地元の駅の高架下にある東急ストアに行ったら、いきなり「閉店セール」をやっていました。
改装するとも書いておらず、でも、やめてしまうほど赤字店舗とも思えないし、東急グループとしては他のスーパーを入れるわけにもいかないだろうと思い、店員に聞いてみたところ、駅舎の耐震改修工事のために2年間閉店するとのことでした。
そこで思い出したのが先週見かけた記事
東京急行電鉄株式会社による株式会社東急ストアの株式交換による完全子会社化に関するお知らせ
東急ストアは、新中期3か年経営計画に従って、「継続して成長できる企業力の確立」に向け、「スクラップ&ビルドによる利益改善」、「既存店収益力の回復」、「業務改革、業務改善による効率化の推進」を基本方針として、営業利益の安定的拡大を目指してまいりますが、経営計画の進捗を確実なものとするためにも、東急グループの中核会社である東急電鉄との協調体制のもと、スピーディな経営判断を行っていくことにより東急グループのシナジー拡大に貢献することが必要であると判断するに至りました。
現在でも東急電鉄は東急ストアの39.6%の株主ですが、より一層のシナジーを、ということのようです。
確かに東急ストアは東急電鉄の高架下に駅と一体的にあるものも多く、耐震補強工事をするとした場合には既存の借家人を立退かせる必要があります。
東急ストアに対しても、筆頭株主とはいえ他の株主もいるので立退料を1円も支払いません、というわけにもいかないですし、かといって移転実費を上回る分は利益として税流出したり他の株主に配当としていくとなると、連結ベースではあまり意味のない支出になってしまいます。
耐震補強にとどまらず、沿線の再開発にあたっては利害関係を完全に一致させることが大事ですし、そもそも東急ストアの時価総額は350億円なので、妙な輩に買い占められたり株主代表訴訟を起こされたりするならいっそのこと買ってしまえ(しかも株式交換ならキャッシュはいらないし、配当利回りも1%台なので)という判断なんだと思います。
それにしても、高架の耐震性のほうは大丈夫なんでしょうか(冷汗)
柱の補強は順次やっていたようですが、まだテナントをどかさないといけない部分は未了なんですかね。