閑居シニアの写真館

リタイヤして30年、いろいろと写真を写し続けています。最近は身近な風景を見たまま気ままに写真を楽しんでいます。

干上がった井の頭池 1

2014-02-11 10:03:26 | 井の頭公園

かいぼり

フジフイルム  x20   28ミリ

1月のある日テレビで、井の頭池の清掃のためと外来種の魚の捕獲が目的で、池のかいぼり(水抜き)をしているというニュースを見て出かける。

フジフイルム  X20    28ミリ

ボート池の方はまだ水が大分残っていたが、反対側の御茶ノ水方面の池は水が殆んどない状態だった。

フジフイルム  X20   28ミリ

七重橋近くは水が無く、池の島囲いの杭がむき出しになっていた。

それにしても水深の浅かったこと。50センチくらいしかない。

私はこの公園のすぐ近くで幼年期から27歳になるまで育った。

少年時代はこの公園が遊び場だった。池の水深は浅い所で2メートル以上、池の東南端では4メートルを超える深さだった。

池の周辺至る所から清水が湧き出て、水はあくまでも透明で水底まで見えた。

魚も、鱒、虹鱒、ヤマメ、ハヤ、ウグイ、タナゴ、鯉など清らかな水に住む魚が殆んどだった。それらが泳ぐ姿が何処でも見ることが出来た。もちろん釣は禁止。

池での水泳は禁止されていたが、夏の夜は我が家から素裸でこの池に来て泳いだものだ。

子供たちの肝試しも行われた。公園入り口から御茶ノ水を通り、弁天様の境内を抜けて元に戻るコースだ。

夏の夜は食用ガエルがボーボーと不気味な鳴き声を上げる。その声に肝を冷やしながらの肝試しは未だに忘れることが出来ない。

池の周辺は遊歩道以外は鬱蒼たる森林で、しかも湧水のため湿地帯のようになっており、長靴以外では歩くことはできなかった。

その頃から70年たった今、池の様子は見る影もなく、水深は浅くヘドロで濁り、魚の姿を見ることも出来なくなり、しかも外来種の魚に日本古来の魚が駆逐されてしまった。

昔を知る私にとって、情けなく寂しい思いで胸がふさがる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする