褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 イングリッシュ・ペイシェント(1996) 壮大な恋愛映画です

2014年11月09日 | 映画(あ行)
 不倫映画の傑作、名作は昔からたくさんあるが、どう考えてもモラルに反するような内容の映画が現在においても、なぜ根強い人気があるのだろうか。まあ、俺なりの結論として現実的なサスペンスとして最もドキドキ感が味わえるのが不倫映画。旦那あるいは奥さんにバレるかバレないか、これはリアルにスリル満点。特にエイドリアン・ライン監督の危険な情事なんて映画があったが、あれなんかはスリルがあると言うより、ホラーより怖い。世の中のお父さん連中はマイケル・ダグラスを自分に重ね合わせてしまい、心の底から恐怖を味わった。だいたい、何だかブツブツの巨大な怪獣が登場してきて町中を破壊し、人間を追いかけてくるような設定はあまりに素っ頓狂過ぎて、大してスリルも感じない、と言うのは俺の意見。
 そうは言っても不倫映画というのは、他人の内輪もめを見て『ダメよ~、ダメ、ダメ!』と思いながら観ている人が殆んどだろう。しかし、官能的な不倫を描きながらも愛の尊さ、大切さを描いた作品が今回紹介する映画イングリッシュ・ペイシェント。第二次世界大戦の前後の時代、そして北アフリカとヨーロッパ(イタリア)の大陸間。二つの時間、二つの場所をまたがって描かれるロマンスから、観ている我々は何を学び、何を感じるのか。

 単なる不倫映画として片付けるだけでは、非常に勿体ない壮大な恋愛映画とは、いかなるストーリーをなのか。
 1944年、イタリアの野戦病院に北アフリカの戦場で撃墜された飛行機から全身大やけどを負って顔も焼け爛れ、瀕死の状態で男が担ぎ込まれてきた。その男は殆んどの記憶を失っており、イングリッシュ・ペイシェント(英国の患者)(レイフ・ファインズ)と名付けられる。
 戦争によって、恋人を失い、親友も目の前で無くし、悲嘆にくれていた従軍看護婦であるカナダ人のハナ(ジュリエット・ビノシュ)は、軍から離れ、廃墟と化した修道院にて、もはや命が幾許も無い状態であるように見えるイングリッシュ・ペイシェントと名付けられた男(レイフ・ファインズ)の看護を献身的に務めようとする。
 ハナ(ジュリエット・ビノシュ)が介護をしていく内に、少しづつ記憶を取り戻していくイングリッシュ・ペイシェントと名付けられた男(レイフ・ファインズ)だが、彼の語る回想はある人妻との不倫の関係。そんな2人だけの空間に突然、親指を無くしたカナダ人のカラヴァッジョ(ウィレム・デフォー)が同郷のよしみのふりをして近づいてくるのだが・・・

 非常に印象深いのは不倫に到る過程及び結末のシーン。結果的には、そりゃ~、不倫の結末はやっぱりね、という事になるのだが、実は本作はそれだけにとどまらない奥深いテーマ性がある。この映画に登場する人物たちはあらゆる国籍の人物が多々出てくる。カナダ人、アフリカ人、英国人、ドイツ人、インド人、アメリカ人、そしてイングリッシュ・ペイシェントと名付けられた男は当然英国人だろうと思いきや、実はハンガリーの伯爵の家に生まれた人物。これらの国籍の人物が争い、憎しみ合い、逆に協力し合っている様子は第二次世界大戦の時代が背景ではあるが、現代の我々にも戦争の悲惨さ、平和の尊さを感じ取るメッセージとして伝わってくる。
 憎しみ、復讐、絶望からは決して何も生み出さない。愛を求める過ぎるあまりに不幸を呼び込んでしまうことがあるだろう。しかし、この映画には明日へ向かっていく愛が描かれている。そして特にこの映画に対して俺が共感できることは人生の再生、希望が描かれていることだ。
 そして、冒頭、上空から見下ろす砂漠のシーンがあるのだが、これが本当に素晴らしい。一瞬、なんだこの縞模様は?なんて思ったりしたが、砂漠ってただ白いだけじゃなかったんだと気付かせてくれるシーンだ。

