一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

便法?それとも・・・

2009-04-30 | よしなしごと

こういうの、いいのかしら?

「内定取消通知書」の提出についてのご報告
(2009年4月28日 ラディアホールディングス株式会社)

昔のグッドウィル/コムスンですね

 現在、企業から内定を取り消された者を新たに雇用した際に、雇用した企業に奨励金が支給される『若年者等正規雇用化特別奨励金制度』が政府により設けられていますが、内定を辞退した場合、本制度は適用されません。また、本制度を利用するためには、企業が所定の「新規学校卒業者の採用内定取消し通知書」を労働局に提出する必要があります。 
 当社グループとしては、新規学卒者の方々の雇用を守るべく、「内定取消し」を行わず、あくまで「転籍」という回避努力策を実行いたしました。しかしながら、その上でやむを得ず出た「内定辞退者」を『若年者等正規雇用化特別奨励金制度』の適用のもとに救済するためには、当局とも協議を重ねてまいりましたが、「内定取消通知書」を提出する以外にはないとの結論に到りました。 
 これにより、技術事業3社については、今後、本年4月入社の新規学卒者に関して、「内定取消しをした事業者」として当局より公表されることとなります。 

 このたびの「内定取消通知書」の提出は極めて異例ではありますが、あくまでも技術事業3社の「内定辞退者」が対象であること、そして、当社グループといたしましては内定辞退者の皆様への救済措置として対応した結果であることをご報告申し上げます。

内定辞退者を事後的に「内定取消し」として、奨励金の給付を受けるというのは下手をすれば詐欺になりかねないので「当局とも協議を重ね」たうえでの取り扱いだと思いますけど、制度の趣旨からいってどうなんでしょうか?

逆にこうすることによって「内定辞退」にインセンティブを与えて、結果的に「内定取消し」をしなくても自発的な内定辞退に誘導して採用予定者を減らすことを考えているとしたら、とても巧妙ではあります。

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エコ?

2009-04-29 | うろうろ歩き
今日は天気が良かったので、先日地元の飲み屋で一緒になった人からもらった経堂のギャラリーでの展示会に顔を出しました。
経堂なんてほとんど行く機会がないので、お屋敷町を見て回ろうという動機もあり。

家の近くからバスが出ていることを知り、路線バス→世田谷線→山下駅(小田急線の豪徳寺に隣接。駅名を統一していないあたりに意地を感じます)→北沢川緑道というのんびりコースを選択。


スピードが遅くて視点が低い移動手段をとると、目に入るものが新鮮ですね。
街歩きや散歩がブームなのもわかる感じがします。


バスも最近は携帯で運行状況が調べられるということにおどろきつつ、世田谷線に




(携帯の写真は明るすぎると絞り切れないのでちょっとまぶしい感じになってしまってます。今度からデジカメを持ち歩こう。)

専用軌道だったので廃止を免れているとことか、電車内で支払いをするところなど都電荒川線と同じくらい路面電車度が高いです。
(世田谷線ファンからは一両編成の都電と同じにされたくないと言われそうですが・・・)

ちょっとびっくりしたのが、軌道の間から雑草がぼうぼうに生えていること。



これはまだ可愛いほうで、線路以外は全部雑草の緑に覆われている、というところが何箇所もあります。

冬場で枯れ草にならなければ火事の危険は少ないので、放っておいているのかもしれません。

それともこれも新手の「エコ」の一環なんでしょうか(笑)

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ニュース3題

2009-04-29 | よしなしごと

<その1>
ちょっといい話。
阪神退団後は暴力事件を起こすなどいいイメージがなかった伊良部選手ですが、肩の力が抜けていい感じですね。ぜひ頑張ってほしいです。

150キロ出た!伊良部復帰!米球団と契約
(2009年4月28日7時5分 スポーツニッポン)

伊良部  伊代野(貴照=08年退団)君という阪神の後輩が、こっちで野球をやりたいということになった。「コーチをやってください」と言われて、1月中旬から毎日球場に行ってたんです。てっとり早いのは投げて見せるのが一番と思って、1日20~30球ずつぐらいブルペンで教えてたんです。そうしたら肩ができてしまったんですよ。

伊良部  2Aの子たちも練習してた。で、投手がいなくて「お前、ヤンキースの伊良部だろ。打撃投手やってくれ」って聞いてきたから「いいよ~」って。それで思いっきり投げたら91マイル(約146キロ)出たんですよ。  

そこでロングビーチの関係者の目に留まり、4度目の実戦登板となったこの日の試合前に契約書にサインした。体重も現役最後の103キロから96キロにシェイプアップされた。「あと8キロ落として、25歳ぐらいの体に戻したい」と笑う。独立リーグはメジャーを目指す若手や大リーグを解雇された選手などが在籍し、ロングビーチが所属するGBLからは昨季25人が大リーグ球団とマイナー契約を結んでいる。当然、伊良部にもそのチャンスは開けるが、本人はまずは目の前を見つめる。  

伊良部  あまり期待しちゃうとね。あかんかったな~と思われたらショックでしょ。(5月で)40歳ですよ。絶対に復帰してやるぞっていうんじゃなく、またできたらいいかな~ぐらいのね。そんな感じです  

