映画というのは何気ない冒頭から気合いを入れて観る必要がある。今回紹介する映画真実の行方はリチャード・ギア演じる弁護士がインタビューアーからの質問に答えるシーンから始るが、その時に彼が聞かせる台詞が非常に重要なことを言っている。『法廷の中では真実は陪審員の頭の中にある』。既に色々なところで、衝撃的結末とか、エドワード・ノートンの演技が凄いとか、散々語られている映画であるが、本作を観終わった後に、そう言えばこんな台詞を言っていたよな~と覚えていた人と、全く覚えていなかった人では、観終わった後の満足度、印象度がかなり違う。
全く覚えていなかった人にとっては、単なるサスペンス映画として楽しめたぐらいか、今まで真っ黒黒な奴ばかりを法廷で助けていた辣腕弁護士がどうして今さら急に・・・アリャ?と思う人も居るだろう。しかし、前述した台詞を覚えていた人には、真実が陪審員の頭の中ではなく、自らの頭の中に出来あがってしまったことを悟った間抜けなリチャード・ギアの表情から色々なことを読み取ることができる。それは単に自分が想像できなかったことに対するショックだけではない。今まで築き上げてきた信念が音を立てて崩れ落ちていく瞬間が衝撃的な結末と相重なってリチャード・ギアと同様に観ている我々も間抜けな面を晒して唖然としてしまう。
本作は、解離性同一障害がテーマとして使われているが、いわゆる多重人格障害のこと。俺もよく他人からなんだか楽しそうにしている時と暗い時とギャップが激しいですね、なんて言われる事があるが、俺って二重人格者なのか?と真剣に悩んだことがある。しかし、この映画を観ているとそんな悩みは一気に吹っ飛んだ。本作では解離性障害の特徴がオチとして非常に効果的に使われている。
かつてビリー・ミリガンなる人物が連続強姦事件を引き起こしたが、実は彼は24人の性格の異なる人間を内包する多重人格者だと判明。多重人格者を法で裁けるのか、裁けないのかが問題になったこともあったが、この事件以来ハリウッド映画でも多重人格者を扱ったサスペンス映画が次々作られる。そのような作品群の中でも強烈なオチが展開されるストーリーとは如何なるものか。
シカゴの街で多くの住民から尊敬されている大司教が惨殺される事件が発生。事故現場から血まみれになりながら逃亡していた19歳のアーロン少年(エドワード・ノートン)が逮捕された。その様子をテレビで観ていた弁護士マーティン(リチャード・ギア)は、マスコミに注目されることが大好きで目立ちたがり屋の性分からアーロン(エドワード・ノートン)の弁護を無償でかってでる。
誰が考えてもアーロン(エドワード・ノートン)が大司教を殺したと考えられる事件を、マーティン(リチャード・ギア)が弁護を担当することでマスコミは大騒ぎ。マーティン(リチャード・ギア)は法廷でかつての検事だった時の部下で、恋人だったジャネット(ローラ・リニー)と対決。
マーティン(リチャード・ギア)はアーロン(エドワード・ノートン)の女々しい態度から、絶対に彼が人を殺せるわけがないと思っていたのだが、裁判はアーロン(エドワード・ノートン)に不利な状況になっていく。そんな時、マーティン(リチャード・ギア)はアーロン(エドワード・ノートン)の驚愕の行動を目の当たりにするのだが・・・
冒頭から、とっても素敵で渋いロマンスグレーのおじさんであるリチャード・ギアが格好いい。金髪白人の美女ローラ・リニーの腰に手を回すシーンが少々エロいが、彼ぐらい格好良ければきっと嫌がる女性はいないはずだ。
何気に自信満々で、ヤクザ者の弁護を通じてその筋とつながっているなど正義の弁護士と言うにはほど遠いが、推定無罪の論理を振りかざして立ち向かっている姿はけっこう良い奴に見えなくもない。なかなか煮ても焼いても食えない弁護士をリチャード・ギアが好演しているが、彼の代表作と言っても良い作品だろう。
よく練られたストーリー、そんなストーリーを際立たせる俳優達の好演が印象的な映画でもある。そして、この映画の結末は本当はそんなの有り得ないんじゃねぇ~の?なんて思えたりするが、連続オチはエドワード・ノートンの演技の上手さがお蔭もあり、なかなか決まっている。
法廷サスペンスが好き、意外性のあるストーリーが好き、1回観ただけの人、もちろんまだ観たことがない人に映画真実の行方はお勧めです
監督はグレゴリー・ホブリット。非常に寡作ですが、他に時空を超えた父子の絆に感動できるオーロラの彼方にがお勧め。
俳優陣ではリチャード・ギアと法廷対決するローラ・リニー。本作の彼女は綺麗ですが、実はかなり実力派女優。ちょっと美貌が衰えるのが早過ぎるのが残念ですが、そんなものを見事に克服してみせたことを証明しているのが、多くの名作、傑作への出演。クリント・イーストウッド監督のミスティック・リバー、ジム・キャリー共演のトゥルーマン・ショー、題名から内容がさっぱり想像できないイカとクジラ、アメリカを売った男、アラン・パーカー監督、ケヴィン・スペイシー、ケイト・ウィンスレット共演のライフ・オブ・デビッド・ゲイルなどお勧め多数、現在でも引っ張りだこ状態の女優さんです。
他にエドワード・ノートン、フランシス・マクドーマンドなど実力派俳優が多く出演しています。
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全く覚えていなかった人にとっては、単なるサスペンス映画として楽しめたぐらいか、今まで真っ黒黒な奴ばかりを法廷で助けていた辣腕弁護士がどうして今さら急に・・・アリャ?と思う人も居るだろう。しかし、前述した台詞を覚えていた人には、真実が陪審員の頭の中ではなく、自らの頭の中に出来あがってしまったことを悟った間抜けなリチャード・ギアの表情から色々なことを読み取ることができる。それは単に自分が想像できなかったことに対するショックだけではない。今まで築き上げてきた信念が音を立てて崩れ落ちていく瞬間が衝撃的な結末と相重なってリチャード・ギアと同様に観ている我々も間抜けな面を晒して唖然としてしまう。
本作は、解離性同一障害がテーマとして使われているが、いわゆる多重人格障害のこと。俺もよく他人からなんだか楽しそうにしている時と暗い時とギャップが激しいですね、なんて言われる事があるが、俺って二重人格者なのか?と真剣に悩んだことがある。しかし、この映画を観ているとそんな悩みは一気に吹っ飛んだ。本作では解離性障害の特徴がオチとして非常に効果的に使われている。
かつてビリー・ミリガンなる人物が連続強姦事件を引き起こしたが、実は彼は24人の性格の異なる人間を内包する多重人格者だと判明。多重人格者を法で裁けるのか、裁けないのかが問題になったこともあったが、この事件以来ハリウッド映画でも多重人格者を扱ったサスペンス映画が次々作られる。そのような作品群の中でも強烈なオチが展開されるストーリーとは如何なるものか。
シカゴの街で多くの住民から尊敬されている大司教が惨殺される事件が発生。事故現場から血まみれになりながら逃亡していた19歳のアーロン少年(エドワード・ノートン)が逮捕された。その様子をテレビで観ていた弁護士マーティン(リチャード・ギア)は、マスコミに注目されることが大好きで目立ちたがり屋の性分からアーロン(エドワード・ノートン)の弁護を無償でかってでる。
誰が考えてもアーロン(エドワード・ノートン)が大司教を殺したと考えられる事件を、マーティン(リチャード・ギア)が弁護を担当することでマスコミは大騒ぎ。マーティン(リチャード・ギア)は法廷でかつての検事だった時の部下で、恋人だったジャネット(ローラ・リニー)と対決。
マーティン(リチャード・ギア)はアーロン(エドワード・ノートン)の女々しい態度から、絶対に彼が人を殺せるわけがないと思っていたのだが、裁判はアーロン(エドワード・ノートン)に不利な状況になっていく。そんな時、マーティン(リチャード・ギア)はアーロン(エドワード・ノートン)の驚愕の行動を目の当たりにするのだが・・・
冒頭から、とっても素敵で渋いロマンスグレーのおじさんであるリチャード・ギアが格好いい。金髪白人の美女ローラ・リニーの腰に手を回すシーンが少々エロいが、彼ぐらい格好良ければきっと嫌がる女性はいないはずだ。
何気に自信満々で、ヤクザ者の弁護を通じてその筋とつながっているなど正義の弁護士と言うにはほど遠いが、推定無罪の論理を振りかざして立ち向かっている姿はけっこう良い奴に見えなくもない。なかなか煮ても焼いても食えない弁護士をリチャード・ギアが好演しているが、彼の代表作と言っても良い作品だろう。
よく練られたストーリー、そんなストーリーを際立たせる俳優達の好演が印象的な映画でもある。そして、この映画の結末は本当はそんなの有り得ないんじゃねぇ~の?なんて思えたりするが、連続オチはエドワード・ノートンの演技の上手さがお蔭もあり、なかなか決まっている。
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監督はグレゴリー・ホブリット。非常に寡作ですが、他に時空を超えた父子の絆に感動できるオーロラの彼方にがお勧め。
俳優陣ではリチャード・ギアと法廷対決するローラ・リニー。本作の彼女は綺麗ですが、実はかなり実力派女優。ちょっと美貌が衰えるのが早過ぎるのが残念ですが、そんなものを見事に克服してみせたことを証明しているのが、多くの名作、傑作への出演。クリント・イーストウッド監督のミスティック・リバー、ジム・キャリー共演のトゥルーマン・ショー、題名から内容がさっぱり想像できないイカとクジラ、アメリカを売った男、アラン・パーカー監督、ケヴィン・スペイシー、ケイト・ウィンスレット共演のライフ・オブ・デビッド・ゲイルなどお勧め多数、現在でも引っ張りだこ状態の女優さんです。
他にエドワード・ノートン、フランシス・マクドーマンドなど実力派俳優が多く出演しています。
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