 人間ならば一生のうち、大切な物だったり、大切な人を失うことなんて多々ある。しかし、当の本人は気づいていないことが多いのだが、逆に失った分、あるいはそれ以上の大切な物や人を得ていることがきっとある。やや恋愛部分に焦点が当てられている気がするが、国境、民族、人種、歴史など色々と多く考えさせられる映画イングリッシュ・ペイシェントは万人にお勧めだ。

 監督はアンソニー・ミンゲラ。もっと活躍できた監督なのに比較的若くして亡くなってしまったのが残念。実は僕はこの監督の作品はこれしか観ていないので、他の作品をお勧めできないです。逆にお勧めを教えて欲しいぐらいです。

 キャスト陣がかなり豪華。
 イングリッシュ・ペイシェントことアルマシーを演じているのがレイフ・ファインズ。多くの傑作に出演していてお勧め映画多数。本作と同じハンガリー人を演じているイシュトヴァン・サボー監督、太陽の雫をお勧めしておこう。

 非常に魅力的な人妻キャサリンを演じているのがクリスティン・スコット・トーマス。比較的最近の映画でサラの鍵がお勧め。

 献身的な看護婦役でジュリエット・ビノシュ存在の耐えられない軽さの彼女は超可愛いし、お勧め。この人もお勧め作品が多数ですが、ラッセ・ハルストレム監督のショコラ、ミヒャエル・ハネケ監督の隠された記憶、アッバス・キアロスタミ監督のトスカーナの贋作など、個性的な監督作品の映画に多数出演しています。

 親指を失って登場するカラヴァッジョ役でウィレム・デフォー。主役から脇役まで様々な役を簡単にこなしてしまう名優。プラトーンで大スターになって以来、名作、傑作に多数出演。今回は怪演が観られるという意味で処刑人をお勧めに挙げておこう。
 
 今回改めて観てビックリしたのがコリン・ファースが実は重要な役で出演していたこと。今やすっかり名優及び人気者として引っ張りだこの俳優になりましたが、やはり英国王のスピーチがお勧め。それからフェルメールが好きな人にはピーター・ウェバー監督、スカーレット・ヨハンソン共演の真珠の耳飾りの少女、ラブコメの傑作ラブ・アクチュアリーもお勧め。

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競馬 アルゼンチン共和国杯&みやこS予想  GⅠレースの谷間の週ですが

2014年11月09日 | 競馬予想
 今週はGⅠレースの週の谷間であるが、たくさん重賞レースが組まれていて競馬ファンにはホッと息つくヒマがないぐらい忙しい一週間だ。2歳の子供達の重賞レースも組まれているが、ハッキリ言ってデーターも少なく、予想していてもつまらない。案の定、ファンタジーSは最低人気の馬が勝つなど、本当にわからない。
 しかし、今日予想する重賞は俺にとっては知っている馬ばかり出走してくるレース。こういうレースは予想のしがいがある。

アルゼンチン共和国杯予想


 ハンデ戦で荒れるイメージがあったのだが、けっこう人気どころがしっかり走る印象のあるレース。今回は1番斤量を背負わされているのが58キロ、軽いので51キロ。何とも微妙な斤量差だが54キロ以下を背負わされている馬は要注意だろう。ハンデ戦ということで背負わされている斤量が軽量の馬を狙いたいところなのだが。
 いつも通り展開面から予想すると前走を単勝万馬券で逃げ切り勝ちを決めた5番のネオブラックダイヤが逃げる。この馬が逃げるとなるとかなりのスローペースでレースは進むことになりそうだ。末脚自慢の面々がメンバーとして揃っているが、こうなると先行馬に有利な展開になりそうだ。休養明けの馬は一枚割引いて考えると、やはり一叩きしている馬を狙いたくなるのだが、好位で立ち回れて、休養明けを一度使われて前走から上昇している馬を探したところいるではないか。先週は偉大な映画監督の巨匠の名前を付けられた馬がGⅠを初制覇したが、今回は映画のタイトル名をネーミングされた馬を本命にしたい

