中小企業の企業年金・退職金制度を作るときのポイントはというと、『担当者の扱いやすさ』
が重要なポイントではないかと思います。
中小企業では、総務・人事の担当者が短期間の間に変わってしまうことが珍しくありません。
また、企業年金や退職金制度を扱う部署には、1人しか人員が配置されていないことも多い
と思います。
複雑な仕組みは、向かないのではないでしょうか。
例えば、企業型の確定拠出年金の採用に際して、掛金の変更が毎月行われるような仕組み
が、それにあたります。
企業では、従業員の採用が、毎年4月1日とは限りません。
企業型DC掛金を勤続年数で決める場合、入社年月日から数えて行く方法ですと、毎月掛金
の変更処理が発生してきます。
個々の従業員からみると、当然入社年月日を基準に掛金を変更してほしいことになります。
しかし、担当者からすると、毎月手間がかかります。
掛金の変更は、昇給査定の時期に合わせて5月1日とか、企業型DCを採用した9月1日
とかにしたほうが、事務手間を考えると、いいと思います。
企業年金や退職金制度では、もともと1ケ月の計算を15日以上は1カ月とするとか、1年の
計算を6カ月以上は1年に繰り上げるといった決まりがあります。
従業員それぞれの事情は、どこかで切り捨て切り上げられているわけですから、掛金に関し
ても、同様に考えて差し支えないと思います。
いかがでしょうか?