遠近感
風景写真の作画上よく言われることに、遠近感を出すと云う事がある。
3次元の世界を2次元の世界に変えて表現する写真は平面的になってしまう。
3次元の世界に近い表現の仕方として遠近感を誇張するような撮影方法を採ることが多い。
よく言われる近景,中景、遠景を取り込むことによって、奥行き感つまり遠近感を出そうとするのが一般的だ。
その他にも広角レンズを使用する、ボケなどを利用する方法等もとられる。
上二枚の写真は遠景をボカシて遠近感を出したもの。
左の写真は、中望遠レンズを使用、手前に樹木の幹を取り込み、その間から遠景を見たもの。
右の写真は、広角レンズを使用。
近景のチューリップを大きく取り込み、中景に岩を置き、その先に遠景を置いて遠近感を誇張している。
この写真も全景にチューリップ、中景に岩、遠景に赤いチューリップを置いているが、中望遠レンズ使用のため、圧縮効果が出て遠近感はあまり強調されていない。
こんなフレーミングもある。
中望遠レンズでの撮影だが、日が当った赤いチューリップをボカシ、この写真のアクセントにしながら画面中央にS字型のラインを配し、目線を奥の方えと誘導するようなフレーミングになっている。
これも遠近感の表現の一つになていると思う。
写真は、フレーミングが重要な要素になっているので、十分に配慮する必要がある。