 ◎ 4 デスペラード
 ○ 3 フェイムゲーム
 ▲15 ホッコーブレーヴ
 △ 2 モビール
 △ 9 クリールカイザー
 △13 マイネルメダリスト
 △14 アドマイヤケルソ
 × 6 コスモロビン
 ×11 スパージーン
 ×12 リキサンステルス
 ×17 ラブリーデイ

 僕の本命馬はハンデ戦なのに最も重い58キロを背負わされている4番のデスペラード。過去のレースを振り返るとトップハンデを背負わされた馬の成績は意外に悪くない。しかし、58キロとなると流石に重量ではある(笑)しかし、この馬が今回恵まれるのは展開面と枠順では非常に恩恵を受けている。昔の追い込み一辺倒のレース振り今ひとつだったレース振りから好位で立ち回るレースが出来るようになったこの馬としては願ってもない枠番。逃げるネオブラックダイヤを見ながらのレースになるのは絶好の展開だ。スタミナがあるので2500Mの距離でバッタリ止まることは無いだろう。前走の京都大賞典の見せ場すら作れなかった敗戦は休養明けはまるで走らないこの馬には度外視。名手横山典弘からブリンカーを付けてくれ、申し出があったようにジョッキーもやる気充分。58キロのトップハンデ、少し盛りが過ぎたかもしれない6歳というベテランの馬。色々と不安要素はあるが、多の有力な差し馬がスローペースに苦しむのに、絶好位で立ち回れるこの馬には展開がとにかく後押しする。だいたい今まで戦ってきた馬と比べて今回はレベルが低い面々ばかり。ちなみに馬名のデスペラードはアントニオ・バンデラス主演のハデに撃ちまくってくれるアクション映画の傑作。映画同様にもちろん馬もお勧めだ

 対抗には3番のフェイムゲームを挙げる。兄にGⅡレースは勝ちまくったバランスオブゲームがいる血統。父がハーツクライに変わって大舞台で強そうな血統だが、兄と同じGⅡ、GⅢレベルの重賞で能力を発揮するタイプになってしまうのか、それとも他の父の産駒同様、突然GⅠ級の馬になるのか、非常に今後が楽しむな馬ではある。
 さてこの馬の長所はその鋭い末脚。その末脚は広い東京コースでさらに威力を発揮しそうだ。東京コースではダイヤモンドSでは大きく出遅れながらも4コーナー手前からまくっての強い勝ち方。スタミナも豊富なので2500Mに対する距離不安は全く無い。そしてまだレース数も少なく、伸びる余地も残されている活きのいい4歳馬。展開的に前走のようにスローペースに嵌まってしまう可能性はあるが、東京コースの長い直線をフルに活かしてゴール前で強襲する可能性は充分にある。

 単穴には今春のレースでは人気薄ながら大いに存在感を見せ付けた15番のホッコーブレーヴを挙げる。日経賞天皇賞(春)の両レースではいずれも二桁人気ながら、鋭い追い込みを見せて2、3着に食い込んだように今では実力馬として一目をおかざるを得ないだろう。今回は宝塚記念以来のレースだが、元々この馬に関しては休養明けからでも走る馬。追い込みスタイルの脚質からは東京コースはこの馬には絶好の舞台だし、左回りも得意。スローペースの展開はこの馬には向かないが、GⅠレースで大金星を挙げそうになった強烈な末脚を発揮すれば6歳にして初重賞制覇する。
 しかし、気になるのが現在は1番人気であること。人気を意識しすぎて早めに追い出してしまうと外を回りすぎて末脚が不発に終わる可能性があるし、追い出しをどこまで我慢できるか?そうは言ってもこれ以上はこの馬の評価は下げられない。
 
 △、×評価は斤量の恩恵を受けた馬を中心に印をつけて、馬券を組み立てる。

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 4
 2着 2、3、9、13、14、15
 3着 2、3、6、9、11、12、13、14、15、17

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 3、15
 2着 4
 3着 2、3、6、9、11、12、13、14、15、17

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 3
 2着 2、9、13、14、15
 3着 4                                    合計 77点

