一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

永田議員のメール問題

2006-02-28 | まつりごと

永田議員の話が「議員辞職はせず、党員資格半年停止、鳩山幹事長と野田国対委員長が辞任」という決着になったようです。

メールが出る前は民主党は「4点セット」とか「5点セット」といって意気盛んだったのですが、好事魔多し、というのでしょうか。

ランナーが飛び出したのを見て牽制球を投げようとしたらボークをとられた、とか
相手のエラーで一気にホームへ、と思ったらベースを踏み忘れしまったようなものですね

ただ、旗色悪しとなるとこれ以上の飛び火を避けるために皆ベンチに引っ込んで出てこなくなってしまうところに民主党の求心力のなさがうかがえます。

情報提供者の正体とか永田議員の常日頃の行状とかいろいろ取りざたされているようですが、外野の立場から見て一番説得力があったのが、糸山英太郎氏の以下の言葉

結論なら私が言ってあげよう「金はもらっているに決まっている、しかし振込みでもらう馬鹿な議員はいない」これですべてだ。

言う人が言う人なだけに説得力ありますね(^^;


この問題のおかげで何が政局だったかわからない状態になってしまっているので、一度整理したほうがいいと思います、民主党も自民党も、マスコミも。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グローバリズムと国家の安全保障

2006-02-28 | あきなひ
フランスでの鳥インフルエンザの件でBBCのサイトを見たところ、イギリスの大手海運会社Peninsular and Oriental Steam Navigation Company(P&O)のドバイ国営会社 Dubai Ports World(DPW)によるTOBに対するアメリカの反発、という記事が目に留まりました。


経緯をまとめると、昨年10月にDPWは売却の打診をし、P&O側も受け入れを表明(その時点で57億US$)その後シンガポール政府の投資会社などとの競争(63億US$)を経て、この2月に68億US$で買収することに合意しました。
※日本円で約8兆円でこれはNTTの時価総額(=日本で5番目)とほぼ同じ約8000億円です。日本の企業でいえば、フジテレビ、イートレード証券、王子製紙、静岡銀行、丸井、オムロンと同じです(ランクでいえば130位台)これくらいはポンと金を出す人がいる、ということですね。ライブドアのピーク時の時価総額はこれよりもう少し多かったような・・・(3/1修正+追記)

ところが、P&O社はアメリカでニューヨーク、ニュージャージー、ボルティモア、フィラデルフィアなどの重要な港湾管理を政府から請け負っており、米議会などから安全保障上の懸念を理由に、DPWが米国内の港湾管理を行うことを禁止するよう立法措置を進める動きが出ました。

UAE港湾管理会社 英企業買収計画に米懸念(2006年 2月20日 (月) 03:13 産経新聞)

これに対してブッシュ大統領は、安全保障上の懸念はない、と表明し、法案提出の際には拒否権を行使すると発言しました。
UAE国営会社による米港湾管理は前進させるべき=米大統領(2006年 2月22日 (水) 08:27 ロイター)
UAE企業による米港湾管理、安全保障上の脅威でない=ブッシュ大統領(2006年 2月24日 (金) 07:01 ロイター)
"Bush threatens veto in ports row"(22 February 2006, 15:39 GMT BBC News)

一方、米国内の反発を受けたDPWは、米国での国家安全保障上の再審査が終わるまで業務の引き受けを45日間延期(ただし関係者によると「買収そのものの延期ではない」由)することを表明しました。
UAE国営会社、米港湾業務引き受けで安保上の再審査待つ用意
(2006年 2月27日 (月) 13:11 ロイター)


しかし、米国内の反発は依然として収まっていないようですし、米国の船会社がイギリスの高等(上級?)裁判所に差し止めの訴訟を提起するなど、まだまだ状況は混沌としそうです。
High Court bid to block P&O deal (26 February 2006, 20:10 GMT BBC News)