妙な力みや意地を張らずに野球を楽しんでいる、という雰囲気が出てていいですね。 
ついでにかつてのライバルだった清原も膝のリハビリがてら誘ってみたら面白いかも。  

それから、伊代野投手。下手投げとサイドスローの中間のような変則投法だったと思いますが、まだ若かったと思うのでアメリカで活路を見いだせるといいですね。


<その2> 
こちらは見出しに悪意がある記事。

SMAPにも詞を提供、作詞家・園田凌士容疑者が覚せい剤
(2009年4月28日13時8分 読売新聞)

覚せい剤を使用したとして、作詞家の園田凌士(本名・園田利隆)容疑者(33)が覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで警視庁麻布署に逮捕されていたことが28日わかった。 園田容疑者の公式ホームページによると、1995年に自ら作詞した曲で歌手としてデビュー。「BoA」の「NO.1」や、「SMAP」の「君を好きになって」など著名なアーティストに詞を提供していた。  

こういう報道姿勢が妙な擁護論を生んで公共の電波を無駄遣いすることになるわけです。  
「草なぎ氏」の件についてはこちらのコラムが出色。
完全変態まで、しばらくさなぎで休みなさい
(2009年4月29日 日経ビジネスonline「小田嶋隆のア・ピース・オブ・警句」) 

謝罪会見は、全体としては上出来だった。 
クサナギ君という人は、黙って立っているだけで申し訳なさそうに見える詫びキャラだからだ。  

とはいえ、質問項目がシナリオにハマり過ぎで、見ていてつらかった。
翌日のテレビの扱いも同様。 
擁護するのはかまわないのだが、その擁護の仕方があまりにも露骨で、見ているこっちがシラけた。  

なるほど、キミらはどうにもがんじがらめな同業者なんだなという感じ。おそらくクサナギ容疑者が脱ぎ捨てたかったのは、このスクラムだったのだと思うのだが。

で、やっぱり、酒やめらんないのかな・・・?

謹慎中の草なぎに禁酒令、事務所が通達
(2009年4月27日(月)08:00 サンケイスポーツ 下線筆者)

所属のジャニーズ事務所は26日までに草なぎ本人に対して「少なくとも活動自粛中は飲酒を控える」よう言い渡した。  

<その3>  
「市民生活に配慮しないのはイラクにおいてだけではない」という米軍のアピールにはなったかもしれません。

大統領機低空旋回で避難騒ぎ=自由の女神背景に撮影-NY
(2009年4月28日(火)10:30 時事通信) 

オバマ米大統領の専用機が27日、戦闘機を伴ってニューヨーク市上空を低空旋回し、旅客機が高層ビルに突っ込んだ2001年の同時テロを想起した数百人が避難する騒ぎになった。実は軍による写真撮影の一環で、ホワイトハウスは謝罪を表明。専用機に大統領は搭乗していなかった。  
低空旋回したのはボーイング747型機。F16戦闘機とともに自由の女神像や同時テロ跡地「グラウンド・ゼロ」近くなどを高度約300-450メートルで飛行した。米メディアによれば、ブルームバーグ市長は「無神経」とこれを非難、「事前に知っていれば飛行しないよう要請した」と述べた。

 

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モリモト、スポンサー決定

2009-04-28 | よしなしごと

上場廃止になるとに適時開示に出てこないので忘れがちになりますが、民事再生したモリモトにようやくスポンサーがついたようです。

もともと僕自身は、マンションデベロッパーは借入金と棚卸資産を回転させている構造なので参入障壁が非常に低く(金融緩和時は銀行やノンバンクの別働隊のような会社が出てきたりします)、その「事業再生」も社会的意義としては疑問に思っています。
また、よほどのブランドや優良な管理子会社などの資産がない限り、商売としても大してうまみがないだろう、とも思います。 

マンションデベはここのところ毎月2,3社ずつ倒産しているのでなかなかスポンサーは付かないだろうなと思っていたのですが、その中でもモリモトは東京地区では比較的ブランドイメージはよかった方だったということでしょうか。 
一度倒産したというイメージを覆せるほどの商品企画力・技術力があるのかがポイントでしょう。


スポンサー決定及び再生計画案提出のお知らせ
(平成21年4月24日 株式会社モリモト)

1.スポンサー契約締結に至る経緯
・・・30 社を超える候補者のなかから、第一次入札、最終入札の過程を経て、ジェイウィル社との間で同社が運営・管理する合同会社を通じての減増資スキームによる弊社事業の支援・継続に関しスポンサー契約を締結いたしました。

2.スポンサー契約の主な内容
(1)弊社の減資及び増資 
再生計画案が債権者集会において可決され、東京地方裁判所により認可決定がなされ同決定が確定することを条件として、認可決定確定後に、いわゆる100%減資(発行済み株式の全部取得及びその消却)を実施の上、ジェイウィル社が運営・管理する合同会社から出資を受ける予定であります。

(2)融資による支援 
弊社が行う不動産分譲事業および賃貸不動産開発事業の早期再開に向けた資金支援(DIP ファイナンス)を受けることを予定しております。

3.ジェイウィル社の概要 
株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズは、株式会社日本政策投資銀行、年金基金を中心とした国内機関投資家等が出資するファンドを運営しております。地域金融機関とも強いネットワークをもち、地域再生ファンドの運営も多数手がけるなど、企業再生に多くの実績を有しております。  

ジェイ・ウィル・パートナーズってどこかで聞いたことがあると思ったら、ゼクスに関するエントリに出てきた会社でした(参照)。
ここではゼクスから介護事業(ラディアともめた揚句に売り戻したバーリントンハウス(参照)ではない方)の事業譲渡をゼクスから受けています。  

ジェイ・ウィル・パートナーズはHPが検索に引っ掛かってこないので実態はわからないのですが、代表者のインタビュー(参照)によれば、「国内の投資家の資金で地方企業の再生をする」というのがコンセプトのようです。 
実際こんなことをやっています。 

ただ最近は、上のゼクスの介護事業だったり、こんなことにも手を出しているので、けっこう不動産好きのファンドなのかもしれません。 

ジェイ・ウィル・パートナーズとしてどのような出口戦略を考えているのか興味があるところではあります。


PS  その一方で、上のリリースと同じ日に中央コーポレーションが民事再生を申し立てるなど、スポンサーにはまだまだ候補案件はいっぱい出てきそうです。

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せんとくんとの遭遇

2009-04-27 | うろうろ歩き
平城遷都1300年祭のキャラクター「せんとくん」で話題になった(参照)奈良県のアンテナショップ奈良まほろば館ができたというので、行ってみました。

場所は日本橋三越の向かい。




入り口でいきなりせんとくんがお出迎え。





大きさは等身大なのですが、2.5頭身なのでかなりの迫力です。
特に横から見るとけっこうな迫力。

インパクトという意味では成功かもしれません。


店内は奈良県の産品を売っていますが、レジの脇にこんなものが



銅製のせんとくんの立像で、高さが30cmくらいいあり、まさに「銅像」です。
確かに奈良は仏像も名物ですからね。

レジの人に聞いたところ、これは商品だそうで、なんと価格が60万円とのこと。

平城遷都1300年を記念して130体の限定で、底面にシリアルナンバーが打刻してあるそうです(1300体作らなかったあたりは現実的な予測をしていますね^^)。

奥にあるのは約5cmのミニチュア版せんとくん銅像で、これは15万円とお求め易くなっています。
小さいほうは盗難防止のためか透明なアクリルのケースの中に入っていますが、大きいほうはカウンターの上に無造作においてあるだけです。
こちらを持たせてもらったら、銅製なのでとても重く、とても簡単に持ち去れそうにありません。


さて、本番の平城遷都1300年祭までに何体売れるでしょうか。


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キャラ勝負

2009-04-25 | 余計なひとこと

鳩山大臣の発言撤回は、単に抗議が殺到したからのようです。

鳩山総務相、草ナギ「最低人間」発言撤回、「最低最悪の行為」と言い換え…火に油?抗議やまず
(2009年4月25日06時02分 スポーツ報知)

 発言が報道されると、総務省や鳩山事務所に「言い過ぎだ」など抗議が殺到。草ナギファンを含めた国民から総攻撃を受ける形となった。 
 発言撤回について「(地デジ推進への)期待が大きかっただけに失望も巨大だった」と弁明した。「人間は人間を評価できない」ともっともらしい説明を続けたが、「最低の人間ではなく、『最低最悪の行為だ』と言い換えさせて頂きたい」と結んだ。 
 これが「火に油」になったのか。抗議の電話は鳴りやまなかった。 
 総務省は「前日(23日)も発言を撤回した今日も同じ。職場の電話が鳴りっぱなしです」(同省政策評価広報課)と話す。抗議件数は公表しなかったが、対応した職員4人が通常業務がほぼできなかったほどだという。 
 抗議の中には「『最低の人間』と言う大臣の方が最低だ」などと感情的になる人も。「草ナギさんを地デジキャラクターから降ろさないで」と続投を望む声の一方で、「なぜ発言を撤回したのか」と鳩山氏を支持する意見が少数あったとしている。 
 同課は23日の時点で今回の事態を大臣側近に報告。鳩山氏が発言撤回に至ったとみられる。

ここは一つ、抗議電話・メール窓口を作って「文句があるなら思う存分言え」くらいの気概がほしかったですね。

ここで引いてしまうと、今後も言葉尻に気をつけて発言が窮屈にならざるを得ず、かんぽの宿騒動以来「ちょっと気は短いが『ダメなものはダメ』と筋を通す頑固親父」、というキャラで定着しつつあったのが、「抗議電話に日和ってしまう程度の、人気取りのためのポーズをとりたがる短慮のオヤジ」になっちゃいますね。


ここは「いい人キャラ」の草クンとガチの勝負をすべきだったように思います。


政治家も人気商売ですが、タレントと同じレベルで人気を競っても勝てるわけがないし同じレベルで勝負すべきでもないわけで、そんなことをしているから国会議員は二世・三世議員とタレント議員ばっかりになってしまうわけで。


 

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「なぎ」は弓ヘンに「剪」

2009-04-24 | 余計なひとこと

「草なぎ剛」と書くのもちょっと間が抜けた感じがしますが、マスコミは常用漢字と人名漢字以外は使わないことになっているからなんでしょうか。
(よくジャイアンツの李 承選手が「李 承ヨプ(ヨプは火へんに華)」と表記されますが、やっぱりちょっと間が抜けます。「イ・スンヨプ」と全部カタカナのほうがすっきりしますよね。)