みやこS予想


 東京以上に雨の影響を受けそうなのが京都ダートコースで行われるみやこS。良馬場のダートコースでも軽い京都の砂は先行馬有利なのに湿った馬場なら更に先行馬が有利。ここはこの春を平安Sで重賞制覇してからは前走でもシリウスSで重賞を制覇したように最大の昇り馬であるクリノスターオーが馬場、展開を活かしてしっかり決めそうだ。

 ◎ 5 クリノスターオー
 ▲ 1 ブライトライン
 ▲11 サトノプリンシパル
 ▲14 インカンテーション
 △ 3 マイネルバイカ
 △ 4 ランウェイワルツ
 △ 7 ニホンピロアワーズ
 × 2 ソロル
 ×12 ヴォーグトルネード
 ×16 アスカノロマン

 人気しそうで要らない馬
 10 ナムラビクター

 本命は1番人気でも5番のクリノスターオー。ちなみに乗り役の幸英明(みゆき ひであき)(苗字はミユキと読みます)は、競馬ジョッキー界にはオトコマエが多いが、その中でも顔がシュッとしたイケメンだ。逃げるのは11番のサトノプリンシパルだが、それをマークするようにレースを進めるだろう。好位で立ち回るタイプの馬は確かに多いが、比較的早くにポジションは決まるんじゃないか。この馬は4コーナーで被せられても、そこから盛り返す勝負根性があるし、大崩れは考えにくい。しかも、雨が降って先行するこの馬にはますます条件な有利に。ここは人気でも逆らえない。

 単穴には3頭挙げる
 まずは前年のこのレースの覇者であるブライトライン。元々3歳時の時に芝の重賞を勝っているが、ダートに変更してからはもしかしたら大きな所(GⅠ)を狙える馬になってきた、と言っても前走のエルムSはボロボロ。ドバイ遠征でも勝てずにその影響が相当残っていたようだ。しかし、前走のすぐ後の放牧に出して立て直した効果がありそうだ。休養明けはあまり走らないが、虚絵年勝ったときも前走から間隔が開いていたし、あまり不安になることはないだろう。むしろ相性の良いレースというのは存在するので、連覇する可能性が怖い。立ち回りは器用なのでこの最内枠は良いし、この枠順をフルに活かせれば同重賞連覇の可能性ある。

 次に11番のサトノプリンシバルを挙げる。この馬が恐らく逃げるだろう。2番手に大本命馬がピッタリ付いてくるのは嫌だが、雨の影響を受けた馬場を活かしたスピードに乗った逃げがうてる。だいたいが善戦止まりだが、湿った馬場を味方にすれば勝てる可能性ある。

 次に14番のインカテーション。オープン特別を連勝しているようにその勢いが怖いし、去年は僅差の2着だった。しかし、去年のJCダートで大敗した後はサッサと休養に入り、今夏から復帰。そこからは充実したレース振りを見せている昇り馬。レース振りも先行するタイプで馬場を味方にできる脚質。しかし、問題は外枠がどうなのか?位置取りが悪くなるとこの馬の持ち味は出ないし、前半から脚を使う展開も厳しい。外外を回って他の馬を捻じ伏せるほどの力があるとも思えない。枠順が厳しいかもしれないが、縦長の展開で先行できれば勢いに乗って勝てる可能性ある。もしかしたら我々の想像以上の強さを持っている可能性がある。この馬は能力で勝てる可能性あるだろう。

 人気しそうで要らない馬に10番のナムラビクター。本来なら前走のシリウスSを休養明けで2着に来たように、更に今回は上昇と言いたいところだが、それにしても今週の坂路調教は酷いぐらいに動かなかった。元々調教の動きは良くないが、それにしても酷かった。前走は休養明けなのに馬体を大きく減らしてしまい、その反動が出てしまっているかも?重賞では安定した成績を残しているが、今回は馬券対象から斬り飛ばすチャンスだ。


 買い目 三連単フォーメーション
 1着 5
 2着 1、3、4、7、11、14
 3着 1、2、3、4、7、11、12、14、16

 買い目 三連単フォーメーション
 1着 1、11、14
 2着 5
 3着 1、2、3、4、7、11、12、14、16      合計 72点

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