この問題、政治、外交、法律論含めて(失礼ながら)見どころ満載ですね。
ちょっと考えただけでも

P&Oの株主は「高いほうに売る」という決断をし、イギリス政府も自国の大企業が買われても自国の港湾管理には関係ないので干渉しないんだなぁ
アメリカ政府としてもイギリス政府に「止めてくれ」とは言えないだろう(おまけとして(多分)業務上の利害関係を持つだけのアメリカの会社がイギリスの企業買収の差し止めを求めることができるのだろうか)
DPWは自らを友好的な投資家で政治的な意図がないことをどの程度アピールし、またアメリカが過剰な規制をしてきたときにどう対処するのだろうか
アメリカは国家安全保障の観点からアラブ首長国連邦はイギリスと異なる、という合理的な理由をどう説明するのか

という、国家の独自性に対してグローバリゼーションをいつも他国につきつけてきたアメリカが、それが自分の身に起ったときにどう対処するかの問題


そもそも外国資本の会社に港湾管理権を与えた後に支配権の移動によって許可の取り消しができるのか
そうはいっても国民の漠然とした不安にどう対処するか(逆にいえば「アラブ諸国に対する米国民の不信感」を公式に認めるか)
ブッシュ(政権)とアラブの石油利権の関係がクローズアップされるのではないか


というアメリカ国内の問題など、いろんな論点が出てきそうです。


26日のNY Timesの記事でも、
ヒラリー・クリントンが調査結果の議会による検証を求めるなど反対派の中心にいたり、
ホワイトハウスも今頃になって、ブッシュ大統領がスタッフから買収を承認したって聞いたのは議会から反対の声のあがった後だったんだよね、などと言い訳をしていたり、
と、この問題は中間選挙をにらんで、政局化しそうな雰囲気です。

※また、この記事には"・・・Edward H. Bilkey, the American-born chief operating officer of Dubai Ports World・・・"とあり、こういうことって日本人同様気にするんだなぁと思ったりもして。

しばらくフォローしてみたいと思います。



ところで、P&OのHPによると
"Peninsular"の由来はイベリア半島のことなんだそうです。
設立された1840年の頃は、そこから先は異国だったんですね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥インフルエンザ、ヨーロッパでも

2006-02-27 | よしなしごと
フランスでの鳥インフルエンザ流行と日本でのフォアグラの輸入禁止に関して「脂肪肝はいいけど流感はだめというのは健康診断と逆だなあ」などとつまらないことを考えつつ、自己責任と他人への加害の可能性の違いというような話を書こうと思い、ところでヨーロッパの反応はどうなのかなとBBCのサイト(フランス語は逐語で辞書を引かないと読めないので)を見たところ、そんな暢気なことを言っている場合でなく、かなり深刻な広がりを見せているようです。

BBCのサイトでは"How bird flu has spread"というコーナーで時系列の鳥インフルエンザの伝播をわかりやすくまとめてますが、これを見ると、東南アジアで発生したにもかかわらず、日本はまだ水際で食い止められているのかな、と思います。

渡り鳥の飛来の範囲が東アジアは比較的独立している一方で、中央アジア、中近東、黒海・地中海、大西洋岸のそれぞれのゾーンはかなり重なっているので、それにつれてヨーロッパに伝播していった様子がよくわかります。

ヨーロッパは地続きなので、渡り鳥から土着の鳥に感染すると流行が広がりやすいということもあるんでしょう。


日本では感染・伝播予防の取り組みが伝えられないのですが、のんびりしていていいのでしょうか。

しかし
愛鶏園の獣医師2人逮捕 茨城の鳥インフル問題
(2006年 2月27日 (月) 13:46 共同通信)
というようなニュースを見ると、実は日本でも既に広がっていたりして・・・
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オリンピックも今日が最終日

