャリアとして外資に出資を仰ぐのは異例だが、存続のために背に腹は変えられない状況だ。ただ、今週発足する民主党を中心にした新政権のJALへの姿勢が不透明な中、米大手が出資を急ぐ必要は少ないとみられ、交渉は難航も予想される。  

JALは6月に日本政策投資銀行や三菱東京UFJ銀行などから合計1000億円の協調融資を受けたばかりだが、09年4―6月期連結決算は990億円という巨額赤字を計上。バランスシートに計上されないリース債務や退職給付債務の未認識債務を含めると、早急な資本増強とともに、機材更新などの設備投資のために1000億円単位で資金調達する必要がある。  

このため国土交通省が8月20日、JALの経営改善を支援するため、監督官庁として異例の有識者会議(座長=杉山武彦・一橋大学長)を開催し、9月末までに抜本的な再建計画をまとめる方針を打ち出した。  

タイムリミットを直前に控え、急浮上したのがデルタとアメリカンとの出資受け入れ交渉。特にデルタについては「JALのリストラ計画策定が遅々と進まないのに業を煮やした国交省主導の提携」(メガバンク関係者)との見方が多い。市場では「米国の航空大手の出資を呼び水に他社からの出資などを呼び込むのが当局の意図だろう」(新生証券の松本康宏クレジット・アナリスト)との見方も出る。  

9月中に再建計画をまとめなければいけないのに、まだスポンサー候補が絞られていない、というあたりに苦境がしのばれます。  

1000億円の協調融資のうち、政府保証は政投銀の危機対応融資670億円の8割の約540億円しかついていないようなので(参照)、倒産した場合は三菱東京UFJをはじめとしてけっこう痛手を蒙る銀行が多いのではないかと思います。


昨日はこんな話もありました。

ダヴィンチHD売り気配、棚卸資産の評価損を計上見通し
(2009年 09月 14日 09:01 ロイター) 

ダヴィンチホールディングス売り気配。子会社が棚卸資産の評価損を計上する可能性があると11日に発表したことを嫌気している。  

ダヴィンチの子会社が保有する主要不動産の一角、パシフィックセンチュリープレイス丸の内(PCP)の借入れについて、銀行との間で期限延長の合意ができない見込みとなったため。  

計上する見込みの棚卸資産評価損は、2009年12月期第3・四半期の連結決算における売上原価として137億円。純損益への影響額は23億円の損失となる予定。業績予想の修正につながる場合は、速やかに開示するとしている。  

ダヴィンチが開示している2009年12月期の連結業績予想は、当期利益が3億1500万円。  

ダヴィンチは、PCPの売却を試みたが売却できず、ローンの期限延長を協議してきた。借入れはノンリコース・ローンのため、9月25日の期日までに最終的に合意できなかった場合、債権者がPCPの処理を進めることになる  

ノンリコースローンなので、デフォルトさせてしまったほうが損が少ないということでしょうか(その後の資金調達を考えなければ)。 

でも、もともとPCPの取得価格は2000億円くらいだったので、3年前のファンドバブルの頃から7%くらいの下落で済むとも思えないのですが・・・ 
ノンリコースローンの残高がどれくらいかはわかりませんが、銀行も物件を押さえて売却してもローンの元本回収は難しい感じがします(昔流行った仲良しにファイナンスをつけて債権が毀損しないように買わせるというのも今日び難しいでしょうし)。  


「景気底打ち」とか言ってますが、もうひと波乱くるかもしれませんね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『強いられる死 自殺者三万人超の実相』

2009-09-14 | 乱読日記

ジャーナリストが「弱者の悲惨な実態を告発」するような本は、「告発」する対象が抽象的だったりステレオタイプで結局ジャーナリスト自身が取材対象を利用しているだけじゃないか、という印象を受けるものが多いので、正直言ってあまり好きではないです。

この本も前半8割は若干そういう感じもします。
確かに自殺した人たちが自分を責める必要はなかった、逆に周りが自殺に追い込むような状況があった、という問題提起はそのとおりですが、それが郵政民営化とか学校とか自衛隊という特定の組織のせいであるような書き方は、もう少し深堀りしてほしかったと思います。

僕自身は、どのような組織でも、人を自殺に追い込むような圧力をかけるような構造とか構成員の心理は潜在的にあるんじゃないか、と思っていて、それを利用して生産性や効率を上げる(たとえば「ノルマ」とか「連帯責任」)というものも一概に否定はできないと思ってます。
ただ、そのメカニズムがdark side of the forceを発揮しだしたときにどうやって止めるかが問題なんじゃないかなと漠然と考えています。