なんか妙なのはこちらの大臣も。

「最低な人間」発言を撤回=草なぎ容疑者逮捕で-鳩山総務相
(2009年4月24日(金)13:30 時事通信)

鳩山邦夫総務相は24日の閣議後会見で、公然わいせつ容疑で逮捕された地上デジタル放送の普及推進メーンキャラクターである草※(※=弓へんに剪)剛容疑者を「最低な人間」と批判した前日の発言を撤回した。総務相は2011年7月のテレビ放送の円滑な完全デジタル化に影響することを強く懸念した結果、思わず口が滑ったと自己弁護した。  
総務相は「昨日は草※さんの逮捕の話を聞いてはらわたが煮えくり返り、言ってはいけないことを言いました」と反省。その上で、同容疑者を「日韓友好などにも尽くしている」と持ち上げ、「人間は多面的に評価しなければならない」と語った。  
ただ、「期待が大きかっただけに失望もまた巨大だ」とも述べ、同容疑者の地デジの普及推進のメーンキャラクターを降板させる意向を正式に表明した。 

鳩山大臣の元の発言は
鳩山総務相「最低の人間だ」草なぎに大激怒(2009年4月24日(金)08:00 サンケイスポーツ)によると

「めちゃくちゃな怒りを感じている。なんでそんな者をイメージキャラクターに選んだのか。恥ずかしいし、最低の人間だ。絶対許さない」

というものだったそうで、鳩山大臣にしてはいつものトーンだと思うのですが、中川(酒)元大臣への波及を配慮したのか、総選挙での若年女性層の取り込みに配慮したのか、ジャニーズ事務所がCMの違約金などの補償(TVによれば違約金条項がなかったとか)を用意したのかわかりませんが、ちょっと「らしくない」感じですね。

個人的には  

「居酒屋になんか行かずに、家で地デジを見ながら飲んでいればよかった・・・」  

と、草クンがしみじみ反省するCMに差し替えてほしかったです。
もちろん草クンはノーギャラで、テレビ局へもジャニーズ事務所の影響力も存分に使ってCMの放映権料も値切れば、相当予算も削れて国民のためにもなると思うのですが。

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制限表面

2009-04-24 | よしなしごと
出張で福岡に。
福岡は最近珍しいくらい市街地に近いところに空港があるので便利です。

あまりに近すぎて、航空法で空港の半径4000m以内は45m以上の高さの建物の建築が禁止されているので、博多の中心部には高い建物がありません。
(参考空港周辺における建物等設置の制限 ちなみに静岡空港で土地の収用をミスって知事が辞任することになったのもこの制限が原因ですね(参照))

それはそれでスカイラインがそろってすっきりしていていいともいえます。

地図で見るとこんな感じで、ちょうどヤフードームのあるシーホークホテル(ダイエーが売却してJALホテルに変わったんですね)のあたりまでこないと高層の建物が立てられないわけです。

じゃあ、羽田空港の近くの天王洲界隈の高層ビルはいいのか、と地図を見ると、実は羽田空港はけっこう遠いんですね。


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『峠』

2009-04-23 | 乱読日記

幕末の越後長岡藩で、下級藩士の出から開明論者として頭角を現し、幕府の崩壊を予見して藩政を改革するとともに洋式の軍備を充実させ、幕末最大の激戦の一つと言われる北越戦争に散った河合継之助の話。

河合継之助は幕末の動乱の中で外国の事物にふれ、先見性と合理性を持って早い時期から幕府の崩壊、さらに「武士」という階級自体の消滅を見通す一方で、陽明学を自らの行動原理として自分を「長岡藩士」として規定します。
そして譜代である長岡藩を、大政奉還の中で徳川からも薩長からも中立で独立した存在にしようと、江戸屋敷の書画骨董を売り払って当時日本に3門しかなかったガトリング砲のうち2門を購入したりと徹底した軍備の強化をはかります。

しかし、最終的な勝利は無理としても抗戦する中で外交努力で独立を勝ち取るという考えは、徳川側の隣国の会津藩からも「官軍」からも理解されず、結局官軍との激戦の中で河合継之助は命を落とし、ほどなく長岡藩も降伏することになります。


一昨日取り上げた『日本の「安心」はなぜ、消えたのか』での「武士道」と「商人道」の関係でいえば、河合継之助は最後まで「武士道」を透徹したということになります。

そしてこれは、幕末から一貫して「商人道」を貫いた福沢諭吉との対面の場面で見事なコントラストを描きます。

「まずうかがいたいが、あなたは徳川家中心の立憲政治論(モナルキー)ですか。それとも今日と中心の立君政治論ですか」
と福沢はきいた。
「そういう議論に、できるだけ興味を持たぬように自分をいましめています」
「そういう議論に」
「左様、この一天下をどうするかという議論は、他の志士にまかせたい。私には越後長岡藩の家老であることの方が重く、それがこの河合継之助のすべてなのです」
「おどろいたな。わざと自分の窓を締め切っているのだ」
「締め切っている・・・」

「困ったお人だ。日本の世の中がひっくりかえってしまおうというこの時期に、あなたのようなことをいっては。あなたほどの世界感覚を持ち、思慮と胆略をもったひとが中央におどり出て日本の行くべき方角を指ささねばどうにもならぬ」

「・・・日本としては国を開き、貿易をさかんにし、欧米と交際していくことこそ宇内の大道にもとらぬことであり、それをいまこそ声を大きくして叫ばねばならぬ」
「そう、異存はない」

「われわれは薩長に対しても宇内の大道が何であるかを教えねばならぬ」
「それは福沢さんにまかせよう」
「まかせて?」
「私は長岡藩に閉じこもる」

それが結果として長岡城下を戦火で焼く尽くされるという悲劇を招いたことはさておき、武士道を透徹するということはこういうことなのかもしれません。

そして本書でも随所に出てくる幕末の雰囲気に便乗した「攘夷屋」の存在は、武士道と商人道を混ぜたときの「腐敗」を象徴して別の意味で印象的であります。

 

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やすらぎ、調査報告

2009-04-22 | あきなひ

株式会社やすらぎ(名証セントレックス8919)ですが、ひどいことになっています。
(過去の経緯は、「やすらぎ」の騒動やすらぎ、その後をご参照)  

すったもんだの末に組織された調査委員会の報告書の要旨が公開されました。
調査委員会のメンバーからして大株主の社外取締役が入っていたりするので最初からあまり期待はできないと思っていたのですが、それにしても調査の結果判明した事実と、それに対する調査委員会の結論の両方ともひどすぎます。  

調査委員会の調査報告(概要)および当社の対応について
(平成21年4月17日)  
まずは「調査報告書(要旨)」から。  

1 役員・従業員に対して支給された報奨金の執行役員への還流 
(調査対象とした事実)
平成21年2月上旬、一部役員・従業員に対して報奨金が支払われ、かつその際に、課長へ支給された報奨金から源泉所得税及び住民税相当額を控除した残額(92万円)が、執行役員によって回収されたとする件。 

(1) 取締役に(合計600万円)支給された報奨金の「報酬等」の該当性 
(2) 取締役に支給した報奨金に関する決算修正の必要性 
(3) 課長に支給され、執行役員によって回収されたことの適正性  

(1)(2)は取締役会で追認しているからOK、(3)は課長に返したからOKということですが、そもそもなんでこんなことが起きたのかについての調査はしていないようです。

2 人事・労務関係上の問題点 
(1) 桐生労働基準監督署による是正勧告 
(2) 従業員に対する給与引下げの合意の強要 

(2)については事実が確認できなかったとのことですが、(1)や1(3)とあわせると従業員にとっては「やすらぎ」どころではない会社のようですね。  

3 子会社である株式会社バリューローンによる事業融資の件 
(調査対象とした事実) 
①平成18 年12 月27 日に、子会社である株式会社バリューローンが、第三者であるZ 社(債務超過会社)に対して、社内の正式な審査手続を経ずに、不動産を担保に取って貸付を実行した、②当該貸付金の約定返済が延滞となった際に、同社社長が社内手続を経ることなく貸付条件を変更した、③当社は子会社バリューローンがZ 社に対して貸倒引当金の引当計上していない、とする件。
(1) 債務超過会社への融資の事実の有無 
 融資先である第三者(会社)は、融資実行当時の決算書上は債務超過状態にあったものの、 実際には実在しない債務が決算書上に計上されており、バリューローンもその事実を確認したうえ融資の実行に及んでいることから、当該融資は債務超過会社に対して行われたも のとは評価できない。 
(2) 担保価値を評価せずに行った融資の事実の有無 
(3) 貸付条件変更の際の社内決裁手続の有無 
(4)当社における子会社貸付(平成21年1月27日現在残高132百万円)の貸倒引当金未計上に対する評価  

(2)~(4)はいずれも「問題ない」とされていますが、そもそも「実際には実在しない債務が決算書上に計上」されているのをどうやって知ったのでしょう?また、そういう会社が融資先として適切とはとても思えないのですが(脱税で摘発されたり、計画倒産されたりしやしないのでしょうか)。  

4 須田忠雄(当時)代表取締役社長による会社預金の私的流用の件
(調査対象とした事実) 
須田忠雄(当時)代表取締役社長が、平成16年11月から平成17年6月にかけて合計7回にわたり98万円~5億円を、当社普通預金口座から須田忠雄個人名義にて送金手続を行った。この送金に当たり、預金出納帳の記載がなく、また仮払金・短期貸付金等の経理処理も行われていない、とする件。
(1) 不正流用の該当性
個別具体的な取引の内容については、当時の会社の入出金取引履歴を示す資料が欠落しており、現時点では5億円の入出金の事実以外は未確認である。 なお、①当該出金後ごく短期間(数日)のうちに、会社口座には同額の金員の入金がなされ、②5 億円の送金分に対しては、期間金利が加算されて返済されていることからすると、会社への実損害の発生は認められず、また取締役と会社との利益相反取引についても、事後的に取締役会にて追認すれば有効とされる。以上の点を総合考慮した上で、会社においては、取締役会での追認の可否を含めて、然るべき社内処分を検討する必要がある。  

「資料が欠落」って確か税法上は会計帳簿は7年間(うろおぼえ)は保管しなければいけなかったのでは?それとも伝票なしで入出金できるのだとしたらそれがそもそも問題です。 
これについては同日付けの「調査委員会の調査報告(概要)および当社の対応について」(続報)で「追認しました」と帳尻だけは合わせてますが、「追認すれば会社法上大丈夫」というレベルでなく、J-Soxはどこいった、そもそも上場企業としてどうよ、という次元の問題だと思います。

従業員には苛酷でも、オーナー社長には「やすらぎ」なんでしょうか。

5 他社との不動産取引に関する件
(調査対象とした事実) 
会社は、平成17年10月20日及び平成18年1月20日に、所有不動産25物件を他社に売却することにより、会社にとって利益相反取引を行うとともに、この売却によって平成 18年1月期において過大な売上高と営業利益を計上したとする件。  
(1) 他社との利益相反取引の該当性 
 ・・・当該取引時点で、他社の代表者は、会社の取締役ではないので、利益相反取引には該当しない。 
(2) 他社との不動産取引の概要
 ・・・会社の簿価を十分に上回る価額であるとともに、・・・不動産鑑定評価額を上回る価額にて売却が行われている。また、当該不動産に関しては、翌事業年度以降に会社が買戻しを行った事実はなく・・・「意見書」においては、この一連の売却は、当該他社に対する利益供与の可能性があるとしているが、かかる事実は認められない。 
(3) 前橋地方検察庁に対する告発事実との関連性 
 ところで今般、会社が平成18 年1 月の不動産取引を通じて、平成18 年1 月期決算における売上高と営業利益を過大計上したとして、旧証券取引法違反の嫌疑で当時の会社役員らを前橋地方検察庁に告発し、これが同庁に受理されたとの報道がなされた。この告発対象事実は、その内容から推察して、当調査委員会が調査の対象とした不動産取引と同一の事実を指すものと思料されることから、当調査委員会でも、本件の調査には慎重を期することとし、その法的評価についても、現段階においては結論を留保して、事実関係のみの指摘に留めることとした。当調査委員会としては、今後の検察庁の捜査動向も見極めながら、調査を継続して、然るべき判断を行うこととする。  

ここは形式論で逃げています。さすがに調査委員の中の公認会計士と弁護士は心中したくないのでしょうね。 

4月8日のリリース一部報道について では、「現在確認出来ている事実はありません。」と言っていたんですけどね・・・  

Ⅲ 再発防止に向けて  
今回、監査役から取締役会宛に意見書が提出され、これを端緒に当調査委員会が発足され調査開始に至ったのも、会社における「内部統制システム」が有効に機能していないことに由来するものと当調査委員会は考え、今後、外部専門家への委嘱を含めて「内部統制システム」の一層の整備・向上を図る必要があることを、取締役会に勧告するものである。  

あれ、調査の結果問題ないんじゃなかったのでしょうか?こう言うとしたら、改善すべき部分の指摘までするのが第三者委員会の役目なのでは?  

このような調査報告を受けての会社の対応「再発防止にかかわる改善措置について」はもっとずっこけます。  

①社内処分について
 調査報告の対象となった事項に関する管理職及びその関係者の責任について、当社は懲罰委員会を設置しました。メンバーは当社社外役員で構成されております。委員会は代表取締役に意見をし、代表取締役社長須田力が最終的な処分内容を決定することとしました。

前の社長で現社長とおそらく親戚(親子?)の須田忠雄氏が関係者の本丸なのに現社長に一任してしまっていいのでしょうか。  

②内部統制の強化
 調査委員会の調査報告(要旨)のとおり、今回監査役からの意見に基づき調査委員会による調査が開始されたのも、当社における「内部統制システム」が有効に機能していないことが主な原因であります。当社は、今後「内部統制システム」の一層の整備・向上を図る必要があることを認識し、早急に外部専門家への委嘱を含めて内部統制システムの整備を行っていくことを決定いたしました。

上場会社なんだから、今頃「内部統制システムの整備を行っていくことを決定」している場合ではないんですけど。

③コンプライアンス委員会の強化
 これまで、コンプライアンス委員会は3ヶ月に一度の頻度で開催しておりましたが、これを毎月1 回の開催に改め、緊急を要する場合には迅速に対応できる体制を整えました。また委員の構成についても、透明性を高め、社外の有識者の意見が適切に会社経営に反映できるようにいたしました。  

結局あまり変わらない、ということなのでしょう。 
今回の内部統制報告書はどう書くつもりなんでしょうか?  