2006-02-26 | よしなしごと
昨日、NHKで荒川静香のドキュメンタリーを見て感動しました。
採点方法が変わり、ジャンプに大技のない荒川選手は、スピンやスパイラルでレベル4の得点を得るためにプログラムを変更し、練習をくり返し、最後はコーチまで換えてオリンピックに臨んだんですね。

そしてジャンプも得点が1割増になる後半に難度の高い3連続を入れたりと、高得点を重ねられるようなプログラムの中でも、自分らしい美しい滑りを見せるために、得点にならないイナバウワーに最後までこだわったところも感動的でした。

ビジネスでも規則やルールが変わることはありますが、それに正面から真摯に向き合いながら適応しつつも、自分らしさ・オリジナリティを失わない、というのは共通していますね(と最近すぐオヤジの説教くさくなってしまいますが・・・)


そして、開会式でパバロッティが歌ったのが「トゥーランドット」だったそうで、こういう偶然の一致はけっこうその後の流れを暗示するんですよね(マスコミは事前には何どこも指摘しなかったようですが)
そこから「荒川のオリンピック」が始まっていたのかもしれません。


昨日はカーリング男子決勝、というのをやってました。
すっかりファンになってしまいましたが、決勝レベルになっても、微妙な方向や強さのズレがあるととんでもないミスになり、競技の面白さ、奥深さを見る思いでした。

優勝は一挙6点という円の中全部自分のストーンという大技を出したカナダ。スキップ(最後に投げるエース各の人)はなんと51歳だそうです。


今朝は男子回転。
皆川選手、残念でした。100分の3秒差・・・
でも、他の選手も上位に食い込み、今後に期待できそうです。
イタリアの英雄トンバ選手も「回転は(旗門不通過のリスクが高く)何が起るか分からない」と言ってました(現に佐々木選手は失格でしたし、決勝1回目2位の選手はいきなり1個目の旗門をまたいでしまい、ゴール後ストックを叩きつけて折ってしまうほど悔しがってました)ので、トップレベルを維持していればチャンスはありそうです。


最後は距離スキーの50kmとアイスホッケーの決勝です。
夏のオリンピックでマラソンが最後になるのと同じですね。

さっきゴールのところを見たのですが、最後の直線まで団子で、50km滑って1位と2位の差が1秒ちょっとしかない大接戦を見事地元イタリアの選手が制し、とても盛り上がってました。
優勝タイムが2時間5分台と、マラソンより早いんですね。下りはさておき登りがあるので走るより遅いと思ってましたが、相当ハードな競技のようです。

アイスホッケーはこれから。
アメリカ、カナダが早々に敗退してしまいましたが、NFLの選手も外国人が多いということなんでしょうか。


日本選手の不振、というか事前の「メダルの期待」騒ぎの根拠のなさが露呈して出だしは盛り上がりませんでしたが、マスコミやJOCは荒川選手に救われましたね。

個人的にはカーリングと荒川選手とモーグルの上村選手のがんばりで十分満足でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

顧問制度と「ソニーらしさ」

2006-02-25 | あきなひ

大賀、出井両氏も退陣 ソニーらしさ失う?業界波紋 顧問制度3月廃止
(2006年 2月24日 (金) 03:11 産経新聞)

ソニーが元役員で構成する顧問制度を三月末で廃止し、かつてトップをつとめた大賀典雄・名誉会長や出井伸之・最高顧問が退任することが決まった。ハワード・ストリンガー会長兼CEO(最高経営責任者)や中鉢良治社長ら現経営陣はスリム化による経営改革を急ぐが、経営を主導してきた“カリスマ経営者”が一斉に退くことで、「ソニーらしさがなくなるのでは」という声が業界内で広がっている。

ソニーの顧問制度は、定年で退任した役員が原則、三年間就任し、経営陣のアドバイスや関連会社の経営を支援する。現在の顧問は四十五人。

ただ、業績は上向いているが、創業者の井深大氏や盛田昭夫氏に近い大賀氏の退任や、独自事業の撤退といったリストラが、「ソニーらしい商品を生む土壌を奪うのでは」(大手電機メーカー)と危惧(きぐ)する声も一部には上がっている。

