一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

"Accidental Love"

2015-06-29 | キネマ

これはアメリカ映画ながら日本未公開

事故で頭の中に釘を打ち込まれてしまったものの保険に入っていなかったために手術もできず、一方で釘の刺激で感情の抑制が利かなくなってしまったために婚約も破棄されてしまった女性(ジェシカ・ビール)が、下院議員(ジェイク・ギレンホール)に助けを求めてワシントンに行く・・・というコメディ。

内容的にはアメリカの医療保険制度や議員立法中心の米国での法案成立のための多数派工作の内幕などをネタにしたコメディーなので、日本ではあまり受けないという判断かと思いますが、コメディとしては良くできているし(特にどの感情の抑制がきかなくなるかがわからない、という都合の良い設定をうまく使っている)、俳優陣も芸達者なのでけっこう楽しめました。

日本で同じ題材で映画を作ると「裏金」とか「官僚の抵抗」とかドロドロした感じになっちゃいそうなので、こういうので楽しむのもいいかもしれません。


Accidental Love Official Trailer #1 (2015) - Jake Gyllenhaal, Jessica Biel Movie HD

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"Mary Kom"

2015-06-28 | キネマ

同じ月に出張が重なったので、幸か不幸か機内での映画をひと通り観ることになりました。

こちらはインド映画。
同名の女性ボクサーの実話を元にした映画。

伝統的な考えの残るインドの地方都市のしかも貧しい家の出身ながら、アマチュアボクシングの世界チャンピオンに5回輝き、インド人ボクシング選手として唯一出場した2012年ロンドン五輪では銅メダルを獲得するなどインドの女性スポーツ選手としては伝説の人のようです。
(詳しくはwikipedia参照)

伝統的な女性観のしがらみやお約束のように登場する腐敗したスポーツ連盟の幹部などをものともせず、チャンピオンに上り詰め、結婚・出産のあとも再度復帰を果たす主人公の活躍を一直線に描いています。
主人公役の女性が野性的な魅力にあふれる美人で、しかもトレーニングやボクシングのシーンもおそらくスタント抜きにもかかわらず本格的なところが、一直線なストーリーに迫力を与えてます。

日本未公開のようですが、けっこう人気が出ると思うのですが。

Mary Kom - Official Trailer | Priyanka Chopra in & as Mary Kom | In Cinemas NOW

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『アリスのままで』(ネタバレ)

2015-06-16 | キネマ

今回の飛行機での唯一の未公開映画がこれ。

日本は6/27公開なのでネタバレで失礼します。
いい映画ですので、劇場でご覧になる予定の方はスルーしてください。



家庭もキャリアも順風満帆な、しかも言語学の教授である主人公のアリスが、若年性認知症を発症しそれが進行する中で自分自身、家族と向き合う、という話。
アメリカのインテリ一家という個人がそれぞれ自立した上での家族という設定なだけにウェットに流れず真剣に向き合う考えさせる映画になっています。

主人公は認知症が進んで自分としてのアイデンティティ失われたときに備え、将来の自分に自殺を働きかけるよう周到に準備しますが、認知症が進むと自殺もできなくなってしまうという現実が衝撃でもあり救いでもあります。


このことに関して帰国後示唆に富む記事がありました。
みんなのミシマガジン 4月号 今月の特集「Born to Walk! 〜「心の時代」の次を探して」
ノンフィクション作家の最相葉月さんと能楽師の安田登さんの対談です。 (以下抜粋して引用)

最相
ええ、脳の時間はリニアではないようなのです。認知症の当事者として、世界ではじめて国際アルツハイマー病協会の理事となったクリスティーン・ブライデンという女性のことも頭に浮かびました。
彼女は『私は私になっていく』(クリエイツかもがわ)という本を出していて、その中で、永遠に今を生きることは新しい生き方だということに気づき、自分の認知症を肯定的に捉えられるようになったと書いています。

安田
あくまで僕の想像ですが、これまでのリニアな時間、比ゆ的にいうとヨコの時間が立体的に、あるいはタテになるなんじゃないかと思っています。過去と現在と未来が順番に訪れるのではなく、それらのすべての時間がある瞬間に含まれているような、そういう時間の認知の仕方に変わるのではないかと推測しています。
いまお話しくださった認知症の方の時間認知は、僕が想像していた「心の次」の認知のイメージと重なります。  そういう認知を、社会的には「認知症」という病気として理解していますが、それはひょっとすると、現代の人間がそういう時間認知に慣れていないだけなのかもしれません。

安田
認知症の研究をされていた大井玄先生から、僕も興味深いお話を伺ったことがあります。認知症というと徘徊とお漏らしが問題にされますが、「○○してはいけない」という禁止を課さなければ、 認知症でも徘徊もお漏らしも起きないという話です。

最相
すごいお話ですね。徘徊のほうはいかがでしょうか。

安田
驚いたのは、施設では門にカギをかけないと言うのですね。各人が自分の意志で外出していくわけですが、道に迷うこともなくちゃんと戻ってくる。みなさん自分が戻ってこられそうな距離感を見極めて、それより遠出はしないんだそうです。

認知症患者は普段の我々のように過去とのつながっている現在でなく、現在をありのままに幸せに生きている、というのは、親族が認知症になった時の接し方や、将来認知症になった自分を今の価値観で判断すること-たとえば映画のように現在の基準で将来の自分を殺すこと-の是非を考えるうえで大きな示唆になると思います。




 

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映画あれこれ(続き)

2015-06-15 | キネマ

『ベイマックス』

主人公のだけでなく仲間の力を合わせて不可能を可能にする、という定番のシナリオだが、さすがディズニー、登場人物のキャラが立っているし泣かせどころも心得ている。

主人公が東洋人だからか、要するにこれは「桃太郎」だと気が付いた。
定番の物話は万国共通ということなんだろう。

 

 

 

 

『神様はバリにいる』

しばらく前にいろんなTV番組で派手に取り上げていたのでもっと破天荒な話かと思ったら、舞台と登場人物の設定は面白かったが普通にまとまってる話だった。

 

 

 

 

『チャッピー』

「ギャングに育てられるロボット」という設定の妙だけでなく、AIにまつわるロボット三原則、作成者との関係、自己存続の欲求などがまんべんなく織り込まれているところは『ベイマックス』同様。

技術的な点はかなり飛躍(無理)があると感じたが、最後のオチは面白い。
Part2狙い?

 

 


 

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映画あれこれ

2015-06-14 | キネマ

時差ボケ防止のため飛行機の中で寝ないように映画ばかり見ていたので、久しぶりに「観貯め」。

『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』

原題は"MORTDECAI"
小説シリーズの映画化なので向こうの人にはわかるだろうけど日本では...と親切につけたんだろうが邦題長過ぎ。

映画自体は普通。 設定の面白さと盗品のすり替えなど昔からの小技をふんだんに使った娯楽映画。
ジョニーディップ好きに。

 

 


 

『ビッグ・アイズ』

夫の「ゴーストペインター」となった女性画家の実話をもとにした映画。

夫役がいかにもな感じを好演。
舞台になった1950~60年台の女性が今よりずっと脇役だったアメリカの時代背景の影響と夫婦間の関係によるところの両方の要因があると思うが、実際に女性は一定程度社会進出している中でなんでこういうことが起きたのかというところがいまひとつ実感を伴って入ってこなかったのが残念。

 

 

 

 

『アメリカン・スナイパー』

良くも悪くもアメリカ視点の映画(タイトルにそう断っているので仕方ないがw)

一定期間の任務を終えると国に帰ってリフレッシュできる米軍の葛藤は描いているが、常に自分の住む町が戦場である人々の視点はない。
だから米兵の犠牲に対する米国内の反応は敏感だし、それが逆に自爆テロや捕虜の惨殺をの動機になってしまうという悪循環は当分続くのだろう。

 

 

 

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米国駆け足

2015-06-13 | うろうろ歩き

またしばらくご無沙汰してしまいましたが、中の人は生きています。
Twitterでたまにつぶやくとなんとなく達成感が出てしまうのはよくないです。

さて、6月の第一週に米国駆け足出張をしてきました。

梅雨入り前の日本の暑さを前提にしていたら肌寒くて風邪をひきかけました。

NYラガーディア空港。

ボストンへのシャトル便が悪天候で「1時間遅延」から運休となり、そのあとの便に振り替えたもののそれも1時間以上遅れて、結局空港で4時間ぐらい足止め。
シャトル便は同じ機材で何往復もするのでLCC同様一度遅延すると取り戻すのが難しい。

キャンセルした便に預けた荷物がうまく積み替えられるとも思えず、ロスバゲを確保していたのですが、なぜかボストンに荷物の方が先についていました。どの飛行機に積まれたんだろう?


空港は至る所で雨漏りがしていました。
米国の空港のターミナルは鉄骨で比較的簡単に作っている(離着陸の振動が伝わってくる)のでそのせいもあるのかもしれません。


中略でシカゴ 

オヘア空港の「白タクは違法」の看板とタクシーの配車アプリの広告。この中間のUberは合法な米国。
規制の線の引き方は国によってさまざま。




シカゴはNYと比べて街中の渋滞が少ない印象です。

自転車専用レーンがあったり(左の車列は路上駐車。自転車と駐車スペースの位置関係が面白い)




自転車レーンの専用信号もあります。



中略で最後はサンフランシスコ

カリフォルニア州はエコです。

ホテルの部屋にあった紙袋。紙もペットボトルもカンもまとめて捨てるなら、ゴミ箱を分けて分別すればいいと思うのは日本人だからでしょうか。




水不足は深刻なようです。




水は言わないと出さないけど、オレンジジュースはおかわり放題というのも、トータルの水の使用量を考えると微妙。
まあ、このへん、とりあえず思いついたことからやるのがアメリカ流なのでしょう。




ここでも中国パワー




中国パワーといえば、夜遅くチェックインしたときに、ブランド品の買い物袋を両手にいっぱい抱えた中国人団体客が戻ってきたところに遭遇。

その中でおそろいのキャップとジャンパーの軍団がロビーに座ると、いきなりサプリメントを広げて商談会を始めました。



右がおそろい軍団。左が商談会。

ジャンパーのロゴを見ると...



この方々でした。

日本では最近聞かないのですが、中国の方がはるかに人口が多いし、マーケットとしては有望なのでしょう。
一定以上の売り上げがあるとアメリカ旅行に行けるのでしょうか。
そこでも売り込みをかけるアグレッシブさが、さすがです。
ホテルも会議室も使ってくれる上得意なのでロビーでお店を広げても黙認なのでしょう。


サンフランシスコに到着した前日にNBA Finalの初戦でGolden Atate Warriorsが下馬評を覆してCleveland Cavaliersを延長戦の末に破ったので盛り上がってました。
(現在4戦終わって2勝2敗のタイで地元に戻ってきたのでさらに盛り上がっているでしょう)





ただ、街中にホームレスや物乞いが目立ったのもサンフランシスコの特徴。
ちょっと通りを間違えると、ややこしい感じの雰囲気のところもありました。


今回駆け足の中で唯一のオフが金曜の午後

ナパバレーに足を延ばし

イタリアン





ワイナリー訪問




まあ、6泊の夕食のうち機内食2回と空港1回という駆け足だったので、これくらいないとね。

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