相棒と裕ちゃんが重なってしまっている!
やっぱり、裕ちゃんの「銀座の恋の物語り」にチャンネルを合わせた。
懐かしいアナログな銀座、
貧乏な画学生が住める隙間のある銀座、
東京駅の焼け残ったレンガの画廊で観た「長谷川利行」のタッチに
どこか似ている、「裕ちゃんの絵」
汚れた社会の背景の中でも、戦争の傷跡を抱えた時代のタコ焼きの中でも
長谷川利行の絵が、記憶と、現実と、戦争のショックで別の人格になっていたような
錯覚の中で、美しかった過去が爆撃に逢って
記憶の屍を乗り越えて、歩き続けた「一筋の希望」
乗り越えて、乗り越えて、過去の記憶にたどりついたのか?
乗り越えてゆく気負いなど句読点にもならない万感の思いが
この時代の人たちに、不可能も可能ならしめる一途な歩みが感じられた。
壊れたおもちゃの「グランドピアノ」
「音の出ない一つのキイ」
人差し指一本でたたく「銀座の恋」の音符
母も、持っていた、、、足踏みミシン
アナログの手巻きの時間の温かさが
、、、時が恋しい
裕ちゃんは、幅の広い現代詩を
天然で存在させる
ややこしい事を考えないスポーツ系のファンは
垢ぬけた都会のかっこよさに惚れるのに
理由は要らないだろう!
しかし、
傀儡の苦しさをかいくぐったものには
利行の絵のような、
「怖くもあり。くじけそうでもあり、発狂しそうでもあり、、、」
絵筆と目の前の戦後の現実の中で、
まともな光がすべてを狂わすような心の闇の中で
裕ちゃんは「俺」があるようで「俺」にこだわらない。
自分という器が、まるで額縁かであるように
自分という器の額縁が。どんな絵を抱え込むかにこだわり
精神に一抹の汚れもなく。弱い人間を表現してゆく。
人間は葦のように、今日の風に逆らわないで
自分を出し切って生きてゆく、、、戦後の復活の時代を
かくも軽やかに、さわやかに、影もなく、
陰のある時代を
日本画のように、影のないストーリーで心の絵を見せてくれる。
幼い者にも、あれから何十年も経った73歳の私にも
青春パンチのパーカションで「銀座の恋」を
再び思い出させてくれました。
不思議な魅力のある映画ですよね。
今回は、「相棒」さんは。。。一拍休みで全休符というのも
婆ちゃんのTV人生のリズムでした。
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日本映画が、創世記の時で
洋画も100円映画館が常連でしたから
戦後のアナログ時代から
いつ????デジタルな時代に突入したかも
先日、息子と銀ブラしてきました。
すっかり、垢ぬけた高層ビルの銀座。
服部時計店を新橋の方に向かって歩いてゆくと
高級ブランド店が、多くの外国人バク買ツワー客に囲まれていました。
息子と、交通ビルの二階の喫茶店に入って、
紅茶、、、ダージリン、、、オレンジピコ、、、アールグレイ、、、
御かわりを重ねながら、
何時間も、取り留めもない世代の交代や、
お母さんのような、家庭に入ってくれる女性が居なくなったと
嘆きつつも、。
スマホに食い入る女性たちの
下向きバージョンのファッションのなかから
果して銀座の恋がめばえるのだろうか?
まずしかったかもしれない、、、
苦しい復興の時代だったかもしれない、、、
敗戦で愛の個文化の始まった時代を
ジェリー藤尾?かな?、、、良く雰囲気だしてましたね。
中途半端な人間像を、時代は流してゆきましたからね。
裕ちゃん!、、、
やっぱり、裕ちゃんは、昭和生まれの私たちにとって
明るく、屈託なく、軽く、難しいことをやってのけて見せてくれた
時代の心のヒーローよね。
かなり、、、婆ちゃんになって、
日本橋の三越劇場で
浅丘ルリ子さんの舞台を観ましたが
彼女は30歳代が、最高の美人でしたね。
石坂さんが、ルリ子さんの
美しい時代を、、、独り占めにしたかもしれませんね。
裕ちゃん!私の中の裕ちゃんは
心の明るさのエネルギー源でしたよね。
楽しく、思い出の映画を、今風に楽しみました。
NHKの粋な、、、はからい、、、ですよね!