「ソニーらしさ」を取り戻すために、お目付け役を一掃したように思うのですが。
少なくとも創業者の威光にすがるのが「ソニーらしさ」じゃないですよね・・・
記事の批判的な書きぶりがちょっとひっかかります。


でも、顧問が45人もいる顧問制度って、uncommonな制度だと思いませんか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドンキ、オリジン買収断念

2006-02-25 | M&A

(備忘録です)

ドンキ、オリジン買収断念 イオンのTOBに応募
(2006年 2月24日 (金) 20:29 共同通信)

ディスカウント大手のドン・キホーテは24日、大手スーパーのイオンが実施中の弁当・総菜チェーン、オリジン東秀に対する株式公開買い付け(TOB)に応募し、これまで買い進めてきたオリジン株をすべて売却すると発表した。

ドンキは予定している「次世代コンビニ」事業展開にはオリジンが不可欠として敵対的な買収を仕掛けていたが、安田隆夫会長とイオンの岡田元也社長のトップ会談で合意した。

市場で過半数を握ってもシナジーは期待できそうになかったので、事業判断としては妥当だと思います。
降りるとしたらイオンのTOBに乗っかるしかなかったですしね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パシュート、って何語?

2006-02-24 | ネタ
(追記)
荒川静香、お見事でした。
やるべきことをきちんとやれば結果はついてくる、といういい見本でしたね。
そもそもの水準が世界レベルにあった、ということでもあります。
おめでとうございます。

***********************

スピードスケートなどの団体追い抜き競技で「パシュート」という名前がついているのですが、元は何語だろう、とトリノオリンピックの公式HP(英語版)を見てみたところ
"Team pursuit, 8 laps"とあり、英語だったんですね。
"pursuit"は「パスート」と発音すると思いこんでいたのと、"pursue"も含めて「遂行」「追求」「従事」という意味で覚えていたので、ちょっと意表をつかれました。
元は「追跡」「追撃」という意味が先に来るようです。
リーダーズ英和辞典では「"pursuit race":《自転車の》追い抜き競争」というのもあるくらい、よく使われている言い方なんですね。

今回の大会では盛り上がりに重きを置いてかパシュートやスノーボード・クロスなどの競争要素を入れた競技が増えました。

次回大会以降、こんな競技を入れたら盛り上がるのではないでしょうか。

1 ボブスレー・クロス
山頂から麓まで、ボブスレーで一気に滑り降りて順位を競う。
派手なジャンプ、スリリングなコーナリングに加え接触・転倒続出で大迫力だと思います。
問題は選手の安全をどうやって確保するかですね。

2 バイアスロン・パシュート
先行する逃亡側を追跡側が追いかけ、射撃で狙う。距離スキーの速さと射撃(もちろんペイント弾)の精度を競う競技。
人道的な見地からの反対と、アメリカ(特殊部隊)vsアフガニスタン(タリバン選抜)など、組み合わせによってはシャレにならないところが問題。


あとは、日本人が勝てそうなものとしては

1 わかさぎ釣り
ネタとしては既にけっこう取り上げられているみたいですのでこれ以上はふれません。

2 薄氷渡り
薄い氷の上をどこまで踏み破らずに歩けるかを競う。
これはアメリカではエンロン・ワールドコム関連、日本でも姉歯・東横・ライブドア関連など、各国多士済々の出場者が期待できます。
出場者は一度落ちた事のある人に限られ、真の実力者が登場しない、というところも様々な憶測を呼ぶと思います。
問題としては、コーチに各国の著名な弁護士の参加が見込まれ、氷の厚さに関する選手へのアドバイスのみならず、落ちたか落ちないかの認定をめぐる審判へのクレームが頻発することが予想されるので、メダルの帰趨が決着するまでに次の大会を迎えてしまう可能性もあります。
体重によるハンデがあれば、ホリエモンもいいところまでいくかもしれませんね。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紺屋のフル〇ン

2006-02-23 | あきなひ

ライブドア:堀江被告の交際女性のPCに粉飾指示メール
(毎日新聞 2006年2月22日 15時00分)

関係者によると、堀江前社長は、使わなくなったノートパソコンを交際していた女性タレントに贈ったが、メールなどのデータは消去しないままだった。このため、粉飾容疑が持たれているLDの04年9月期決算を巡って、経理担当幹部などに「決算を絶対に赤字にしてはいけない」「必ず黒字にするように」などと記されたメールが、複数残されていたという。

って、自分の使っていたパソコンを渡すって・・・一応IT企業の社長なんですけどね。
あ、企業買収ファンドだったらなおさら情報管理を厳しくしなきゃいけないですねw

これだから日本人には「ハニー・トラップ」が有効だと思われてしまうのでしょうか(笑い事ではありませんね)


でも、セキュリティなどのルールはうるさくなるほど形骸化するもので、金融機関なんかは金融庁のマニュアルで全ての電子メールの添付ファイルにパスワードをつけろ、と言われているらしいのですが、このパスワード、ほとんど「つけりゃいいんだろ」状態で、会社の略称とか簡単な数字、要するにATMコーナーで「このような暗証番号はやめてください」と注意喚起している悪い見本のようなパスワードが横行しています(一番ひどいのは「1」というのがありました)

あと、ファイルを添付したメールの本文にパスワードを書いてある、という間抜けなのもたまに見かけますね。盗聴を避けるために筆談したのにその紙を忘れてくるようなものです。

こちらは案件個別のパスワードを指定するのでいいのですが、誤送信のときなど大丈夫なのか他人事ながら心配です。

ここまで来ると「紺屋の白袴」ならぬ「紺屋のゆるフン」、いや「紺屋のフルチン」ですね(「フルチン」なら何屋でも同じですが)


結局、ルールが機能するにはうるさく言うだけでなく、問題意識や動機付けをしっかりしないとダメ、ということなんでしょう。
自分の会社のことなのにここまでノーガードだったホリエモンは、事の重大さを本当に理解していなかったのかもしれません。だとすると全面否認もつじつまがあいますが・・・

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今度は阪神・MAC・NPFですか

2006-02-22 | M&A

村上ファンドの阪神株、野村系が買い取りに名乗り
(2006年2月21日 16:01 Nikkei Net)

 村上世彰氏が率いる投資ファンド(村上ファンド)が発行済み株式の約44%を保有する阪神電気鉄道株の買い手として野村証券グループの投資会社、野村プリンシパル・ファイナンスが名乗りを上げていることが21日、明らかになった。
京阪電気鉄道や南海電気鉄道、近畿日本鉄道など関西の大手私鉄などを中心に出資を呼び掛ける案が浮上している。

日経新聞の夕刊によると、

阪神のメーンバンクである三井住友銀行と財務アドバイザーである大和證券SMBCが仲介し、NPFを中核に私鉄各社や関西の有力企業に参加を打診している。取得価格については1株700円前後を想定しているとみられる。阪神電鉄の株価(2/20終値で969円)との乖離が大きいため、最終的な取得金額の調整になお時間がかかりそうだ。

とのこと。
ちなみに村上ファンド(MAC)の平均取得単価は600円強だそうです。

野村プリンシパルはミレニアム・リテイリング(旧西武百貨店)の株式をセブン・アンド・アイ・ホールディングスに売却して800億円ほど儲けたので、お金とリスク許容度はうなるほどあるでしょうね。