以下に指摘されているような第三者委員会の悪い見本の典型例として、歴史に名を残すかもしれませんね。  

不祥事を起こした企業が、著名な有識者を揃えた第三者委員会の設置をアナウンスしたものの調査結果を公表せず、あるいはおざなりの調査結果に基づくありきたりの再発防止策を発表するに止まるような対応は、第三者委員会の名を利用したその場しのぎの「先送り」にすぎず、本来の危機管理の名に値しないと評価せざるを得ない。 
國廣正「「第三者委員会」についての実務的検討(上)」NBL No.903(2009.4.15)


「やすらぎ」どころかいいかげん「往生」させた方がいいのではないかと。

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飲酒運転より悪質

2009-04-21 | よしなしごと

事故より隠ぺいのほうが問題、というのはまだまだ徹底していないようです。

飲酒事故の元警視、直前にも事故 20万円渡し口止めか
(2009年4月20日3時10分 朝日新聞)  

栃木県警の元警視で、県交通安全協会の滝田幸夫・元交通安全実技指導室長(62)が飲酒運転で物損事故を起こした問題で、元室長が物損事故直前、別の乗用車と衝突事故を起こしていたことが19日、捜査関係者への取材でわかった。元室長は相手の男性に「迷惑料」として現金20万円を渡し、警察への通報はしていなかった。  県警によると、衝突事故を起こした場合、道路交通法の規定で警察へ通報する義務があるが、現金を受け取った男性の協力が得られないなどとして、道交法違反(事故不申告)容疑での立件はしない方針という。

元警視は、スーパーの駐車場で事故を起こした後、被害者の男性を乗せて近くのコンビニで20万円を引き出して渡したあと、元のスーパーの駐車場に男性を送り届けています(これ自体も飲酒運転ですね。)。 
そしてその後自宅に帰ろうとして運転を誤り、金属製フェンスを突き破って約1.8メートル下の市道に落下し、駆け付けた警察官の検査で酒気帯びが発覚したそうです。

同署は16日、フェンスを突き破った事故について、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで元室長を書類送検した。

とのことですが、最後にフェンスを破らなければもみ消すことができた、ということなんですね。

飲酒運転の罰金は、 

 酒酔い   運転者 100万円以下 同乗者50万円以下 
 酒気帯び 運転者  50万円以下 同乗者30万円以下

なので、20万円でもみ消せるのであれば十分元が取れます。
ケンカでの暴行や器物損壊などでは「示談が成立すれば立件しない」という取り扱いもあるかもしれませんが、飲酒運転による事故も示談が成立すればお咎めなしになると厳罰化の趣旨は損なわれてしまいます。

もしこれが事実だとすれば、取り締まるべき立場にあり、同時に「こうやればもみ消せる」ということ詳しい警察官の行為としては最悪なので、刑事法上は技術的に立件は難しいのかもしれませんが、厳しい懲戒処分に処すべきだと思います。

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『日本の「安心」はなぜ、消えたのか』

2009-04-21 | 乱読日記
これはおすすめです。

相次ぐ企業不祥事やいじめなど、日本社会の「モラルの低下」や「心の荒廃」がさけばれていますが、その原因と処方箋を社会心理学の観点から分析しています。

従来の日本社会は、閉ざされた環境の中で相互監視と制裁のメカニズムが構成員に安心を保証する「安心社会」だったものが、現代の複雑化した社会ではそれ維持できなくなっていることにあるといいます。

そして、必要なのはリスクをとって他人との関係を積極的に結んでいく、逆に他人に信頼を裏切る者は排除されていく「信頼社会」の構築が必要であると説きます。


「安心社会」(従来の日本社会)では実は「正直は美徳」ではなく、制裁のメカニズムによって強制されているだけで、それが働かないところでは不正直がまかりとおる。閉じられた関係の外にいる「他人を信じてはいけない」ので、外部との関係では信頼を結ぼうとしない、というあたりは説得力があります。
昔言われていた「ムラ社会」ってそういうものですよね。


また返す刀で、最近処方箋として流行の「品格」とか「武士道」を切って捨てています。
カナダ人の学者ジェイン・ジェイコブスの研究によれば、古来人類のモラルは大きく「市場の倫理」と「統治の倫理」に分けられます。

「市場の倫理」は「他人や外国人とも気安く協力せよ」「正直たれ」「契約尊重」というような信頼社会の基本原理であり、「統治の倫理」は「規律遵守」「位階尊重」「忠実たれ」という終端内部の秩序を維持するための安心社会の基本原則が並びます。

ジェイコブスの指摘の重要なところは、この二大倫理の体系が目指すものは全く対立する世界であり、この二つを混ぜることは矛盾と混乱を社会にもたらすだけでなく、最終的には「何をやってもかまわない」という究極的な堕落を生み出すということです。(確かに何をやっても何か一つはそれを正当化する倫理規範にひっかかるわけですから。)

そして著者はこれからは信頼社会を構築するために「武士道」(=統治の倫理)でなく「正しいことが自分の利益になる」という「商人道」(=市場の倫理)を広げて行く必要があると主張します。


「品格」とか「武士道」を大事にしろという主張は、自分を律することを求める一方で、組織の一番上の専横を止められないというところで基本的な欠陥があるんじゃないか、と胡散臭く思っていたところもあり、腹に落ちる一冊でした。





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『おくりびと』

2009-04-20 | キネマ
この映画のモチーフになったと言われる『納棺夫日記』を先に読んでしまっていたり、巡回先で特殊清掃「戦う男たち」を呼んでいる影響か、最初は本木雅弘のキレイ過ぎるところがちょっと鼻についていたのですが、中盤から引き込まれてしまいました。

