一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

またまたごぶさたです。

2015-11-15 | キネマ

気にはしていたのですが、3か月も放置してしまいました。
中の人は生きてます。

本のレビューもたまっているのですが、まずは出張中の機内で見た映画など、と書いたところで、夏休みに『ジュラシックワールド』を4Dで観たので3か月も苗の話ですがそちらの話から。

せっかくなら4Dなるもので観ようと予約を試みたら、都内の主だったところは予約で瞬間蒸発してしまっていて(当時)、意地になって探したところがららぽーと富士見のTOHOシネマズ。
しかも日本語吹き替え版しかない、ということでしたが、恐竜の声はかわらないからいいや、と予約。
車で小一時間かけて出かけました。

タイトルのあと冒頭のシーンまでは動きなし、と思ったら、開始30秒ほどで画面が止まり、場内が明るくなりました。
そこで係りの人が出てきて、「設備の故障のため再起動をかけます。動作確認をするので席を立ってください」とのこと。

明るい中で改めて見ると、座席は4つが一塊になって動くようです。動力的にそれが限界なのでしょう。
「動作確認しますので荷物をもって離れてください」のアナウンスのあとに、椅子が動きます。
上には30cmくらいあがります。予想以上に上がる感じで、場内からも「オォーッ」という歓声。
次に前方に傾く。これもけっこう前のめりな感じになります。ここでも歓声。

ということで、事前説明を受けたので更に期待が盛り上がり、本編へ。
二回目はしっかり動きました。

椅子の動きはけっこう細かいところもカバーしていて芸が細かい。この技術はTDLなど他のテーマパークなどで以前から導入されていたので動作のタイムラグなどもうまく計算してプログラムされているのでしょう。
他の4Dの売りとしては水しぶき。ミストが噴射されるのですが、濡れ過ぎず、不足感もない、という適度な感じ。
一番感心したのが、椅子の下部に可動する凸型のワイヤーがあって、これがふくらはぎをサワッとすること。
草むらを走るとこや地面に倒されたところなどでどきっとします。


映画自体も、過去の作品のオマージュや、結局自然界だと身体(物理量)の大きい方が強い、という身もふたもないオチも含めて楽しめました。



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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』

2015-07-20 | キネマ
話題に出遅れてしまったのですが、映画館での上映に間に合った。
(IMAXはおわってしまったものの3Dはやっていた)

『マッドマックス』第一作は高校生の頃なのでとても懐かしいのだが、30年ぶりにメガホンを取ったジョージ・ミラー監督に御年70歳にしてここまでやるか、と見せつけられると、懐かしがっている場合ではない。

日本では「北斗の拳」が『マッドマックス2』に影響を受けたといわれているが、本作はさらにその上を行っている(日本で「北斗の拳 実写版」を作ってもここまではできなそう)。
アクション映画は主役以上に敵役の存在感とプロダクション・デザインの力は大きいと実感させられる。
それに、監督の狂気こだわりも。


ストーリー的には突っ込みどころ満載なのだが、それはシリーズ最初からそうなので、こまかいことは抜きにして楽しむのが大事な映画。



映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』予告2【HD】2015年6月20日公開
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『キングスマン』

2015-07-05 | キネマ

スパイ映画コメディ。

登場する「善玉」と「悪玉」が政府やテロ組織ではないところが今風。

スパイ映画といえばギミックが大事、というあたりをよく心得ているし、過去の作品へのオマージユも満載で楽しめる(そのためだけに英国を舞台にしたのではないかとも思われ)。

ただ、尺の関係か、クライマックスでのラスボスとの対決が案外簡単に終わってしまったのが残念。


映画『キングスマン』予告編

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"Accidental Love"

2015-06-29 | キネマ

これはアメリカ映画ながら日本未公開

事故で頭の中に釘を打ち込まれてしまったものの保険に入っていなかったために手術もできず、一方で釘の刺激で感情の抑制が利かなくなってしまったために婚約も破棄されてしまった女性(ジェシカ・ビール)が、下院議員(ジェイク・ギレンホール)に助けを求めてワシントンに行く・・・というコメディ。

内容的にはアメリカの医療保険制度や議員立法中心の米国での法案成立のための多数派工作の内幕などをネタにしたコメディーなので、日本ではあまり受けないという判断かと思いますが、コメディとしては良くできているし(特にどの感情の抑制がきかなくなるかがわからない、という都合の良い設定をうまく使っている)、俳優陣も芸達者なのでけっこう楽しめました。

日本で同じ題材で映画を作ると「裏金」とか「官僚の抵抗」とかドロドロした感じになっちゃいそうなので、こういうので楽しむのもいいかもしれません。


Accidental Love Official Trailer #1 (2015) - Jake Gyllenhaal, Jessica Biel Movie HD

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"Mary Kom"

2015-06-28 | キネマ

同じ月に出張が重なったので、幸か不幸か機内での映画をひと通り観ることになりました。

こちらはインド映画。
同名の女性ボクサーの実話を元にした映画。

伝統的な考えの残るインドの地方都市のしかも貧しい家の出身ながら、アマチュアボクシングの世界チャンピオンに5回輝き、インド人ボクシング選手として唯一出場した2012年ロンドン五輪では銅メダルを獲得するなどインドの女性スポーツ選手としては伝説の人のようです。
(詳しくはwikipedia参照)

伝統的な女性観のしがらみやお約束のように登場する腐敗したスポーツ連盟の幹部などをものともせず、チャンピオンに上り詰め、結婚・出産のあとも再度復帰を果たす主人公の活躍を一直線に描いています。
主人公役の女性が野性的な魅力にあふれる美人で、しかもトレーニングやボクシングのシーンもおそらくスタント抜きにもかかわらず本格的なところが、一直線なストーリーに迫力を与えてます。

日本未公開のようですが、けっこう人気が出ると思うのですが。

Mary Kom - Official Trailer | Priyanka Chopra in & as Mary Kom | In Cinemas NOW

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『アリスのままで』(ネタバレ)

2015-06-16 | キネマ

今回の飛行機での唯一の未公開映画がこれ。

日本は6/27公開なのでネタバレで失礼します。
いい映画ですので、劇場でご覧になる予定の方はスルーしてください。



家庭もキャリアも順風満帆な、しかも言語学の教授である主人公のアリスが、若年性認知症を発症しそれが進行する中で自分自身、家族と向き合う、という話。
アメリカのインテリ一家という個人がそれぞれ自立した上での家族という設定なだけにウェットに流れず真剣に向き合う考えさせる映画になっています。

主人公は認知症が進んで自分としてのアイデンティティ失われたときに備え、将来の自分に自殺を働きかけるよう周到に準備しますが、認知症が進むと自殺もできなくなってしまうという現実が衝撃でもあり救いでもあります。


このことに関して帰国後示唆に富む記事がありました。
みんなのミシマガジン 4月号 今月の特集「Born to Walk! 〜「心の時代」の次を探して」
ノンフィクション作家の最相葉月さんと能楽師の安田登さんの対談です。 (以下抜粋して引用)

最相
ええ、脳の時間はリニアではないようなのです。認知症の当事者として、世界ではじめて国際アルツハイマー病協会の理事となったクリスティーン・ブライデンという女性のことも頭に浮かびました。
彼女は『私は私になっていく』(クリエイツかもがわ)という本を出していて、その中で、永遠に今を生きることは新しい生き方だということに気づき、自分の認知症を肯定的に捉えられるようになったと書いています。

安田
あくまで僕の想像ですが、これまでのリニアな時間、比ゆ的にいうとヨコの時間が立体的に、あるいはタテになるなんじゃないかと思っています。過去と現在と未来が順番に訪れるのではなく、それらのすべての時間がある瞬間に含まれているような、そういう時間の認知の仕方に変わるのではないかと推測しています。
いまお話しくださった認知症の方の時間認知は、僕が想像していた「心の次」の認知のイメージと重なります。  そういう認知を、社会的には「認知症」という病気として理解していますが、それはひょっとすると、現代の人間がそういう時間認知に慣れていないだけなのかもしれません。

安田
認知症の研究をされていた大井玄先生から、僕も興味深いお話を伺ったことがあります。認知症というと徘徊とお漏らしが問題にされますが、「○○してはいけない」という禁止を課さなければ、 認知症でも徘徊もお漏らしも起きないという話です。

最相
すごいお話ですね。徘徊のほうはいかがでしょうか。

安田
驚いたのは、施設では門にカギをかけないと言うのですね。各人が自分の意志で外出していくわけですが、道に迷うこともなくちゃんと戻ってくる。みなさん自分が戻ってこられそうな距離感を見極めて、それより遠出はしないんだそうです。

認知症患者は普段の我々のように過去とのつながっている現在でなく、現在をありのままに幸せに生きている、というのは、親族が認知症になった時の接し方や、将来認知症になった自分を今の価値観で判断すること-たとえば映画のように現在の基準で将来の自分を殺すこと-の是非を考えるうえで大きな示唆になると思います。




 

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映画あれこれ(続き)

2015-06-15 | キネマ

『ベイマックス』

主人公のだけでなく仲間の力を合わせて不可能を可能にする、という定番のシナリオだが、さすがディズニー、登場人物のキャラが立っているし泣かせどころも心得ている。

主人公が東洋人だからか、要するにこれは「桃太郎」だと気が付いた。
定番の物話は万国共通ということなんだろう。

 

 

 

 

『神様はバリにいる』

しばらく前にいろんなTV番組で派手に取り上げていたのでもっと破天荒な話かと思ったら、舞台と登場人物の設定は面白かったが普通にまとまってる話だった。

 

 

 

 

『チャッピー』

「ギャングに育てられるロボット」という設定の妙だけでなく、AIにまつわるロボット三原則、作成者との関係、自己存続の欲求などがまんべんなく織り込まれているところは『ベイマックス』同様。

技術的な点はかなり飛躍(無理)があると感じたが、最後のオチは面白い。
Part2狙い?

 

 


 

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映画あれこれ

2015-06-14 | キネマ

時差ボケ防止のため飛行機の中で寝ないように映画ばかり見ていたので、久しぶりに「観貯め」。

『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』

原題は"MORTDECAI"
小説シリーズの映画化なので向こうの人にはわかるだろうけど日本では...と親切につけたんだろうが邦題長過ぎ。

映画自体は普通。 設定の面白さと盗品のすり替えなど昔からの小技をふんだんに使った娯楽映画。
ジョニーディップ好きに。

 

 


 

『ビッグ・アイズ』

夫の「ゴーストペインター」となった女性画家の実話をもとにした映画。

夫役がいかにもな感じを好演。
舞台になった1950~60年台の女性が今よりずっと脇役だったアメリカの時代背景の影響と夫婦間の関係によるところの両方の要因があると思うが、実際に女性は一定程度社会進出している中でなんでこういうことが起きたのかというところがいまひとつ実感を伴って入ってこなかったのが残念。

 

 

 

 

『アメリカン・スナイパー』

良くも悪くもアメリカ視点の映画(タイトルにそう断っているので仕方ないがw)

一定期間の任務を終えると国に帰ってリフレッシュできる米軍の葛藤は描いているが、常に自分の住む町が戦場である人々の視点はない。
だから米兵の犠牲に対する米国内の反応は敏感だし、それが逆に自爆テロや捕虜の惨殺をの動機になってしまうという悪循環は当分続くのだろう。

 

 

 

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「Fury」余談

2014-12-10 | キネマ

「Fury」を見た、という話を、知り合いのドイツ生まれの豪州人にしたらこんな話が出た。

昔ドイツにいた頃、国防軍の戦車隊にいた大叔父の話をよく聞いた。
(さすが、豪州人も戦車を"tank"でなく"panzer"と言っていた)

大叔父はロシア戦線にいて、冬将軍の前に敗退をした。 モスクワまで行ける準備はできていたけど想定以上に遅れたのが致命傷だった。
冬になると、戦車の中で凍えているしかなかった。

敗走時には燃料もなくなったため、今のソ連・ポーランドの国境あたりからドイツまで歩いて帰った。

途中でナチスドイツは降伏したため、ドイツ国内に入ると米軍の検問所に出くわした。

検問はナチスの親衛隊を捕まえるものだったが、戦車兵の徽章は親衛隊と同じドクロを模したものだったので、親衛隊と間違われて逮捕されそうになった。
自分は戦車兵だと必死で説明していたところ、奥の部屋に呼ばれて名前と部隊・出身地を聞かれた。
それにこたえると、持っていた大きなリストと照合して確認をし、無事解放されることができた。
どうやって入手したのかわからないが、米軍はドイツ軍兵士の一覧表を持っていたらしい。

日本に対しても同様だが、ナチスドイツが降伏したあと占領政策をどうするか、を考えながら戦争をしていた時点で勝負あり、だったようだ。

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「Fury」

2014-11-30 | キネマ

最近の戦争映画は実写とCGをうまく使って非常にリアルにできている。

子どもの頃(=昭和の頃)の第二次世界大戦を題材にした戦争映画は、特にドイツ軍の戦車は現存するものが少ないせいか、米軍の戦車に張りぼて(ひどいときはマークと塗装を替えただけ)のものが使われていたりした。

本作はティーガー戦車の実車を使った初の映画(「プライベート・ライアン」でもレプリカの車両を使っていたらしい)でM4シャーマン戦車との戦闘シーンが目玉ということで、子供のころのプラモデル(そのころは「タイガーⅠ型」と呼ばれていた)の記憶を呼び覚まされたという単純な動機で久しぶりに映画館に足を運んだ。

戦車戦といっても、草原に横一列に展開する戦車隊同士の大決戦というような昔の戦争映画と違い、歩兵の支援が主の地道な任務が舞台。しかもタイガー戦車には歯が立たず、ドイツ歩兵の対戦車ロケット弾にも悩まされたりと、決して華々しいとは言えない。
その分、地上戦において、歩兵に対してはその装甲と火力での圧倒的なアドバンテージを発揮した戦車の威力を目のあたりにすることになる。
実際、ネタバレになるので詳しくは触れないが、かなり凄惨な描写が多い、小銃中心の歩兵戦でなく、戦車砲と重機関銃による戦闘(とその物理量の人体への衝撃)がリアルに再現されているので、その手に弱い方は避けた方がいいかもしれない。

また、Political Correctnessが問われる昨今の映画の中でも、ナチスドイツは絶対的な悪と位置づけても問題がないからかもしれないが、逆にそれが「悪」に対するアメリカ人(に限らず人間)の残虐さを表現することにもなっている。
そこの部分は補充されてきた新兵の葛藤や聖書を愛する砲手などの登場人物がいいアクセントになっている。

カップルで来ている若者も多かったが、女性に感想を聞いてみたい感じもした。


ちなみに、米軍のM4シャーマン戦車は重量30t、一方でティーガー戦車は重量57t、それに応じて火力や装甲も差があるので戦闘力には大きな差が出るのだが、米軍は船で輸送する必要があるのでサイズに制限があったのは仕方のないことだったのかもしれない。
逆に言えば30tもの戦車を大量に大西洋を越えて輸送できる能力があったわけで、大日本帝国陸軍の戦車はせいぜい十数トン規模で(本土決戦用に大型の戦車が計画されたが実戦配備された数は極めて限られていたようだ)、それを考えると兵器開発能力だけでなく、彼我の兵站の差は圧倒的だったことに改めて気づかされる。


Fury Official Trailer (2014) Brad Pitt, Shia LaBeouf HD

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『グランド・ブダペスト・ホテル』

2014-08-14 | キネマ

『ロイヤル・テネンバウムズ』や『ダージリン急行』のウェス・アンダーソンが監督・脚本を手がけた作品。

CGや大げさなセットを使わなくても、ストーリー次第で面白い映画は作れる、という意気込みは本作からもうかがえるし、あえてチープなセットとコミカルなカット割りを多用したところも面白い。
ただ、ちょっとくどかったかな、という感じが残念。
今回、役者は大物がかなり登場するので、気を使ったのだろうか。

飛行機の機内で観たので、劇場であれば印象は違ったかもしれない。

「グランド・ブダペスト・ホテル」予告編

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『ゼロ・グラビティ』

2014-08-13 | キネマ
宇宙空間というものはもちろん体験したことはないのだが、その手の機器の設計をやっている知り合いの話だと無重力の空間では動作の慣性をいかに制御するかが重要らしい。
その意味で、実際こういう風にものが動くんだろうな、というところは非常にリアリティがあった。
どうやって撮影したのか、どこまでがCGなのか非常に興味があるところ。
(レンタルのDVDには特典映像がないあたりが商売上手でもある)
俳優は2人しか出ていないし、あとは声の出演なのでCGが予算の大半だったのではなかろうか。

ストーリーとしては脱出ものだが、ストーリーよりは映像を楽しむ映画で、宇宙空間の描写だけでなく、米露中各国の宇宙ステーションの中の浮遊物や置物などの小物(けっこう笑える)とか、船内のディテールも非常に凝っている。

ストーリーに敬意を表するとするならば、原題の『Gravity』のままで、あえて邦題の『ゼロ・グラビティ』とする必要もないとは思うが、楽しみ方の視点としては間違ってはいないと思う。






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映画あれこれ(久しぶり)

2014-07-21 | キネマ
この連休、久しぶりにDVDを借りて映画を観ました。

最近全然観ていなかったのは、時間がなかったのか、ほかのことの優先順位が高かったのか、精神的に余裕がなかったのか。

ただ、TSUTAYAに行っても、あまり食指を動かされる作品がなかったのも事実。
アクション・バイオレンスかSF(人類絶滅)かミステリかホラーか恋愛ドラマか詐欺師・銀行強盗ものかエロか、要するに七つの大罪とはよく言ったもので、タイトエルを見ただけでその手のものとわかる作品が多い感じがします。

もっともそう思うのは、精神に柔軟性がなくなってきたからかもしれませんが。

で、今回は考えないで済みそうなアクション・バイオレンスもの


『キック・アス ジャスティス フォーエバー』

『キック・アス』の2作目。1作目は観たんだけどブログに書き忘れていたようです。
続編になるとリアリティを出すために主人公の成長や葛藤を織り込む必要が出てきて、かえってそれが1作目の大胆な設定の魅力をそいでしまった感じ。
その結果、残念ながら詰め込み過ぎでストーリーが飛んだり、展開に無理があったりというのが目立ってしまった。





つぎは『RED』の2作目、『RED リターンズ』。
こちらは、オッサン達は悩みがないので、前作以上に好き勝手やってます。
本作から加わったアンソニー・ホプキンスとイ・ビョンホンも楽しそうです。





『地獄でなぜ悪い』
『冷たい熱帯魚』の園子温監督の作品。
もともとバイオレンスが得意な監督ですが、これは怖さはなく明るいバイオレンス。
北野武作品のような妙な気取りもないし、(スプラッターが苦手な人にはお勧めしませんが)楽しく撮った感じです。
『キル・ビル』(これは2003年でブログを始める前の作品)を観て「俺ならこう撮る」と温めていたものを作品にしたのではないかという印象。




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『アルゴ』

2013-09-25 | キネマ
ベン・アフレックは役者としてよりプロデューサーとしてはいいセンスをしている


1979年イラン革命がおこり、アメリカ大使館が占拠され大使館員が人質になった際に、6人がひそかに脱出しカナダ大使の私邸にかくまわれていた。この6人をイラン当局に気づかれずに国外に脱出させるために、CIAは架空の映画『ARGO』製作話を作り上げ、ロケハンを装って脱出を図る・・・という実話に基づく映画。

『ゼロ・ダーク・サーティ』の今から見ればおおらかで大胆な作戦だが、米国・イラン側ともに情報収集や分析・連絡手段に限界がある中では、スリリングな展開になる。

ファッション・自動車・電話機などの小物に至るまで当時を忠実に再現しているだけでなく、画質自体「天然色映画」風な色合いと徹底している。それに、会話もどことなくのどか。
80年前後の雰囲気を知るものとしてはとても懐かしい。





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『ゼロ・ダーク・サーティ』

2013-09-24 | キネマ
良作。

オサマ・ビン・ラディン殺害にいたるまでを、(おそらく)綿密な取材と、手間隙をかけたロケやセットでリアリティ十分に描いた映画。
米国の活動や関係組織の行動の当否については触れずに、事実を再現することに力を入れている。
CIAのノンキャリの女性分析官が主人公であるが、彼女についても極端にヒロインとしてまつりあげているわけでもない。

究極の状況におかれた「現場の人」を描くという意味では『ハートロッカー』と同根であり、ラストシーンからは同じ後味がする。



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