本書の大半は告発調で進むのですが、最後の2割、特に最終章のインタビューが、救いになっています。

たとえば自殺対策支援のNPO法人「ライフリンク」代表の清水康之氏

(「自殺白書」について)従来はたとえば病苦と経済的理由が切り離されていました。しかし現実の自殺の要因は一つではない。平均で四つは抱えて自殺に追い込まれていく実態が分かったのです。

自殺に追い込まれていく人々は、いくつもの要因を抱えているにもかかわらず、各要因に対応する支援策にたどりつくまでのコストが非常にかかる。精神科に行って、弁護士事務所に行って、行政の窓口に行ってと、自分の抱える問題を自分自身で分析しつつ、いちいち手続しなければならないんです。専門家同士が繋がっていないので、セーフティネットじゃなくて格子になってしまっている。

横断的な取り組みで自殺者を減らすことに成功している岐阜県の担当者

・・・多重債務に陥る方々は皆さん、根底に生活苦を抱えておいでです。多くの場合は法律の専門家に繋ぐのですが、プライベートな事情にも踏み込まないわけにはいかないので、デリケートな部分まで聞き出して相談カードを作成し、行政としての紹介状を添えて、予約もこちらで取ります。そこまでお膳立てしてあげないと、弁護士は敷居が高くて行かずじまいという結果になりがちなんですよ。それでは救済したことにならないし、とにかく普通の生活に戻るまでのケアを行政でやろうじゃないかということになって--

最後の部分からつながる続編に期待したいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『チェンジリング』

2009-09-13 | キネマ
1928年の実話に基づいた映画。

ロサンゼルス市警察が「発見した」として連れてきた行方不明になった息子が別人だと主張する母親が当時の腐敗したロス市警と戦った実話の映画化。

母親役のアンジェリーナ・ジョリーの熱演が光ります。
最近は娯楽作品ばかり出ていますが、やればできるじゃん、という感じ。

助演の俳優陣も芸達者が揃ってます。


それにしても改めて思うのが、70年前のアメリカの豊かさ。
『大国の興亡』ではないですが、20世紀のアメリカの富の蓄積の大きさを改めて感じます。

そして、当時の女性のメークが妙に派手(今で言えば「オバサぽい」)ことも印象的です。
おそらく、「若さ」に価値を置く現在と違い、当時は「成熟」が理想とされていたのではないかと。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●▲

2009-09-12 | あきなひ
「日の丸キャリアだから」ということも支援の理由の一つだったと思うのですが、「ハーフ」になっちゃっていいんですかね。

日航、デルタ航空と提携交渉 生き残りへ出資仰ぐ
(2009年9月12日0時50分 朝日新聞)

そもそもJALへの公的資金(正確には政府保証融資でしたっけ)投入には議論があった中で、民主党政権になるといろんな神通力が使えなくなるというところもあっての生き残り策の模索なのでしょうか。


外資規制とかワンワールドを離脱してスカイチームに行くのかとか、ハードルは多そうなので、観測気球なのかもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インサイダー取引課徴金に関する初の審判

2009-09-11 | 法律・裁判・弁護士

制度は平成17年4月から導入されたにもかかわらず、審判手続にかかるのはは初めてだったんですね。

インサイダー取引の課徴金めぐり初の審判 金融庁
(2009年9月10日22時14分 朝日新聞)  

審判は、課徴金納付を命じられる対象者が、監視委の勧告に不服を申し立てた場合に開かれる。審判官が対象者と監視委の双方から主張を聞き、課徴金納付命令を出すかどうかを公開で審理する。05年の課徴金制度導入後、90件の納付命令が勧告されたが、事前に違反事実を認め、審判を開く前に金融庁から納付命令が出されたケースがほとんどだった。  

課徴金制度は、刑事罰のように時間や手間をかけなくても行政処分が出せるようにするために導入された。勧告件数は増える傾向にある一方、公開の審判に出ることを避けたいとして、不服申し立てを見送るケースがあったとみられている。ただ課徴金の額は少額でも、納付命令が出れば、懲戒解雇といった重い処分を対象者が会社から受けることが多い。今後は、事実関係を争う事案が増える可能性もある。

制度の詳細は金融庁のサイト「課徴金制度について」をご参照。  

サラリーマンにとっては死活問題なので、今回のように自分名義の口座でない場合はとことん争うというケースも増えてくると思います。
(対象者が審判の結果に不服の場合はさらに「課徴金納付命令決定の取消の訴え」もできるようです。)  


この審判ですが、個人が家族名義の口座で取引するような場合は、法人と違って書類や通信記録は残っていないことが多いでしょうから、「指示」をどのように事実認定するかは大きなポイントだと思います(「シラを切りとおしたら勝ち」という先例を作りたくもないでしょうし。)。
また逆に、証券取引等監視委員会の取調べのありかたが問題になったりするかもしれませんね。  

しばし注目です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする