一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『「病」になる言葉』

2009-01-22 | 乱読日記

こちらは風邪で寝込んでいるときに読むような本でもないのですが、年末目に付いた本を適当に買いまくったのでとりあえず上に積んであるものから読んでます。


消化器内科の内視鏡専門医である著者は「胃が痛い」「腹が痛い」という患者の中で診察をしてもはっきりした病気でない患者が多いことから心療内科の勉強を始め、そこで得た考え「心と身体と言葉には深い関係がある」-言葉は毒にもクスリにもなる-をまとめた本です。

(脳の)深い部分で自分を定義しているその言葉を、より肯定的なものに置き換えることで、自分の人生を「肯定」することができる。自分の生き方を「これでいい」と感じることができる。それが私たちの心身を健康に保ち、幸福感を高めます。免疫力を高めて病気にも強くなりうる。

一つ間違うと、ここ数年流行のにわか心理分析本とかヒーリング本と同じになってしまいそうなのですが、筆者の大仰でない筆致と暖かい視線が「まともな本」の世界に踏みとどまらせています。

なるほど、と思ったのが

自分の「人生のリスク・ヘッジ」を考えるとき、必ず「セーフティ・ネット」としての話し相手を数名確保しておくこと。

これは自分の経験からいっても大事だと思います。

ここ数年、昔の友人との同窓会だとか新年会だとかが増えているのは、歳をとった同士の防衛本能が働いているのかもしれません。


僕のようなすれっからしが読むと読み流してしまう部分も多いのですが、若い人とかちょっと気持ちが落ち込んでいる人に読んでもらうといいかもしれません。






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