ただ、TOB規制がかかるので、TOBの条件設定が難しいところです。

まずは700円という価格設定をどう正当化するかの問題。
投資側がどのようなビジネスプランを描くのか、特にNPFは基本はMACと同じ行動原理のはずなのですが、今回このようなコンソーシアムだと資産の切り売りやタイガースの上場というわけには行かないと思います。
また、阪神電鉄側も取締役のTOBに対する賛同意向表明をどう理由付けするかというあたりもポイントです。
定義が曖昧なまま使われている「企業価値の最大化」なり「株主価値の最大化」の議論がまたされそうですね。

また、TOBの買付株数に上限を設定しなかった場合に、思惑買いしていた株主が手仕舞いして応募してくると大株主比率が上場廃止基準に抵触(確か2006年4月からは上位10人で75%?)してしまう可能性もあるので「株主の利益」を考えるにはここら辺も悩みどころです。


もうひとつは「大和証券SMBCの仲介」という話

MACから1/3超を取得するのであればTOB規制にかかります。
なので、事前に合意があるとすると市場外の売買として証券取引法違反になるはずです(その意味では「仲介」という表現は不適切だと思います。)
買い手が複数でもこの場合は共同買付者になるでしょうからアウトですね。

この記事が「あたり」だとすると、当事者の対応は相当難しいと思います。各企業に打診した際に情報管理が甘かったとすると大和証券SMBCの責任問題になるかも。

関係者のコメントに注目です。


あと、ウルトラCとしては、上述のようにTOB規制があるため、MACに対して拘束力のある合意(=市場外取引になってしまう)ができないので、NPF側がTOBをかけた場合に、MACがそれ以上の価格でTOBをかけて、一気に2/3超を握ってしまう、というシナリオもあります。

こうなると阪神電鉄の取締役は(特に「株主価値」ということを標榜したとすると)つらいことになりますね。


何か「今後の展開が注目される」というような無責任なエントリになってしまいましたが(まあ、未だかつて責任あるエントリなどないのですがw)今朝(あ、もう昨日だ)はカーリング観戦で4時起きだったので、裏も取らずうろ覚えの証取法の知識でのとりあえずの備忘録としてご勘弁ください。


PS でも、そもそも近鉄なんてそんなお金があるんでしょうか。本社ビルはREITに売り、バファローズも売り、と経営再建中だったのでは?(元バファローズ・ファンは怒るだろうな・・・)。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

残念・・・

2006-02-21 | よしなしごと
カーリング、残念でした。
TVをつけてすぐに4点とられ、7対2になってしまいました。
しかしそこから不利な先攻ながら戦略的な布石と相手のミスにつけこんで最後の一投でしとめる、という粘り強い攻撃を続け、7対4まで挽回したのですが、さすがスイスも続けてミスはせず、負けてしまいました。

ミスをしないことと、流れを変えるようなショットをすることの両方が必要なんですね。なかなか奥が深いです。

しかし、今回のオリンピックで相当ファンも増えたと思いますし、経験を積めばもっと上のレベルにも届きそうなので、競技の今後が楽しみです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

がんばれ、カーリング女子!

2006-02-20 | よしなしごと

カーリング:日本、イタリア降し準決勝進出に望み
(毎日新聞 2006年2月20日 20時03分)

いやぁ、土俵際でふんばってますね~。
惜敗のノルウェー戦、金星のカナダ戦と観て、ファンになりました。
今やトリノオリンピックで一番真剣に応援している種目です。 

日本が1次リーグを突破するには、最終戦に勝って5勝目を挙げた上で、すでに5勝(3敗)のカナダが、日本・スイス戦と同時進行のデンマーク戦に敗れることが条件。この場合、5勝4敗のチーム同士による21日のタイブレーク(準決勝進出決定戦)に進める。

ということで、まだまだ先は険しいですが、まずは次のスイス戦に勝って欲しいものです。

中継は明朝4:00から。

うーん、早寝しても起きられるかな?
(ERも観なきゃいけないし・・・)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ミュンヘン」