  「昔は納棺は家族がやっていたんだけれど・・・」

と本木雅弘を雇うことになる山崎努が冒頭に言うのですが、死を看取ることで家族を再確認する、そしてそれが最後にできることだ、というのがテーマになっています。

小山薫堂の脚本はよく出来すぎの感がありちょっと先が読めてしまうところもあるのですが、ストレートなテーマだけに仕掛けを畳み掛けることで結末のカタルシスに持っていくという構成は効果をあげています。

配役陣の好演(広末涼子がいい感じです)に加え、映画の冒頭の初冬の雪国特有のどんよりとした曇り空からエンディングの春の抜けるような青空への変化を見せる舞台になった山形の庄内地方の景色が印象的です。





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『バンク ジョブ』

2009-04-19 | キネマ
※ネタバレありです。

1971年にイギリスで起きた銀行強盗事件の実話を元にした映画。

地下トンネルを掘って銀行の貸金庫から大量の現金と宝石が盗まれ、数日間トップニュースとして報道されたが、イギリス政府からのD通告(国防機密に関する報道禁止令)により突如報道がストップした。被害にあった貸金庫の持ち主のうち100人以上が被害届を出すのを拒み、被害額も不明のうちに事件は迷宮入りしてしまったが(ここまでが実話)実は・・・

貸金庫には現金のほかに王室や政府高官や警察幹部のスキャンダルの情報が入っていて、犯人はそれぞれの関係者から追いかけられることになります。
主人公は『トランスポーター』シリーズから売り出したジェイソン・ステイサムですが今回はアクションシーンやカーチェイスはなく、演技で勝負しています。でも芸達者なのははクセのある脇役のほうですが。


思わず笑ってしまったのが、銀行強盗に使った無線がアマチュア無線家に録音されていて主人公の声がラジオに流れているさなかに家に帰ってきた主人公を、夫人が詰問するところ。
「何で銀行強盗なんかしたんだ」でなく「何で昔の彼女の誘いに乗って(銀行強盗を)した」となじります。

そんなこと言ってる場合じゃないだろう。これだから・・・(以下自粛)と言いたくなるようなシーンですが、そういうところがけっこう大事だったりするんですよね。





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レナウン

2009-04-17 | M&A

「M&A」のカテゴリにしたのですが、お金がないので「買収」の手前で主導権争いという話。

レナウン:社長ら5人の取締役総退陣 解任提案に「先手」
(2009年4月16日 毎日新聞) 

経営再建中のアパレル大手レナウンは15日、中村実社長(58)ら5人の取締役全員が退陣し、後任社長に経営企画部長の北畑稔氏(47)を昇格させるトップ人事を発表した。中村社長は昨年3月就任したばかりだが、異例の早期退任で相談役に退く。同社は筆頭株主の投資ファンドから4月1日付で取締役3人の解任を求める株主提案を受けており、現経営陣の総退陣と経営トップの若返りで、株主の理解を得る狙いがあると見られる。 

筆頭株主の「SPICA2号」(東京都港区)はレナウンの発行済み株式の24.87%を保有しており、日本振興銀行会長の木村剛氏のほか、ローン会社「ネオラインキャピタル」の関係者2人を取締役にするよう求めている。 

レナウンが発表した新人事案は、社内から新社長を含む3人を取締役に昇格。社外取締役に産業再生機構執行役員としてカネボウ再建などを手がけた経営コンサルタント・片山龍太郎氏▽ジャケット「VAN」ブランド創始者の故石津謙介氏の長男でデザイナーの石津祥介氏を招く。5月28日予定の株主総会を経て正式決定したい考えだ。

レナウンのリリースはこちら、ネオラインのリリースはこちら
Wikipediaによれば、ネオラインは 

元々はロイヤル信販株式会社として、1969年11月に設立。2004年10月に株式交換によりライブドアの子会社となり、同年12月に株式会社ライブドアクレジットに社名変更。 その後、2006年12月20日に、親会社の株式会社ライブドアフィナンシャルホールディングス(現在のかざかフィナンシャルグループ株式会社)の全株式がアドバンテッジパートナーズLLPに譲渡され、ライブドアグループを離脱したことに伴い、2007年2月にかざかファイナンス株式会社に商号(社名)変更。さらに、2008年11月17日に、ネオラインキャピタル株式会社に商号(社名)変更し、2009年1月7日にかざかフィナンシャルグループから離脱している。

という沿革の会社のようです。  
藤澤信義氏は3月までネオライン・キャピタルの代表取締役でしたし、日本振興銀行はネオラインキャピタルの融資元で、ホームページにも「提携先企業」として載っているので、木村剛さんもお仲間のようです。 
株の取得は昨年の9月なのでファンドの資金はアドバンテッジ・パートナーズが出しているのでしょうか。  

レナウン株の19%を取得した去年の9月(参照)から株価はほぼ半値になってしまっていてファンドも含み損を抱えている一方で、ネオライン本体の貸金業自体が上限金利引き下げなどで経営が苦しいうえに融資を受けるのも厳しい状況なので、本来なら株価が低迷している機会にTOBで会社で支配権をとってしまえ、というところなんでしょうが、こちらもお金がないという中での窮余の一策ということでしょうか。


PS
ちなみに本筋とは関係ないですが、レナウン側の社外取締役候補者の片山龍太郎氏は片山さつき氏の旦那さんですね。

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