花鳥風月

生かされて行くもの達の美しさを見つめて,
ありのままの心で生きている日々の、
ふとした驚き、感動、希望、

札幌は雨のち晴れ

2019-06-23 14:30:16 | Weblog

天気模様に翻弄されて、珍しく昼間からTVを観てると

カラスと話が出来るようになるかもしれないと

率直に子供のような、興味に忠実な研究者と

知る人ぞ知る昔の寄席の人気者真似でおなじみだった

江戸や猫八さんの子孫の物まね上手が

カラスの研究でドキングして、

カラスの生態に物申す番組に

偶然出会った。

私はカラスが嫌いではない。

カラスも私を避けてはいない。

2年ほど前、怪我をして、跳べないカラスが、

門の前に墜落していた。

動けなかった。

私は、抱き上げることもせず、

犬や猫の来ないところに

カラスを移動して、

カラスの親からも、兄弟からも、見守られる位置に移した。

ブロック塀の内側だった。

子ガラスなので、人間の怖さを知らず、腹が減ると鳴くのであった。

人間が餌づけをすると、野生に戻れなくなるから、

ギャギャと寄ってくる親鳥も、兄弟鳥も含めて、

パンの耳を、親指の爪先大にカットして、

子ガラスと、その周り2メーター四方に

円陣の様に食パンの耳を置いた。

2日ぐらいは親ガラスも来ていたが、

3日ぐらいからは

兄弟ガラスが一羽寄ってくるだけになった。

餌は増やすと野性を失うので、

ようやく足りるだけのパンの耳で、眼を合わさないように

いつ餌を置いたかわからないように

跳べない子ガラスの前と

2メーター離れた場所に置いていた。

いつしか、子ガラスは、

ブロックの塀の上に止まれるようになった。

それでも、兄弟のカラスは、寄り添うようにやってくる。

とうとう、子ガラスは、電線の上に止まれるようになった。

パンの耳は量を増やさないように、マーガリンを塗ってみた。

それからという日々には、

ドアを開けると、真ん前の電線の上で、

声を出さずに、止まって。私がする行動を、

さりげない仕草まで観ているのだ。

そっぽを向いて、

少しずつ餌を置く位置を、

親鳥らがたむろしている、

大きな樹木のある裏庭へと、移動してみた。

子ガラスから見えない場所へと、

パンの耳を置く場所を離していった。

すぐ目前の大きなヒバの樹に尾やガラスの巣がある、

子ガラスも兄弟カラスも、ドアの前の電線で、待っている日が続いた。

もう、隣の屋根まで飛べるようになった。

そろそろ、パンの耳はやめにして、
自分でえさを取らさなければ、

良かれと思ったことが、

カラスを、

餌も取れない能無しにしてしまうかもしれない。

その日から、パンの耳を置くのをやめにした。

それでも、毎朝、ドアの前の電線に兄弟と一緒に2羽のカラスが止まっていた。

無視,、、無視、、、可愛そうだけど、野生のエルダの様に

「野生に戻って、自分で餌を探しなさい!」

心を鬼にして、無視し続けること1週間。

買い物袋を持って歩く私についてくるのです。

それでも無視!、、、

あれから1年以上、無視して、一回り大きくなったカラスは

ドアを開けても、真ん前の電線には止まっていない。

しかし、、、大きくなったカラスが

隣の屋根のてっぺんから、ジーとこちら観ているので、

「カー」と鳴きまねすると、つかず離れず、周りを飛び回る。

野生に戻ったカラスの赤ちゃんは、、、あのカラスかな?

それとも、こちらの屋根から、私を観ているあのカラスかな?

少なくとも、私は、カラスに襲われることはない。

カラスは、ホウキで追っ払ったりすると、

逆に攻撃してくるので閉口している近所の若い衆に

「無視して通るのもいいし、笠をさして通るのもいいし

両手を挙げて通るのもいいと思うよ。

ホウキ振り回すと、仲間呼んで来て、攻撃のポーズで

威嚇して低空飛行してくるよ、、、」と言ったら、

「カラスが嫌い」なのだという。

確かに、、、

もう少し良い声で鳴いてくれたら、

鳩のポジションはカラスが握っていたかもしれません。

鋭く、頭が良くて、警戒心つよくて、仲間との連絡を取り合うカラス。

私はカラスが嫌いではないが、

一線おいて、野生の誇りを持っている限り

多少の敬意とともに、友達になれたら、、、と、

カラスが人間の気持ちを察知する能力があるという感じがする。

私の心に、直接心の電波を飛ばしてくるような

不思議な存在感を伝えてくる。

私の気持ちをカラスの方に誘導する事を

錯角でないとしたら、、、

カラスは凄いと思うのである。


今日の番組を見ながら、猫八さんのルーツは

貴重な学門レベルの物まねを生業にしているのだと知りました。

これからも、多くの動物の会話謎が解明できればすごいことですね。