2006-02-19 | キネマ
食欲と性欲が、人間は正気でいられるための最後の砦であり、
それしかよりどころにできない状況を描いた映画でした。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カーリングって結構面白い

2006-02-19 | よしなしごと
ここ数日、カーリングを見て夜更かししてます。

お酒を飲みながらじっくり見るのに適したスポーツです。

10回の攻防の中で先攻後攻をどう設定するか(後攻の方が有利だけど、得点を取ると次回は先行になってしまうので、勝負どころで後攻になるようにする)
ポジション取りをどうするか(最後にゾーンの中心に近い方の得点になるので、自分のストーンがはじき出されないようにあらかじめ手前にブロック用の布石を置く)
氷の面をどう読むか(2時間くらいかかる競技なので、徐々に氷の状態も変っていって、滑り方や曲がり方も変化していく)
ストーンのクセをどう読むか(手作りなので微小なクセがあるらしい)

など、技術+戦略が求められるスポーツです


ノルウェーには41歳で国際大会400勝、という金田正一(相変わらず例えが古いw)のような選手がいました。
16歳から選手になったとしても1年あたり15勝ということは1シーズン少なくとも国際大会だけで20試合以上やってるんですね。
そりゃ強いわけです。

カナダ戦(長野金、ソルトレーク銅のチーム)は日本チームは金星をあげました。
見ていても興奮しましたね。
ただ、その後のスウェーデンには残念ながら負けてしまったようです。


ただ、経験をつめばどうにかなりそうな競技でもありますし、国内の競技人口が増えればもっとレベルアップすると思います。
「氷上ビリヤード」のようなゲーム性もあり、(冷え性の人意外は)40代くらいまで楽しめそうなので(ホウキで掃くのはそれくらいの年齢が限界か?)個人的にもちょっとやってみたい感じもします。


PS すばらしい一投が決まったときに、解説の人が「ナイスストーン!」と声をかけていました。それぞれの競技に決まりごとがあるのでしょうが、ボディビルの大会の「ナイスポーズ!」の掛け声みたいで、聞いているほうがちょいと恥ずかしかったです。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東横イン問題での設計会社・施工業者の責任

2006-02-18 | 構造偽装・東横イン
東横イン問題の報道をめぐっての疑問ですが、なぜ、改造工事をした建設会社・設計会社の責任は問われないのでしょうか?

駐車場を壊すだけでなく部屋に改造したり、本社の中二階を作るためには、現場の大工仕事だけでなく電気・給排水・空調設備や構造まで考えてきちんとした設計が必要なはずです。

とすると、東横インから請け負った建設会社や設計会社も、違法であることを知っていたはずです。

知り合いから聞いた話では、事件が発覚したときに東横インから提案を受けていた地主さんが心配になって自分の物件を確認したところ、案の定地主に提案した図面と建築確認申請の図面が違っていたそうです。
つまり「もったいないので気が変った」とかでなくて、確認申請前から建築基準法を守る気がない確信犯なわけで、そうなると設計会社や施工会社も同罪だと思います(下手をすると自分から働きかけていたりして・・・)


東横インの社長のような遵法意識のないワンマン社長は昔から沢山いましたし、今後とも沢山登場すると思いますが、請負う方に建設業の許可取り消しのような厳しいペナルティを課すことで、違法行為に歯止めをかけるほうが効果があると思います。

社長の豪邸や謝り方を非難するよりも、再発防止のために実効性ある方法を検討すべきではないでしょうか。


建設業法では、建築工事で1500万円未満の工事は建設業の許可が不要なので、後工事だけを専門の業者にまかせるという抜け道はあると思いますが、そうだとすれば、建設業法でなく建築基準法の罰則(これは「施工者」にも適用される)の適用という手もあるわけです。


それともやはり、施工業者の責任を問うと、個人住宅などまで問題が広がって困る、という配慮があるのかな・・・

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もはや女子フィギュアしかない!

2006-02-17 | ネタ


























ベタなネタですみません・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする